ミクシィ第2四半期決算、「mixiアプリ」好調をアピール


ミクシィの笠原健治代表取締役社長

 ミクシィは5日、2009年度第2四半期(2009年7月~9月)の連結決算を発表した。

 売上高が31億8800万円、営業利益が9億9200万円、経常利益が9億4300万円、四半期純利益が4億7800万円だった。なお、2008年第3四半期より四半期連結財務諸表を作成しているため、前年同期での増減率は今回の決算短信には記載されていない。

 売上高を事業別に見ると、SNS「mixi」の広告売上が28億1900万円で、課金売上が2億3400万円だった。広告については、「mixiアプリ」を用いたコラボアプリなど新たな広告手法も開始したことで、売上が伸びたとしている。また、インターネット求人事業「Find Job!」の売上高は1億3500万円だった。

「mixiモバイル」を利用した課金APIを提供開始

 「mixi」の最新動向については、9月30日時点でのユーザー数が1792万人、月間PVはPC向けサイトが45億2000PV、携帯電話向けの「mixiモバイル」が114億4000PVだった。

 ユーザーの年齢層は、20~24歳の29.9%、25~29歳の23.9%が多く、20代が全体の過半数を占める。居住地域では首都圏が42.8%。今期は、「mixiアプリ」の開始により、“mixi離れ”をしたユーザーの復帰が見られたという。加えて、2010年2月に開始する登録制でユーザー層の拡大を見込む。

ハイライトユーザー数・PV数の推移

 「mixiアプリ」については、「ソーシャル性が高いアプリの利用者が多い」とし、例として、「サンシャイン牧場」「能力大学-漢字テスト」「マイミク通信簿」を挙げた。さらに、5日には、mixiモバイルを利用した課金システム「mixiペイメントAPI(モバイル)」をソーシャルアプリケーションプロバイダー(SAP)向けに提供開始した。

 「mixiペイメントAPI」により、アプリ内で有料アイテムやコンテンツなどの課金サービスが可能となる。課金には、仮想通貨「mixiポイント」を利用。mixiポイントは現在、mixiモバイルから購入でき、キャリア決済に対応する。課金収益は、決済手数料を除き、SAPが8割、ミクシィが2割の配分。なお、mixiアプリによる収益は、今年度で2~3億円(課金と広告の合計)を見込む。

 「mixiアプリ」について笠原健治代表取締役社長は、「多数のアクセスにより利用制限をしたにも関わらずユーザーは増えている。SAPがサーバー増強などを行い、ここ1~2週間でシステム負荷はだいぶ緩和された」と話した。また、課金APIも公開したことで、「徐々に課金を利用したアプリも公開されるのではないか」とした。また、PC向けの課金システムも検討するが、「課金時だけモバイルを利用することで対応してもらえれば」と述べた。

 PC向け「mixiアプリ」では、すでに有料アイテムやコンテンツを販売しているアプリも一部あるが、SAPが用意した外部サイトで課金を行う仕組みだ。先日、「サンシャイン牧場」において、課金システムの不具合が発生したほか、一部ユーザーのメールアドレスと電話番号が外部から取得可能な状態になる問題が発生した。外部の課金システムを利用するアプリは、「今後、さらに厳格な審査を行うことも検討する」とした。

mixiアプリの課金モデルmixiアプリの広告モデル

今後のスケジュール広告掲載社数や業界別シェア


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(野津 誠)
2009/11/5 20:19