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第七十六景：新年ブロードバンド開けましておめでとうございます |
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思考回路がアナログな自分にとって、2003年はパソコン導入という革命的な年であった。そして2004年1月、ついに最大の転機が訪れた。ADSLを導入したのだ。アナログ人間の自分がADSLを導入したことに会社の同僚はざわめき、時代も変わったとの感想を漏らす。ついに1家に1台パソコンがあり、ネット環境がごく当たり前の時代が到来したのかもしれないと、自分でも思ってしまった。 ■ パソコン初体験は社会人になってから 昨年初めてパソコンを自費で買った私であるが、ワープロには早くから触れてきた。父親が、仕事の関係でモニターがスニッカーズほどの大きさ（？）しかなかった頃からワープロを使用していたのだ。ワープロに限らず、我が家には新しい電化製品が随時導入されてきたが、なぜかパソコンだけは無縁だった。そんな前時代的なスタイルに変化が表われたのは、就職してからだった。私が就職した会社は、趣味系の雑誌を制作する出版社。よって原稿整理のためにいきなりパソコンを使う羽目に。ノートパソコンが支給され、毎日チャカチャカと原稿を打つことになった。しかしプライベートではパソコンとは無縁の生活。何か文章を書く必要があれば、会社でこっそり書いて印刷していた。 ■ インターネット＆メール初体験は携帯電話
当時、NTTドコモがiモードを発表し、IDOもEZwebというサービスを開始したばかり。私も早速利用し、これがインターネット初体験となった。ただし、利用するといっても、もっぱら天気予報やニュースサイトなどを見るだけ。もちろんメールも初体験。こちらは仕事やプライベートの連絡手段として重宝した。 そんなインターネット不毛状況に変化が起きたのが2000年の秋。会社に待望のインターネットが導入されることになったのだ。個々人にメールアドレスが割り当てられ、さらに常時接続によりインターネットが思いのままだった。導入時の設定はすべて総務がやってくれたので苦労はまったくなし。トラブルがあっても総務がやってくれたので、インターネットの仕組みなどまったく理解する必要などなかった。 ■ ようやくマイパソコン導入!!
まだ2003年が始まったばかりの2003年1月2日。自宅から歩いて10分ほどのところに大型パソコン量販店があることを突如思い出し、行ってみることに。そこで東芝のノートパソコンが目に入った。展示処分品で安くなっており、機能も充実していた。さすがに20万近くするものだったのでかなり悩んだが、その場で購入を決意。展示品なのでチェックしてから渡すとのこと。明日までのお預けとなった。 ■ 選んだのはAirH" パソコンと同時に手に入れたかったのがインターネット環境。当初自宅に引かれていたCATVを利用しようかと思った。自宅のCATVは前の住人が設置したものだが、デコーダーも残っていて、なぜかタダで見れるのだ。番組表も前の住人の名前で送られてくるし……。なので申し込んでしまうと、かなり厄介なことになりそうので、パスすることにした。そこで手っ取り早い方法としてまず思い浮かんだのが、携帯電話をモデムとして使用する方法。ただしこの方法は、通信中に通話できず、さらにauのプロバイダーということでEメールの送受信方法がややこしく、新たにメールアドレスが設定できないという。やっぱり携帯電話とは別のメールアドレスが欲しい。 そしてADSLやFTTHがよく分からなかった私が思いついたのが「AirH"」だった。知人がノートパソコンに装着して使っている姿がカッコよく、頭に焼きついていたのだ。パソコンを購入した量販店で扱っていたので、翌日申し込みに行った。午前中に申し込み、午後には引渡しが完了。プロバイダーは店員に薦められるままBIGLOBEに決めた。 ■ なんで接続できないの……？
