MM総研調査、3月末でFTTH契約は1503万件。ADSLは過去最大の減少


 株式会社MM総研は27日、2009年3月末時点におけるブロードバンド回線事業者の契約者数について、自社取材などによる調査結果を公表した。

 調査結果によれば、FTTHの契約者数は1503万件で、2008年3月末から286万件増加。純増ペースは2008年6月をピークに鈍化傾向にあり、2008年度下期の月間平均純増数は21万件。平均値が最も高かった2006年度下期の29万件から8万件減少したという。一方、FTTH回線を利用した放送サービス(IPTV)の利用者数が増加傾向にあり、「FTTHサービスの新たな魅力として訴求できれば、市場の活性化につながる」とした。

 ADSL契約者数は、1122万8000件。2008年3月末から147万7000件の減少で、3月末時点の減少幅としては「過去最大」とした。ただし、2009年以降は不況による節約志向の高まりなどからFTTHと比べて低価格のADSLが再評価されており、純減ペースは緩やかになると推測している。

 FTTHとADSL、CATVを含むブロードバンドサービス全体の契約者は、2009年3月末で3040万件と3000万件を突破。MM総研では今後の見通しについて、FTTHの純増数は鈍化する一方で、ADSLの減少幅は縮小することから、2010年3月末で3205万件、2011年3月末で3365万件、2012年3月末で3525万件と全体では増加傾向が続くと予想している。


関連情報



(村松 健至)
2009/5/27 17:00