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バックナンバー

海外から日本のTVが視聴できる3製品を使ってみました
[2006/09/11]
番外編:海外で日本のTV番組が見たい!
[2005/09/22]
番外編:師走のお引越し! フツーの光からハイパーファミリーへ
(後編)
[2005/02/24]
番外編:師走のお引越し! フツーの光からハイパーファミリーへ
(前編)
[2005/02/17]
第百景(最終回):ブロードバンドのためならば、引っ越しだってしちゃいます
西野滋仁
[2004/12/22]
第九十九景:紆余曲折を乗り越えて、FTTHが我が家にやってきた!!
[2004/12/16]
第九十四景:光ファイバへの2年越しの恋、ついに結実!? その3
[2004/12/09]
第九十八景:それでもやっぱりADSL ~えっ速度が4倍に!?~
[2004/12/02]
第九十七景:デジタルとケミカル
永田正男
[2004/11/18]
第九十六景:北陸金沢のブロードバンド事情
[2004/11/11]
第九十五景:アナログから一気に光へ。インターネットで写真を納品
水谷たかひと
[2004/11/04]
第九十四景:光ファイバへの2年越しの恋、ついに結実!? その2
[2004/10/21]
番外編:中国でホットスポット体験、そしてIP電話にも挑戦!
山谷剛史
[2004/10/14]
第九十四景:光ファイバーへの2年越しの恋、ついに結実!? その1
戸塚直太郎
[2004/09/30]
第九十三景:草の根ネットから光ファイバへの道のり
アラカバ大尉
[2004/09/16]
第九十二景:安易な申し込みは混乱の元
Antonio
[2004/09/02]
第九十一景:長かったブロードバンドへの道
小泉 茜
[2004/08/12]
第九十景:生活インフラの中でブロードバンドが最安?
SASUKE
[2004/08/05]
第八十九景:ITアレルギーではないが無知なユーザーの場合
増子夕夏
[2004/07/22]
第八十八景:「細く長く」をめざした長い旅
天野 司
[2004/07/15]
番外編:風光明媚な中国・桂林のブロードバンド旅館
山谷剛史
[2004/07/08]
第八十七景:ブロードバンドでデジカメ画像も即日納品
広路和夫
[2004/07/01]
第八十六景:ファームウェア更新にはご用心!
水浦みお
[2004/06/24]
第八十五景:もう抜けられない。ブロードバンドは生活必需品
kuro
[2004/06/10]
第八十四景:ISDNからADSLへの変更は、回線の奪い合いから
miburo
[2004/05/27]
第八十三景:光の見えない通信隔離地帯
いさおん
[2004/05/20]
番外編:中国の奥地でADSL
山谷剛史
[2004/05/13]
第八十二景:ITによる地域活性化は本物か!?
アマキー
[2004/04/22]
第八十一景:FTTHまでの長い道のり
篠原野明
[2004/04/15]
第八十景:最新のビデオ・オン・デマンド! 予断を許さず!?
井州都幸秀
[2004/04/02]
第七十九景:電話代に泣くも、順調なインターネットライフ、かな?
[2004/03/18]
第七十八景:ブロードバンド花粉症?
[2004/03/11]
第七十七景:最新のデザイナーズマンションにFTTH回線を!(後編)
[2004/03/04]
第七十七景:最新のデザイナーズマンションにFTTH回線を!(前編)
[2004/02/26]
第七十六景:新年ブロードバンド開けましておめでとうございます
狩野大輔
[2004/02/19]
第七十五景:待ちかねたぞ! 100Mbps!
平 雅彦
[2004/02/12]
第七十四景:田舎にもIP電話がやってきた!(後編)
中村繁利
[2004/02/05]
第七十四景:田舎にもIP電話がやってきた!(前編)
中村繁利
[2004/01/28]
第七十三景:わけがわからないままAirH"からCATVに変えました
西野麗子
[2004/01/22]
