黒澤明監督の資料をデジタル化。約2万点をネットで無料公開


(左から)龍谷大学の若原道昭学長と黒澤プロダクションの黒澤久雄社長

 黒澤プロダクションと龍谷大学は26日、黒澤明監督の創作ノートや映画台本などを閲覧できる「黒澤デジタルアーカイブ」を公開した。利用は無料。

 黒澤明監督に関連する資料のデジタルアーカイブ化は、黒澤プロダクションと龍谷大学が2005年3月より取り組んできた。今回、映画台本や写真、創作ノート、直筆メモなど、2万7431点のデジタルアーカイブ化が完了し、このうち約2万点をインターネット上で公開した。

 「黒澤デジタルアーカイブ」では、「姿三四郎」や「羅生門」、「七人の侍」「影武者」「乱」など作品別に資料の閲覧が可能。また、未映画化のシナリオや舞台脚本のほか、幼年時代や青年時代などのプライベートな写真も収録されている。閲覧にはAdobe Flash Playerを利用し、資料の拡大や縮小表示にも対応する。

 黒澤プロダクションと龍谷大学では、今回公開したデジタル資料を新たな知的財産を位置づけ、学術資料として教育研究の場で活用するとともに、映画界における若手映画人の育成現場で資料が活かされることを目指す考えだ。


「羅生門」の台本や創作ノート

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(村松 健至)
2009/5/27 12:35