NHKが無料映像素材サイト公開、「受信料で作ったものを還元」
NHKクリエイティブ・ライブラリー |
日本放送協会(NHK)は、NHKアーカイブスの番組から切り出した映像や音声を、一般ユーザーが創作用素材として利用できるサイト「NHKクリエイティブ・ライブラリー」を10月31日に開設した。利用は無料で、事前登録なども必要ない。
「NHKクリエイティブ・ライブラリー」では、キーワード検索やカテゴリー別リストから素材を検索し、各素材のページでダウンロードとマイリストへの追加ができる。素材の形式はMPEG-4。なお、11月2日現在の素材数は、動物や風景、CG、音楽など1380本。2009年度内に3000本まで拡充する予定だ。
マイリストページでは、「かんたん編集機能」を備える。マイリストに追加した素材と音楽を組み合わせて編集できる。完成作品は「NHKクリエイティブ・ライブラリー」の「作品をみる」コーナーに投稿し、公開可能。投稿テーマも設定されており、11月現在の募集テーマは「ミュージックビデオ」となっている。なお、マイリストの情報はCookieに保存されるため、Cookieを削除すると選んだ素材も削除される。
ダウンロードした素材は、編集して自らのブログやサイトで公開したり、動画共有サイトへの投稿でも活用できる。作品中にはNHK指定の著作権表記が必要。また、公序良俗に反したり、名誉毀損となる作品への利用を禁止しているほか、営利目的での利用を禁止している。さらに、他人が著作権を有する作品と組み合わせて編集・公開することも禁止している。
NHKでは、「NHKクリエイティブ・ライブラリー」開設の意図について、「NHKのアーカイブスが保有している映像や音声は、受信料によって作られたもの。これらを広く視聴者に還元し、活用していただくことは、公共放送が果たすべき役割の一つ」と説明。また、サービス対象者は、「10代の子供や若者」としており、その理由については、「NHKコンテンツの提供を通じて、次代を担う子供たち1人ひとりの創造性、映像リテラシー、著作権意識の向上に寄与したい」としている。ただし、年齢制限はなく、大人も利用可能だ。