第七十二景:ネットで納品するならやっぱし光回線とサーバーの設置!
川上卓也(メディアート)
[2004/01/15]
第七十一景:サービスエリアで家選びの顛末
bsubsu
[2004/01/08]
第七十景:大家さんを口説くならNTTにおまかせ!?
津久浦 慶治
[2003/12/26]
第六十九景:ダイヤルアップ→ISDN→ADSL→Bフレッツへの移行
福永健司
[2003/12/18]
第六十八景:「自宅だったら1Mbpsで十分じゃん!」
西尾 淳(WINDY Co.)
[2003/12/11]
第六十七景:セキュリティシステム対応マンションの落とし穴
木地本昌弥
[2003/12/05]
第六十六景:瀬戸内海ブロードバンド物語
田中達也
[2003/11/20]
第六十五景:ブロードバンドのインフラに期待するもの
木村俊一郎
[2003/10/30]
第六十四景:「ホームノマド」のための宅内快適ネットワーク構築
ゼロ・ハリ
[2003/10/23]
第六十三景:引っ越し先はブロードバンドの敵だらけ!?
てんきゅう
[2003/10/16]
第六十二景:IT砂漠地帯に残されたVDSLというライフライン
mao
[2003/10/09]
第六十一景:新しいモノ好きの通信環境(後編)
木地本昌弥
[2003/10/02]
第六十一景:新しいモノ好きの通信環境(前編)
木地本昌弥
[2003/09/25]
第六十景:プロバン素人は開拓者の後を悠然と歩く
藤野竜介
[2003/09/19]
第五十九景:電話をかけるとつながる回線の謎
寄添温守
[2003/09/11]
第五十八景:やっと導入したFTTHは超庶民的配線(後編)
すずまり
[2003/09/05]
第五十八景:やっと導入したFTTHは超庶民的配線(前編)
すずまり
[2003/09/04]
第五十七景:空を見上げて待ち続けた光ファイバ接続
あひる
[2003/08/28]
第五十六景:すべてはチャットから始まったインターネットライフ
山田正宏
[2003/08/21]
第五十五景(3):マンションに3つのブロードバンド導入! さらば速度重視
かつみぱぱ
[2003/08/12]
第五十五景(2):マンションに3つのブロードバンド導入! さらば速度重視
かつみぱぱ
[2003/08/07]
第五十五景(1):マンションに3つのブロードバンド導入! さらば速度重視
かつみぱぱ
[2003/07/31]
第五十四景:自宅Webサーバーには寂しい新潟ADSL事情
宮沢@新潟県新津市車場
[2003/07/24]
第五十三景:光ファイバで重い画像も快適送信! ……までが長かった
河田一規
[2003/07/17]
第五十ニ景:タイミングと営業力が運命を分けました
北原静香
[2003/07/10]
第五十一景:ADSLよ! 早くおウチにも来ておくれ!
タケ
[2003/07/03]
第五十景:常時接続はリモートコントロールのために!?
tan
[2003/06/27]
第四十九景:自宅にWebサーバー【パート2】
芝藤和久
[2003/06/19]
第四十八景:8Mサービス拒否!? 茨城のADSL奮戦記
ぷっぷくぷ~太郎
[2003/06/12]
第四十七景:2カ月で手放したFTTH生活
ブロバン太郎
[2003/06/05]
第四十六景:引っ越しとブロードバンド化の同時進行で四苦八苦
アルチザン 矢部雅一
[2003/05/30]
第四十五景:OCNエコノミーから無料サービスジプシーへ変貌
江須田
[2003/05/22]
第四十四景:Yahoo! BBで、快適! ブロードバンド・パラダイス
北口 宏(ひろくん)
[2003/05/15]
第四十三景:ノロノロ56kbpsからの脱出! メカ音痴な音楽家のADSL事情
仁乃 唯
[2003/05/08]
第四十二景:『FUSION IP-Phone for BIGLOBE』でIP電話を体験
法林岳之
[2003/05/01]
第四十一景:手間はかけても金はかけない。こだわりのブロードバンドライフ
赤坂 豊
[2003/04/24]
第四十景:FTTHでアップロードも快速! でもイマイチな点も
