 |
||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
第七十四景：田舎にもIP電話がやってきた！（後編） |
||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||
|
■ いんてりじぇんとなVoIPアダプタ
で、さっそく配線を始めます。ADSLモデムは普通アッパーコンパチに作ってるものですから、8M契約でも繋がるだろーってことで始めたのですが、やっぱりなんの問題もなく繋がりました。ぬはは。いつになくスムーズ（WANポートとLANポート繋ぐだけですから）。 次にVoIPアダプタの取り付けです。説明書なんぞには、目もくれずに野生のカンで接続します。ところが困ったことに、ポートが変。イーサネットポートにWANとLANがある。なんでWANがいるん？ おめーはタダのSIPクライアントだろ？ LANポートだけでいいんじゃねーのか？ と問いかけても当然返事はなし。まー、SIPサーバーに接続しなきゃならんからWANなんだろーと類推してハタと気が付きます。これって、外部ポートあけなきゃならんってこと？（うちはインターネットに対してサービスしてないので、外部ポートは全部閉じてある）。 ぐはっ、ルータの設定で外部ポート開かにゃならんのかぁ、面倒だなぁ、と思った時に、LANポートがキラリと光る。もしかして、ここにPCを接続して設定しろと言うことか？ そういやVoIPアダプタにIPアダレスの設定もせにゃならんはずだから、あり得る話だなと、LANポートにノートPCを接続して起動。ipconfigコマンドで見ると、ちゃんとノートPCにプライベートIPが振られてます。てーことは、VoIPアダプタにはDHCPサーバー機能があるってこと？ こいつって、意外にインテリジェントなのかも（実は機能から見ると、SIP機能付きPPPoEルータだったりするのですな）。
■ パスワードは変更できないが、内側配置もOK 次にデフォルトゲートウェイになってるIPをWebブラウザで叩きます。イマドキのIP機器、当然設定はHTTPに決まってます。おー、ちゃんと設定画面というかログイン画面が見えました。早速ログインします。こういうのは、たいがいIDが「root」とかでパスワードは無しってのが定番なので、適当にIDとパスワードを叩きますが、いっこうにログインでけません。なんでやねん。矢尽き刀折れて、仕方なしに説明書を見ます（最初に見ろ）。と、そこには変なIDとパスワードが記されてました。「なんでこんな変なIDを既定値にするかなぁ」と思いつつ、まずはIDとパスワードの変更です。VoIPアダプタはまがりなりにもインターネットにダイレクトに繋がるわけですから、最低限のセキュリティ設定は必要です。が、ブラウザに表示されたメニューを端から端まで見ても（メニュー項目そのものは、ほんの少ししかありませんが）、設定を変える項目が見当たりません。あれぇ？ 困った時のインターネット頼みというわけで、googleってみると……、VoIPアダプタのパスワードは変更できないらしい……。まじ？ それって問題ありすぎじゃん。可能な設定は「インターネット（WAN側）からの操作を禁止」という項目だけです。う～ん、たしかにここを禁止しておけばいいのかもしれんけど、なんとなく不安。ヤだなぁ……。 まぁ、そういう仕様なんだから文句を言っても始まりません。ヤなことばかりじゃなくて、いいことも見つかりました。説明書によると、UPnPに対応したルータなら、ルータの内側に設置しても大丈夫とのこと。つまり、手動でポートを開いて、ルーティング設定しなくても、UPnP機能で勝手にやるよん、ということですな。こいつはありがたい。 ルータをいじらなくて済むということに気を良くして、次はVoIPアダプタのIPアドレスを決めてやります。ところがIPアドレスを設定して、VoIPアダプタを再起動すると、インジケータランプがピカピカ点滅し、設定がおかしいことを伝えてきます。説明書によると、WANとLANのIPセグメントが重なってるエラーだとかなんとか。はぁ～ん？？？ どうもこいつは、ブリッジ機能もあるようで、WANとLANのIPセグメントが重なっちゃまずいらしい。セキュリティの関係かな？ よくよく考えたらVoIPアダプタのLANポートなんかは放っておけばいいわけで、プライベートIPは適当なのを振っておきました。
■ 「田舎ってヤダね」 さぁ、これで準備完了。明日になればADSLは24Mになって、さらにIP電話なら今すぐ使える状態。むひひ。今回は何らトラブルらしいトラブルも、田舎の悲哀も味わうことなく便利に出来ました。嬉しいなぁ。さっそく友人に電話します。「ぴぽぱぽぴ」 「ぷぷぷぷ……」 「あれ？」 「もう1回 ぴぽぱぽぴ」 「ぷぷぷぷ……」 繋がらーーーーーーん!! おっかしいなぁ。VoIPアダプタのSIPサーバーの設定でも間違えたのかとも思ったけど、とりあえずサーバーには接続できてる様子。携帯電話から自宅IP電話番号を回すとちゃんと繋がります。別の友人のIP電話に掛けてもちゃんと繋がります。おかしいなぁ。もういちどISPのWebサイトを確認しますが、そこには繋がらない友人のISP名も列記され、無料で通話できますと誇らしげに書いてある。なのに繋がらない。オカシイ。仕方がないので、一般回線経由で電話します。 「IP電話付いたんだけど、そっちに掛けられないんだよね」 「変だねぇ、うちはちゃんと掛けられるよ」 「相手もIP電話？」 「違うけど……」 「うちのIP電話に掛けてみて」 「ほいよ」 待てど暮らせど電話は掛かってきません。そのうち一般回線経由で「だめみたい」との返事。 「……ひょっとしたらIP電話のキャリアが違うのかも」 「何それ？」 「かくかくしかじか」 「聞いてないよー」 事情が飲み込めないまま、彼のISPのWebサイトを調べてみると、そこには驚愕の事実が。彼が使っているISPは複数のIP電話キャリアをサポートしている。これはよい。ところが、利用するADSLキャリアによってIP電話キャリアが自動的に決まってしまうのだ。つまり、無料でつながるISPとして列記されているにも関わらず、無料どころか有料ですらつながらない。 結局、共通の友人のIP電話キャリアが私と同じだということもあり、友人は長年使ったISPに別れを告げ、複数のIP電話キャリアを自由に選べるISPにわざわざ乗り換えたのでした。 「田舎ってヤダね」 「そうだね」 翌日、めでたく24Mも開通したのですが、通信速度は8Mサービスのときとほとんど変わりませんでした。数百bpsは向上したみたいだけど、8M→24Mという表記から想像する世界とはまったく懸け離れたものでした。事前に想定したとおりだとはいえ、ちょっと残念。まぁいいか、当初の目的IP電話も開通したことだし。 ■参考データ
■ ＵＲＬ フレッツ ドット コム（NTT東日本） http://flets.com/ 2004/02/05 16:07
|
 |
|
| Broadband Watch ホームページ |
|
|
|
|
 |
|
| Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved. |
|