「メールサーバーに接続できません」 との冷たい返答。「？？？ ちゃんと入力したはずなのになあ……」仕方ないのでもう一度設定し直す。今度はどうか、と画面を見ていたら、またもや「メールサーバーに接続できません」。……なぜだ、どうしてだ！ モデムもインストールし直して再度挑戦。しかし答えは同じ。 「メールサーバーに接続できません」 設定を始めてから4時間以上が経過した。外はすっかり夜になっていた。何度やってもダメ。さすがに私も苛立ってきた。私が悪いのか、パソコンが悪いのか……。決着を付けるべく購入した量販店に持っていくことにした。 「すみません、何度やっても全然接続できないのですが…」 「なるほど、ちょっと見せて下さい……あ、これはアクセスポイントが違ってますよ」 「アクセスポイントが違う？ 何ですかそれ……」 「お客様が選んだコースは専用のアクセスポイントがありまして、今教えますからこれで設定してみて下さい」 開いた口が塞がらなかった。私は説明書やガイドに書いてあったアクセスポイントなる電話番号を入力していた。それが違っていたのだ。量販店に教えてもらったアクセスポイントは説明書やガイドのどこにも書いていない（絶対に書いていなかったと思う）。なんて不親切なのだ。怒りを抑えつつ設定してみると、いとも簡単に接続した。一気に脱力。数時間の苦労を返してくれ。 ■ それは1枚のDMから
AirH"は速度は遅いがワイヤレスというところがよかった。どうしようか悩んだが、12月15日、ついにAirH"を捨ててADSLにすることを決めた。速度は1Mでもよかったが、速いに越したことはなく、値段もそれほど上がらないので24Mを選んだ。 はがきに必要事項を記入して投函。数日後、T-comから連絡があり、NTTへの申請が通り、回線がADSLになることに正式に決まったとのこと。開通予定日は12月25日。思ったよりも早かった。さらに数日後、T-comからの指示どおり、BIGLOBEのコース変更を終え、イーサネットケーブルも購入し、いよいよセットアップの日を待つだけとなった。 ■ また接続できない!? 開通日の12月25日を過ぎ、モデムも手元にあり、いつでも接続できる状態に。当初大晦日にセットアップしようと思ったが、我慢できず12月28日にセットアップを開始してしまった。説明書にしたがってスプリッタ、モデムを接続し、パソコンのネットワークの設定を開始。意外に簡単。インターネット接続設定まで順調にこなし、さあいよいよインターネットに接続だ。インターネットエクスプローラーをクリックし、ページが開くことを期待した。しかし……。「ページが見つかりません」 ……またか。AirH"の時の悪夢が蘇る。何がいけなんだろう、と思い再度設定し直した。どうだ……ダメだ。これでどうだ……接続できない。真夜中に一人で悶絶してしまった。何でだろう、理由はなんだろうと考え込み、設定・解除を繰り返した。そして数時間経った時、ふと思い出した。 「BIGLOBEのコース変更って2004年1月から有効じゃなかったっけ」 その日は接続を止め、ガッカリして床についた。
■ 新年とともにブロードバンド生活が始まる ガッカリしてから3日経ち、いよいよ2003年最後の大晦日となった。テレビを見ながら夜中を待つ。紅白が終わり、ブロードバンド開通カウントダウン。ピッ、ピッ、ピッ、ポン！ 一斉に2004年を祝う映像が流れた。こちらは待ちに待った設定を開始。慎重に設定しインターネットに接続。やった！ 繋がった。万歳！ ブロードバンド開けましておめでとうございます。新年が明けると同時に、自分のブロードバンド生活が始まった。さすがはADSL、AirH"との速さの違いは明らか。ページがサクサク見られる。重いファイルの送受信もラクラク。途中で切断されることもなく非常に安定している。そこでスピードテストを実施してみたところ、下りが1.17Mbps、上りが891.37kbpsという結果が。 あれ？ 下りはどう頑張っても2Mbpsいかない。確か契約したのは24Mだったはず……。上りと下りの差が少ないのも少々気になるが、24Mには程遠い。原因は何だろうか。NTT収容ビルまで約5キロもあることだろうか、それとも途中でノイズを拾っているからだろうか……。まあ、とりあえず1M以上出ているからいいことにしよう。 新年とともに始まったブロードバンド。はたしてADSLからFTTHへの乗り換えはあるのだろうか。きっとないだろうな、多分。 ■参考データ
■ ＵＲＬ BIGLOBE http://www.biglobe.ne.jp/ トーカイ・ブロードバンド・コミュニケーションズ http://www.t-com.ne.jp/ 2004/02/19 11:40
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