西尾 淳(WINDY Co.)
[2003/04/17]
第三十九景:大阪なにわのブロードバンド事情
山口真弘
[2003/04/10]
第三十八景:どこでも常時接続 ~ 空気のようなインターネット「Air H”」
時の渡り竜
[2003/04/03]
第三十七景:ボイスチャットでネットゲーム開眼! Xbox Liveとブロードバンド
森田秀一
[2003/03/26]
第三十六景:Yahoo! BB難民、漂流先はCATV
目黒廣道
[2003/03/13]
第三十五景:無線LANあってこそのブロードバンド
カンターノ
[2003/03/06]
第三十四景:高速回線への欲望は、ネットゲームから!
ぷち
[2003/02/27]
第三十三景:速すぎて宝の持ち腐れ!? 有線ブロードネットワークス導入記
大坪知樹
[2003/02/20]
第三十ニ景:家族の白い目に堪える時代から一家で常時接続へ
斉藤成樹
[2003/02/13]
第三十一景:400K倶楽部から光ファイバへの苦難の道のり
平 雅彦
[2003/02/06]
第三十景:自宅にWebサーバー!! そこには想像以上の利用価値があった!!
芝藤和久
[2003/01/30]
第二十九景:なんちゃってADSLとAir H"のナローなブロードバンド!?
森永 みぐ
[2003/01/23]
第二十八景:「My電柱」のお陰でラクラクFTTH開通
カネコ・トオル
[2003/01/16]
第二十七景:帯域改善はダンナ改善から! 光共有マンションの落とし穴
みっち~★
[2003/01/09]
第二十六景:ノイズ対策よりネズミ対策! ボロアパートのADSL
川村賢也
[2002/12/19]
第二十五景:@niftyから離れられない理由と、オフィスのIPR光100M導入
大庭美広
[2002/12/12]
第二十四景:一戸建てを契機にBフレッツへ。半年にわたる戦いの日々
藤田洋史
[2002/11/28]
第二十三景:名古屋の快適ADSL事情
奥川浩彦
[2002/11/21]
第二十ニ景:光の国へのワインディングロード
工藤ひろえ
[2002/11/14]
第二十一景:引っ越しを機にCATVからADSLへ乗り換え
伊達浩二
[2002/11/07]
第二十景:ハツモノ狙いは高リスク?
礒村浩一
[2002/10/24]
第十九景:インターネットマンションでVDSL!
杉山淳一
[2002/10/03]
第十八景:USENの固定IPとFreeBSDでアプリケーションゲートウェイ設置
関野史朗
[2002/09/26]
第十七景:華のOLブロードバンドライフ
サッキー
[2002/09/19]
第十六景:常時接続十五周年漂流記
法林浩之
[2002/09/12]
第十五景:縛り期間のあるサービスにご注意!
西尾 淳
[2002/09/05]
第十四景:地方農村のブロードバンド事情
福住 護
[2002/08/29]
第十三景:再開発予定地の落とし穴と8M化で発覚したINS干渉
川上卓也
[2002/08/22]
第十二景:恵まれた地域で最先端サービスを実体験
一ヶ谷兼乃
[2002/08/08]
第十一景:ADSL 8Mが10kbps!? ノイズ地獄の克服
こまんち
[2002/08/01]
第十景:加入電話ライトサービスの実施でADSL導入を決意
多和田新也
[2002/07/25]
第九景:ナローな専用線からの脱出目指し奮闘中
矢部雅一
[2002/07/18]
第八景:CATV、めっちゃいいっす
大柴 滋
[2002/07/11]
第七景:スピードネットで超速ブロードバンド
熊谷直樹
[2002/07/04]
第六景:光収容を乗り越えて Part2
法林岳之
[2002/06/27]
第五景:遅れてきた田舎の常時接続
中村繁利
[2002/06/20]
第四景:家族でブロードバンドは難しい!
荒田淳子
[2002/06/12]
第三景:マンションアダプタにご用心
すずまり
[2002/06/05]
第ニ景:回線トラブルとの格闘
清水理史
[2002/05/30]
第一景:光収容を乗り越えて
法林岳之
[2002/05/24]

