「一太郎2010」「JUST Suite 2010」2月発売、人気機能を強化

「一太郎2010」「JUST Suite 2010」などジャストシステムの新製品

　ジャストシステムは8日、日本語ワープロソフト「一太郎2010」と、オフィス統合ソフト「JUST Suite 2010」を発表した。発売は2010年2月5日。通常版の希望小売価格は、「一太郎2010［25周年記念パック］」が2万1000円、「JUST Suite 2010［一太郎2010 25周年記念パック］」が2万6250円。

　このほか単体製品として、表計算ソフト「三四郎2010」（3675円）、プレゼンテーションソフト「Agree 2010」（6300円）、グラフィックソフト「花子2010」（1万290円）、メールソフト「Shuriken 2010」（5040円）の各製品も、2010年2月5日に発売する。「三四郎2010」「Agree 2010」の2製品はダウンロード販売のみとなる。

■「一太郎2010」は人気機能を強化、「Shuriken 2010」はWebメールに対応

　「一太郎2010」では、歴代の一太郎で搭載した人気機能を中心に強化。「POP文字」では背景が透明にできるようになったほか、グラデーションや文字角度の回転などに対応した。文章を分析してタイトルや見出しを自動的にデザインする「スタイルセット」機能では、カラーパレットから色を選ぶことで、タイトルや見出しを統一した色調に揃える機能を追加した。

　このほか、文書に別のワープロファイルや表計算ファイルを取り込むシート機能では、PDFファイルの取り込みに対応。Windows 7の新機能にも対応し、タスクバー上での文書切り替えなどの機能が利用できるようになった。

「POP文字」機能は背景の透明化やグラデーションなどを強化	「スタイルセット」機能は色調の統一機能などを追加

　「JUST Suite 2010」も、各ソフトの機能を強化した。表計算ソフト「三四郎2010」では、表計算の作成中に起こる誤りを防止する機能を強化。プレゼンテーションソフト「Agree 2010」では、スクリーンに表示する画面と発表者用の画面を別に設定できる機能や、3Dの画面切り替え効果などを追加した。

　グラフィックソフト「花子2010」では、一太郎2010と同様に画像素材の色調を一括して変換できるカラースキーマ機能や、数学図記号を追加。メールソフト「Shuriken 2010」では、Gmail、Yahoo!メール、Yahoo! BBメール、gooメールアドバンス、Windows Live Hotmailの各Webメールに対応。メールに付箋を貼り付けられる機能を追加した。

「花子2010」では色調の統一機能や数学図記号を追加	「Shuriken 2010」ではWebメールに対応

　なお、「一太郎2010」「JUST Suite 2010」は、初代の「一太郎」が1985年に発売されてから25周年となることを記念して、パッケージ製品は「25周年記念パック」となる。25周年パックには、一太郎の開発陣が新たに開発したグラフ作成ソフト「魅せる！グラフメーカー」、スケジュール図作成ソフト「かんたん！スケジュール図」、画像加工ソフト「差がつく！写真アレンジ」の3製品が付属するほか、一太郎2010の起動時に歴代一太郎の起動スプラッシュ画面が表示できる機能が特典として搭載される。

一太郎発売25周年を記念したパッケージで販売される	3種類のソフトと、歴代一太郎のスプラッシュ画面が特典として付属する

■人の思考と表現を支援するソフトウェアを今後も提供していきたい

ジャストシステム代表取締役社長の福良伴昭氏

　8日に開催された新製品発表会では、6月にジャストシステムの代表取締役社長に就任した福良伴昭氏が挨拶。福良氏は、「まだジャストシテムの社員が数人だった頃に入社し、それ以来、一太郎を始めとする開発を担当してきた。ずっと開発を担当してきたので、社長としては経験不足で、前社長のようなキャラクターは持っていないが、お客様に喜んでいただける、役に立つソフトウェアを提供していきたいという気持ちは強く持ち続けている」と意気込みを語った。

　福良氏は、初代一太郎の開発に携わった経緯に触れ、1985年8月に初代一太郎を発売してから25年間で20バージョンの一太郎が誕生し、PCを取り巻く環境の変化などに合わせて進化を続けてきたと説明。一方で、「環境や媒体が変わっても、人が物を考え、それをドキュメントにして人に伝えるという行為は変わらないのではないか」として、「今後も、人の思考と表現という、大事な営みを支援できるソフトウェアを今後も提供していきたい」と述べた。

「一太郎25周年」をアピール	会場に並べられた歴代一太郎のパッケージ