「ミクシィ年賀状+」提供開始、携帯対応や0円年賀状も
ミクシィの笠原健治代表取締役社長と、ゲストの藤本美貴 |
ミクシィは、SNS「mixi」内の知人へ住所を開示することなく年賀状が送れるサービス「ミクシィ年賀状+(プラス)」を29日から開始する。
「ミクシィ年賀状+(プラス)」は、2008年度に提供した「ミクシィ年賀状」の2009年度版。携帯電話向けサービス「mixiモバイル」から利用できるようになったほか、スポンサー企業の協力による0円年賀状を追加した。
標準価格は1通98円、広告付きは1通48円と0円。年賀はがき代・印刷代・郵便代金が含まれる。なお、0円年賀状は1ユーザーにつき5通まで作成可能。ただし、提供数量限定で先着順になるため、定員に達した場合は利用できない可能性もある。
■0円年賀状の提供企業は拡充予定
作成方法はPC・モバイル共通。「ミクシィ年賀状+」のページでテンプレートを選択し、年賀状に添えたいメッセージを入力する。文字の色やサイズ、書体のほか、プロフィール画像を印刷するかどうかも選択できる。次に、送付したいユーザーをマイミクシィか同じコミュニティの参加者の中から選択。最後に内容を確認して決済を行う。PCはクレジットカード、モバイルはキャリア決済となる。
受け取る側には、トップページの「お知らせ」に年賀状の郵送リクエストが表示される。詳細ページでは、誰が年賀状を送ろうとしているのか確認でき、リクエスト毎に承認・拒否することが可能。承認した場合は、手続きページで本名や住所を入力する。送付主に個人情報が開示されることはない。また、リクエストをすべて自動で承認する機能も用意する。
年賀状に印刷する差出人の住所は、本人かミクシィ年賀状の運営事務局かを選ぶ。例えば、受け取る側が住所を間違えて届かなかった場合は、指定した住所に戻ることになる。
ミクシィ年賀状+のPCページ | ミクシィ年賀状+のモバイルページ |
スポンサーテンプレートは48円と0円があるが、デザイン上は大差ないという。例えば「0円の場合は、より広告色が強くなる」といったこともないようだ。デザインは企業や商品のイメージキャラクターなどが使われたもので、“広告枠”のような印刷はされないという。「見た目がつまらないテンプレートを用意しても利用してもらえない」(ミクシィ広報)。サービス開始当初、0円年賀状を提供する企業はハウスウェルネスフーズ株式会社などを予定する。1社が提供する枚数は非公開。参加企業は今後増やしていく考えで、提供企業数が増えれば、0円年賀状を利用できるユーザー数も増えることになる。
なお、携帯電話から申し込めるのは、NTTドコモとauで、ソフトバンクとウィルコムは受け取る側の承認のみ行える。モバイル決済の場合、マイミクの承認が得られるまでは、実際に課金されるはことなく“仮払い”の扱いになるという。マイミクが受け取りを拒否した場合は課金されない。よって、“仮払い”に対応しているNTTドコモとauでは、モバイル決済が利用できるとのことだ。
デザインテンプレートの例。「エグザムライ」や「アイドルマスター」なども。右は藤本美貴がプロデュースしたテンプレート |
■携帯電話対応で利用者数拡大を狙う
ミクシィの笠原健治代表取締役社長 |
ミクシィは28日に都内で記者発表会を開催し、同社の笠原健治代表取締役社長がサービス内容について説明した。
「mixi」は10月現在、利用者が1700万人以上。20代前半が中心だが、30代以上も600万人以上いる。ユーザー全体の男女比は約半々。
「ミクシィ年賀状」は、郵政事業株式会社と連携して提供しているもので、「新しいコミュニケーションサービス『mixi』と、伝統的な紙の年賀状が融合したサービス」だと説明。2008年度は70万枚の申し込みがあったという。
特徴としては、「住所やメールアドレスを知らなくても、マイミクになっている友人・知人に年賀状が送れること」。テンプレートは300種類以上あり、今回は2010年の干支である寅をモチーフにした各種デザイン、アニメやゲームのデザインなどを用意する。
笠原氏は、「つながっている人たちのコミュニケーションをさらに盛り上げ、有意義にしていくことがミクシィのミッション。年賀状サービスは毎年行っていきたい」と話す。今回、携帯電話にも対応するとともに0円年賀状が加わったことで、「申し込みは昨年の2~3倍に拡大するのではないか」とした。
ミクシィ年賀状の反響 | 0円年賀状の概要 |
■藤本美貴プロデュースのテンプレートも用意
記者発表会ではこのほか、タレントの藤本美貴によるトークセッションが行われた。「年賀状は毎年40~50枚出している。家族や地元の友人に送っている」とのこと。また、「結婚したので彼の年賀状も出すことになると思う。来年の枚数はもっと増えるかも」と話した。
「ミクシィ年賀状+」については、「住所を知らなくても送れることに驚いた。引っ越して住所がわからない人に対しても送付できる」とコメント。また、今回は藤本美貴がプロデュースしたテンプレートも用意した。テーマは“不細工で可愛い寅”。「他のテンプレートも見たけれど、自分のが一番かわいい(笑)。送る人に合わせて使い分けてほしい」。
藤本美貴。正月らしく振り袖で登場 |