第七十九景:電話代に泣くも、順調なインターネットライフ、かな?


 Broadband Watch読者のみなさん、初めまして。

 ブロードバンド百景ということでお鉢が回ってきたのですが、実はワタクシ、これまでインターネット接続に関して大きなトラブルに見舞われたことがないために、ネタがあまりないんです。そこでちょっと視点を変えて、ブロードバンドの環境を通じて、自分がインターネットから与えられたものとか感じたことなどを交えた思い出話を少し書いてみようと思います。


インターネットの世界に飛び出した世間知らず

人格を表わすようなえもいわれぬ室内。写っているのが本人です。
 私がパソコンによる通信に身も心もどっぶり浸かったのは、世間ではまだパソコン通信が主流で、ようやくインターネットという単語がささやかれ始めたころ。ピーガーというモデムの無粋な音や通信途中で入るキャッチホンによる寸断にもめげず、明日仕事だというのにインターネット上で知り合った友人たちと、チャットや掲示板で朝までだべり続けたもんです。案の定、その月の電話代は目ん玉飛び出るくらいの金額でした。今からおよそ8年ほど前の話です。

 社会人になって大人げなくも衝動買いしたものはたくさんありましたが、いちばん大きな衝動買いが「Macintosh Performa5220」というモニタ一体型のパソコンでした。腐ってもパワーマック! Power PC 603/75MHzという当時最速のCPUに、500MBという大容量の内蔵ハードディスク、16MBの内蔵メモリにオンボード8MBというビデオメモリ、モニタ解像度はフルカラー640×480ピクセルの大画面、当時最新のOSである漢字TALK 7.5.1プリインストール、さらには必要なソフトウェアがいろいろ付属しているというすごいマシンでした! しかもこいつには14.4kbpsのFAXモデムが付属していて、グラフィック、ワープロ、表計算はもちろん、パソコン通信や果てはインターネットまで、1台でなにもかもできるという夢のような環境がすぐに手に入ったわけです。

 当時はまだパソコン雑誌、特にMacintosh関連の雑誌がたくさん出版されていたので、どの雑誌もインクがかすれて見えなくなるほど読みながら日夜勉強していたのですが(一部誇張)、ある日とある雑誌の特集が、私のハートに火をつけました。テーマは「インターネットの世界に飛び出そう!」でした。

 インターネット接続に必要なものは、電話回線、FAXモデム、インターネット接続業者との契約、パソコン、その他インターネット関連アプリケーション。モデムもパソコンもソフトウェアもある、もちろん電話回線も。あとはインターネット接続業者とやらと契約をすれば、あんなことやこんなことまで、めくるめく電脳の日々が待っている……!

 そりゃもうドキドキワクワクしながら、雑誌の付属CD-ROMに収録されていたプロバイダーとのサインアップアプリケーションを立ち上げて、即座にサインアップを完了させました。

 後から考えてみればこの即断即決もどうかと思うのですが、最初に契約したプロバイダーはリムネットでした。当時まだ実家の千葉県に住んでいたのですが、実はこのとき、私の居住区域にリムネットのアクセスポイントは存在していませんでした。いくつか居住区内にアクセスポイントを持つプロバイダーもあったのですが、雑誌などでさまざまな情報を集めていた際にリムネットのアクセス状況にたいへん余裕があるのを知るやいなや、ナニを思ったのか速攻で東京第三アクセスポイントに申し込んでしまったのです。

 千葉県から東京都へ市外通話を延々し続けるという状態ですから、これが後に莫大な電話料金の請求に泣き叫ぶことになった元凶ではあるのですが……。このときは、電話線を通じて世界とつながるというのが本当にうれしくてうれしくて、あまり深くは考えていなかったようです。


コミュニケーションがつないだインターネット

 このころインターネットのおすすめホームページなるムックが山ほど発売されておりまして、ご多分に漏れず私もそれを片手にあちこちのWebサイトを見て回っていました。そのときに、とある掲示板を中心に学生から社会人まで、さまざまな人がまったりと語り合う場所を見つけ、掲示板なのにほぼチャット状態でコミュニケーションを取る毎日が続きました。顔も知らないモニタの向こうにいる相手に対して「はじめまして」と言って始まる不思議なコミュニケーションでしたが、すぐに打ち解けて話が弾むのはとても楽しいですし、毎日新しい人と会えるなんて、なんて刺激的ですてきな世界だろうと本当に思ったものです。

