ジェスチャー対応でタッチパッドにもなる!
エレコム 多機能テンキー「TK-TCT005」


 ノートPC向けのテンキーパッド。表計算ソフトを多用するユーザーには必需品とも言えるアイテムである。店頭にはさまざまなタイプのテンキーが並んでいるが、今回はエレコムの新製品「TK-TCT005」を紹介したい。数字を入力するテンキーとしてだけでなく、ジェスチャーに対応したタッチパッドとしても利用できる注目の1台だ。

扱いやすく静かなタッチパッド式テンキー

エレコムの「TK-TCT005」。テンキーとポインティングデバイスをバランス良く組み合わせたアイテムだ。標準価格は4200円で、直販サイトでは2982円で販売されいてる

 「TK-TCT005」は、四角いパネルの中央にタッチパッドを配置したシンプルなデザインの製品だ。指を置いて操作するパッド面は約63×47mm(横×縦)。ノートPCなどに搭載されているタッチパッドと比べて、一回り大きく感じられる。

 表面は4×4の16区画に仕切られており、それぞれに0から9の数字、四則演算記号、ピリオド、エンターが割り当てられている。一般的なテンキーパッドに準じた配置だ。ダークグレーのパッドは滑らかだが完全にフラットではなく、白く描かれた文字や点線がわずかに盛り上がっている。キーとキーとの境界は指先の感触だけで識別できるだろう。

 タッチパネルを囲むフレームにはタブキーとバックスペースキーがある。こちらはカチカチと音がするメカニカル方式だ。テンキーモードとポインティングデバイスモードを切り替えるNumLockボタンは左上。テンキーとして動作している場合は右横にあるLEDインジケーターランプが点灯する。


メカニカル式のNumLockボタンは左上。ほかのキーとは離れた位置にあるので不用意に押してしまうようなことはない手前側、左右の端にメカニカル式のタブキーとバックスペースキー。マウスの左右ボタンも兼ねている

 タッチパッド式の入力デバイスはキーを押し下げる手応えがなく、入力したという感触が指先に伝わってこないのが難点と言われているようだが、テンキーに限っていえば大きな影響はないように思われる。スマートフォンなど、身の回りにある日常的な機器で使い慣れているユーザーが多いからだ。

 実際、「TK-TCT005」は本体を親指と小指で挟み込むように支え、あいた3本の指で操作すると驚くほど使いやすい。素早く大量の数字を打ち込まなければならない業務には向かないかもしれないが、一般的な用途なら不便は感じないはずである。

 逆にタッチパッドならではのメリットもある。メカニカル方式のような音がしないのだ。表計算ソフトなどで多くの数字を入力する場合でも、カチャカチャという耳障りな騒音を撒き散らさずにすむのだ。プレゼンテーションや商談の席などでは相手にスマートな印象を与えられるだろうし、仕事を家に持ち帰っても家族にうるさがられる気遣いはなくなるはずだ。静音化に役立つという意味でも注目に値する製品である。


パッド面は滑らか。ただ、境界を見分けられるようにするためか、レタリング部分がわずかに盛り上がっている。薄いパネル形ボディーの裏側には四隅に大きな滑り止めが取り付けられている。安定性は非常に良い

タッチパッドはジェスチャー機能対応

タッチパッドは約63×47mm(横×縦)。指2本を置いても余裕の広さだ。大きく素早い操作でもはみ出すことがない

 「TK-TCT005」は、NumLockを解除するとタッチパッド式のポインティングデバイスとして機能するようになる。フレームの手前側にあるタブキーとバックスペースキーが左右ボタンとなるため、一般的なタッチパッドと同じ感覚で使えるのが特徴だ。

 操作性は想像以上に良い。腕に対して自然な角度で手元近くに置けるためか、指先や手首を無理に曲げる必要がなく、スムースに動かすことができるのだ。しかも、パッドが十分に広いため、細かい微妙な操作から大きく素早い操作まで余裕を持ってこなせる。

 マウス並みとはいかないまでも、ノートPCに内蔵されているタッチパッドより数段使いやすく感じられるのである。テンキーパッドというカテゴリーの製品ではあるが、どちらかというとポインティングデバイスの方がメインなのではないかという気がしてくるほどだ。

 本体はPCのUSBポートに接続するだけでWindows側に認識され、問題なく動作する。しかし、ポインティングデバイスとしての本領は付属のCD-ROMに収められたドライバをインストールすることで発揮される。本製品の大きな特徴であるジェスチャーが利用できるようになるのだ。なお、対応OSはWindows 7/Vista SP1以降/XP SP2以降になる。

 ジェスチャーとは、マウスをはじめとしたポインティングデバイスをあるパターンにしたがって動かすことでアプリケーションを操作できる機能のことだ。たとえば、Webブラウザではボタンをポイントしてクリックという細かい動作を繰り返さずにページを進めたり戻したりできる。ユーザーの負担を軽くしてくれる非常に便利な機能なのである。


付属CD-ROMのインストール画面。3種類のドライバが用意されているほか、マニュアルなどもここから呼び出せるジェスチャーはパッドに置いた指の動かし方でアプリケーションを操作できる非常に便利な機能だ

 本製品がサポートするジェスチャーの柔軟性はマウスのそれをしのいでいる。なにしろパッドに触れる指の数で機能を変えられるのだ。さらに、上下左右に動かすという基本動作に加え、2本の指を“V”字形に広げる、一方の指だけで2回タッチする、一方の指を軸にしてコンパスのように曲線を描くなど、少々込み入った動作もジェスチャーとして認識してくれるのである。

 ジェスチャーで呼び出す機能は豊富に用意されたリストから選んで割り当てるだけ。タッチだけでも十数種類の中から選べるので、Webブラウザの基本的な操作程度はジェスチャーだけでカバーできてしまうだろう。

 実際に使用してみると、タッチパッドとジェスチャーの相性の良さを実感する。パッドに触れる指の数や指先の動きを変えるだけなので、ユーザーに煩雑さを感じさせないのだ。キーやボタンと組み合わせる必要がないため、操作自体も非常に覚えやすい。


機能の割り当ては指の動かし方ごとに独立している。設定時にはイラストと解説が表示されるのでわかりやすいジェスチャーのバリエーションは豊富だ。例えば、2本の指の一方だけを2度タップすると拡大鏡が呼び出せる

多方面で活躍する柔軟性が魅力

パッケージにはマニュアルとジェスチャー機能を利用するためのドライバを収めたCD-ROMが付属する

 テンキーパッドは主にノートPC向けの製品ではあるが、「TK-TCT005」は省スペースなポインティングデバイスとしても満足できる機能を備えている。扱いやすいタッチパッドにジェスチャーが加われば、ほとんど不自由なくPCを操作できるだろう。

 筆者の場合、デスクトップPCに接続してイスの肘掛けに置き、メディアプレーヤーなどのリモートコントローラーとして利用してみたが、これもまた快適だった。ノート、デスクトップを問わず、補助入力機器として利用価値の高いアイテムと言えるのではないだろうか。

 「TK-TCT005」の本体サイズは82×87×14mm(幅×奥行×高)。凹凸の少ないフラットなパネル形で重さは104.9g。見た目よりも重量感のあるしっかりとした作りだ。裏には硬質ゴムの滑り止めが4カ所に取り付けられているので、多少傾斜した場所でも滑り落ちることはないだろう。


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(斉藤 成樹)
2009/11/18 06:00