 インターネット上で知り合った友人たちは、実にさまざまな都道府県から集まってきた人たちでした。社会人もいましたがほとんどが大学生で、しかも理系の学科が多く、授業でHTMLやCGIを習っていたようでした。彼らと話しているうちに、なんだかHTMLっておもしろそうだぞ、自分でもホームページなるものを作ってみようかな、そんな気になってきたのです。このころはまだいまのようにたくさんの書籍が出回っていたわけではありませんでしたから、とにかく人に聞いて覚える、すでにあるサイトのソースを見て覚えるといったことがほとんどでした。話題はいつもHTMLに関する疑問や質問で、そうしているうちに私も人並みくらいにはHTMLが書けるようになったのです。

 ちなみに、このときの友人たちとはいまだにつきあいがあり、昨年そのうちのひとりの結婚式に呼ばれて出席してきました。あのころの思い出話に花が咲きましたが、そのとき言われたことは、「そういえば昔、○○○(私の当時のハンドルネーム)に『文字の色変えるのってどーやるの?』とか『アクセスカウンターってどうやってつけるの?』なんて聞いたんだよなぁ」。いまではWeb関連のシステムアドミニストレーターをやっている彼を適職に導いたのは、もしかしたら私だったのかも知れませんね。

 インターネットは見知らぬ人との交流の幅を広げ、私にさまざまな知識を与えてくれました。モデムやパソコンでインターネットに接続していたのではなく、コミュニケーションがインターネットをつないでいたのだと私は思います。

 ちなみに、当時支払った電話料金の最高額は8万円。NTTからの請求書を開けたときは目ん玉が飛び出るかと思いましたヨ。でも、高い授業料だったとは思いません。彼らとのコミュニケーションがなければ、インターネットの世界にのめり込むことなくすぐに飽きていたでしょうし、インターネット関連のビジネスでメシを食うということもなかったわけですから。


モデムからADSLへ、スムーズな移行は運がよかった?

 とはいえ、莫大な電話料金を支払うために働いているわけではございませんから、支払額の見直しをするため、テレホーダイに加入しました(なんとこの時点では加入すらしていなかったのです!)。もちろん途中でリムネットは解約し、居住区に接続ポイントを持っているドリームトレインインターネットに移行しました。その後の通信環境も、14.4kbpsのモデムから28.8kbpsへ、次にISDNへと早い段階でステップアップをしていき、特にこれといった問題もなく常時接続環境を手に入れました。

 ところが慣れというのは恐ろしいというべきか、最初は「爆速!!」と思った接続速度もISDNで常時インターネットに接続しているのが当たり前になってくると、速い/重い、オフライン/オンラインといった感覚すらあまり意識しないようになってきていました。まだそれほどISDNにしている人が多いわけではありませんでしたから贅沢な環境だったでしょうね。もう昔のモデム接続で苦労していたことなんて思い出せません。

 さらに、ISDNからADSLに移行するのも早い段階で済ませてしまい、1.5Mから8Mへの移行もかなりスムーズでした。このころにはもうFTTHが目前に迫っている状態です。当時東京都北区に住んでいた私は、あと3カ月ほどで居住区一帯に開通する光ファイバを待ち望んでいました。さっそく申し込み、業者の方に来てもらって調査をしていただいたのですが、いざファイバを引き込むというときに些細な問題が。

 そのとき住んでいたマンションはフロアに3部屋あるタイプで、私はその真ん中の部屋。いちばん端の部屋から真ん中の部屋までファイバを通すべき配管に、前の居住者が契約していたケーブルテレビ用ケーブルの切れ端が残っていたのです。切れ端といっても、ほぼ直角に曲がっている配管すべてがケーブルで埋まっている状態で、これを引っこ抜かないとファイバが通らないのですが、果たしてこれを本当に引き抜いて問題ないかどうか、隣の角部屋に影響あることも考えられるため、一応マンション管理会社の承諾を得なければなりません。もしこれが不可能だった場合は、なんと道路と電柱に面したベランダ側からブラ~ンと光ファイバを引っぱってきて、エアコンのダクトを通じて部屋に引き込むしかないのだということ。ひとこと管理会社に確認すればいいだけだったのですが、なんだか面倒くさくなり、また引っ越しを考えていたところでもあったので結局解約してしまいました。


代替策の携帯電話接続はパケット料金に要注意

au携帯電話の高速パケット通信用ケーブル「USBケーブルC」。144kbpsで接続できるので、引っ越し直後のネットワークレス環境のときはたいへん重宝しました。でもパケット代、高かったんだよなぁ、とほほ……
 さて、その後しばらくして北区から世田谷区に引っ越す予定が決まったのでありますが、いい機会だったのでADSLを解約し、NTT東日本のニューファミリープランに申し込みました。「いやぁ~この値段で光ファイバなんて夢のよう」なんてウハウハ状態ではあったのですが、このとき初めて「長時間インターネットに接続できない空白の期間」を経験しました。

 電気や水道、ガスなどのライフラインは問題なく引っ越し当日あるいはその前から開通するようになったのに対し、ファイバだけは調査も含めて引っ越し後約3週間ほどの時間がかかってしまうとのこと。すでにインターネット依存症になって久しいワタクシのこと、2~3日ならまだしも、3週間も接続できない日がこようとは夢にも思いませんでした。実は引っ越し当日に電気が開通していないというクリティカルなトラブルもあったんですけど、そういうのは全然堪えてないインターネットバカがひとり。

 代替策として、au携帯電話の高速パケット通信を利用してインターネットに接続することにしたのですが、やはり慣れ親しんだADSLに比べて体感速度も遅く、ストレスを感じます。ですが、地獄で仏とはまさにこのこと。引っ越したばかりなので周辺地域を知るために検索エンジンを利用したり地図を表示したりと、たいへん重宝しました。転居後のライフラインの手続きもWebからできる時代ですからねえ。

 ところがどっこい。翌月の携帯電話の支払額を見て椅子から転げ落ちそうになったのは言うまでもありません。同居人とワタクシの携帯電話2台、それぞれ4万円強。安くなったとはいえ、まだまだ携帯電話を使った常時接続は厳しいようです。


世田谷での新居の間取り図。使いやすい2DKです。居間兼仕事場のフローリングの部屋に、パソコンやらネットワークは集中してます

光ファイバ開通! 速いマシンと無線LANで快適「どこでもインターネット」

 引っ越しの荷物が片づいたころ、ようやく光ファイバ開通の運びとなりました。ところがその前日、会社の連中と朝まで飲んだくれていたために二日酔いで立ち会うことができず、いつの間にか工事が終了していたという寂しい結果と相成りました。同居している相方が立ち会ってくれたので事なきを得たのですが、あれだけ心待ちにしていたくせに、感動の開通の瞬間よりも二日酔いのほうが人生的には重要です。

 我が家の間取りは図のとおりなのですが、モデムとスプリッタを設置した電話線の口からパソコンまで、Etherケーブルを取り回すとおよそ10メートルほどの長さが必要になります。以前住んでいた部屋ではケーブルをテレビやアンプなどの電化製品の裏を這わせていたのでノイズに要注意だったのですが、今回はそういったものの近くを通過しない代わりに、その距離の長さが気になります。開通直後に業者の方がスループットを計測してくれたのですが、そのときにはなんと69Mbpsという驚異的な数値を記録しました。果たして実際にルータにぶら下がったマシンで接続して、どのくらいのスピードが出るのでしょうか。

 さっそくケーブルを引き回し、ルータの設定も済ませてインターネットに接続します。確かに速いような気もするけど、なんかADSLとたいして変わらないような……、いや、もしかしたら体感速度ではADSLよりも遅いのでは? そう思ってスループット測定サイトで計測をしてみたところ、なんと「2Mbps」というありえない数値が!

 な、な、な、なんですかこれわ!! ADSLよりも遅いってどういうことよ!!!

 ルータの設定が悪いのか、はたまたルータのファームウェアが最新のものではないからか、いろいろ考えられる原因を探ってみたのですが、久しぶりにファームウェアをアップデートしてみるも2Mbpsから4Mbpsくらいにまで向上した程度で、それ以上はいっこうに改善される気配はなし。そこでふと我に返ってルータの機能を確認してみると、なんのことはない、使っていたルータがFTTHに対応していないだけでした。周辺機器は事前に対応しているものを用意しよう。いい勉強になりました。


 現在ではNTT-MEのBA8000 Proを快適に利用しており、特に何事もなくすこぶる快調です。速度的にも、平均して最大36Mbpsというスループットが出ているようなのでまったく問題ナシです。

 また数値的なものだけでなく、マシンの性能が体感速度向上にずいぶん影響を与えているというのも肌で実感いたしました。ちょうどPower PC G5の発表があった直後ですが、現行のG4デュアルがニュープライスでたいへん安く手に入ることに気をよくし、大人買いしてしまいました。これまで使っていたG3に冗談のつもりでインストールしたOS Xは重くてまともに動かすことも難儀だったのですが、G4デュアルにしてからは信じられないほどにサクサク動きますし、ブラウザほかインターネット関連アプリの反応のよさといったら。内蔵のイーサネットカードもギガビットイーサですから余計にですね。光ファイバは速いマシンで最大の効果を発揮するものなんですねぇ。

 Macintoshを1台新調したため最大5台のマシンが稼働する機会がたまに出てきたのですが、現行のルータは4台までしか接続できないので、使わないマシンからケーブルを引っこ抜いて接続し直すということもしばしば。これも頻度が上がるとたいへん面倒ですので、我が家でも最近無線LANを導入いたしました。現在の家庭内ネットワーク構成は図の通りです。

 ヘビーな作業はどうしてデスクトップで腰を据え、ガッツンとやり遂げたいので有線のまま。ノートパソコン2台は無線LANカードに切り替え、部屋の中で「どこでもインターネット」を満喫しています。ちょっと手の空いたときにメールチェックしたり、ゲーム中に攻略サイトを見たりテキストを書いたりできるので、ずいぶん快適なネットワーク環境を手に入れたものだと思います。


ネットワークのグループ。有線と無線でそれぞれ使っております。簡単に言えば、ノートは無線LANですね

7.1chの堂々たるAVシステムラックの上にちょこんとあるのが無線LANのステーションWLA-G54/P。ゲーム機やらDVDソフトやらがごちゃごちゃある中で、毎日ワイヤレスネットワークを見守ってくれています 54Mbpsの無線LANカード「WLI-CB-G54」。「どこでもインターネット」を本当に実現してくれたすごいヤツです。相方はこれを差してよく東風荘を楽しんでいますが……はて、それも困りもの?

こちらはバッファローの無線LANステーション。無線LANは便利です 相方の机の下で存在すら忘れ去られているルータ「BA8000 Pro」。最近は落ち着きましたけれども、一時期ポートスキャンだのなんだのいろいろきて気絶してたこともありました。当時は最大スループットが91Mbpsということで最速! 以前のルータから買い換えるときは即決めでした

本当のブロードバンド天国を願って

 仕事でもプライベートでも、当たり前にインターネットに接続している私たちのような人間には、常時接続も広帯域接続も「やって当然」といった状況でしょう。ところが私のオンラインでの知り合いには、まだまだこうしたブロードバンド環境に興味がない、あるいはしたくてもまだサービスが開通していないという状態の人がたいへん多いです。特にテキスト系のサイトマスターさんに多いのですが、「画像がたくさんあって重い」とか「もっと軽くするために日夜ファイルサイズダイエットに励んでいる」なんて声をよく聞きます。

 そういった不満や心がけは、6年ほど前まで自分が感じていたことだったりするので、なんだか不思議な気分になることがあります。インターネットの技術が日進月歩で発展していくなか、どこかで「重くていらいらする」とか「重いサイトは見に行かない」という声を聞くたびに、少し寂しいなと思うときもあります。すべての人がストレスなく、いまのインターネットを最大限に楽しめる「ブロードバンド天国」が、早く実現するといいのになぁ。




参考データ

居住地区東京都世田谷区
接続事業者NTT東日本
回線の種類FTTH(Bフレッツ ニューファミリー)
プロバイダードリームトレインインターネット
スループット36Mbps(http://www.bspeedtest.com/ で計測)


2004/03/18 13:55

布村珠美(App-Do)
1971年東京都出身。出版社勤務を経てフリーランスとなり、業界紙記者やWebページ制作などをこなす。現在は200万人の会員を抱える無料Webサービス運営企業でメールマガジンのディレクションや企画立案に携わるほか、花見大臣として宴会部長も兼任。すなわち何でも屋である。「酒は飲んでも飲まれるな」の反対を地でいくダメチャラリーマン。左のイラストは、似顔絵イラストメーカーで作りました。
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