ユニークなUSBメモリや電子ガジェットが満載!
「ソリッドアライアンス楽天市場店」(前編)


 今回紹介するのは、ユニークなUSBメモリやグッズを数多くリリースしているソリッドアライアンスの直販サイト「ソリッドアライアンス楽天市場店」。新発売のグッズもこのサイトで予約しておけば確実に手に入るし、近くにソリッドアライアンスの製品を扱っている店がないという人にも便利だ。このショップの魅力について、事業部長の斉藤雄一郎さんに話をうかがった。

食品サンプルから思いついた寿司型のUSBメモリ

ソリッドアライアンス楽天市場店
http://www.rakuten.ne.jp/gold/sastore/

 ソリッドアライアンスといえば、寿司の形をしたUSBメモリ「SushiDisk」などユニークなグッズを数多くリリースしていることで有名だ。秋葉原のPCショップなどで、これらのグッズを目にしたことのある人も少なくないだろう。

 そんなソリッドアライアンスが直販サイトをオープンしたのは2003年のこと。最初は独立サイトだったが、すぐに楽天市場に出店した。楽天への出店によって知名度も上がり、クレジット決済が可能になるなど、だれもが買いやすいショップへと発展していった。

 「当社の商品はちょっと変わったものが多く、どこの店でも取り扱っているわけではありません。だから、『どこで買えますか?』とお客さまに質問されたときに、直販のサイトを用意しておけば『ここで買ってください』とご案内できますので、そういう意味でネットショップは重宝しています。」(斉藤さん)

 斉藤さんはソリッドアライアンスの創業当時からのスタッフで、大ヒット商品である「Sushi Disk」の企画立案者でもある。「Sushi Disk」は、ソリッドアライアンスにとってはアヒル型USBメモリ「i-Duckシリーズ」に続く、ユニークUSBメモリ第2弾だ。当時はこのような斬新な形をしたUSBメモリはほとんどなく、発売時にはかなり注目された。

 「直販サイトがオープンしたころに、商品の梱包材を探しに合羽橋(東京・台東区)に行ったんですよ。そこでブラブラ歩いていたら食品サンプルの店があって、寿司のサンプルが並んでいたんですね。それを見ているうちに『寿司にUSBが付いていたらおもしろいな』と思いついて、そのままサンプルを3個くらい買ったんです。」

 「会社に戻って、サンプルにカッターナイフで穴を掘って、USBメモリを挿したら見た目にもよかったので、『これはいける!』と思ったんですね。そんな風に手作り感覚で作ったのが最初です。」(斉藤さん)

大学とのコラボレーションで生まれたイカシリーズ

事業部長の斉藤雄一郎さん

 「Sushi Disk」はその後、USBメモリの中では一番のヒット商品となり、発売後6年経った今もなお発売されている。最近では小型版の「SushiDiskなの?すとらっぷ」も発売された。

 「外国人の方にも好評で、秋葉原の量販店とか成田の免税店などでもよく売れています。実用性はあまりない商品ですが、プレゼント目的で買ったり、海外に行く人が土産に買ったりするケースも多いですね。あと、忘年会のビンゴの景品などで購入する方も多いです。」(斉藤さん)

 「Sushi Disk」に負けず劣らずインパクトのある商品としては、「イカシリーズ」が挙げられる。これは富山県の名産であるホタルイカなど、さまざまなイカをUSBメモリにしたものだ。第1弾の「ホタルイカ」のほか、丸いヒレが耳のように見える「ミミイカ」、大型のイカである「アオリイカ」と、3種類をラインナップする。

 これらはいずれも、ルアーの原型師であると同時に釣り人でもある丸山達平氏とのコラボレーションによりデザインされた商品だ。また、商品開発には、富山大学・芸術文化学部の武山良三教授と、同学部の非常勤講師である竹村 譲氏も加わっている。実はこの製品の企画自体は、富山大学の両氏から持ちかけられたものだという。

 「ホタルイカは光る生き物で、USBメモリも光るので、『光るもの同士でコラボレーションをやりましょう』というお話をいただいて一緒に企画を練りました。こんな風に企画をお持ちになってくださる方もけっこういらっしゃって、よくあちこちから声をかけられます。あと、私どもはメモリの業界にずっといますので、昔の仲間があちこちに散らばっているんです。そういう方たちからお話をいただくこともありますね。」(斉藤さん)

新発売の「SushiDiskなの?すとらっぷ」リアルな造型が魅力の「イカシリーズ」。ミミイカは

海外の工場からの提案を製品作りに反映

 もちろんスタッフ同士で企画も出し合うが、それ以上に社外から持ちかけられるアイディアを活用しているのがソリッドアライアンスの強みだ。今までにないユニークな製品を生み出している背景には、外部からもアイディアが集まるような環境を作っていることが大きい。

 猫の手の形をしたUSBメモリ「にゃんえすびぃ」もそのような外部からの提案によって生まれたグッズだ。この製品は、台湾の工場がデザインを起こして、ソリッドアライアンスに「日本で売ってもらえないか」と話を持ちかけたものだという。手の肉球の質感がリアルに再現された製品で、この肉球がUSB端子を保護するキャップとなっている。猫好きにはたまらないグッズだ。

 中にはソリッドアライアンスがプロデュースするのではなく、海外メーカーの販売代理店となることもある。「ブロック型USBメモリ」もその1つ。これはオーストリアのメーカーが作った製品で、2×4のブロックの形をしたUSBメモリだ。

 市販されているオモチャのブロックと組み合わせて遊ぶこともできるので、好きな形にブロックを組んでUSBメモリとして使える。カラーも赤や青、黄色などのオーソドックスな色のほか、紫やクリアなど計9色もそろっているので、用途別に色を変えたりしてもおもしろい。

 また、「シャチハタUSBメモリ」という商品も、シャチハタが企画・製作した製品をソリッドアライアンスが窓口となって販売している。ユニークなUSBメモリを数多く扱ってきた実績から、このように他社製品の販売窓口として頼まれることも多いそうだ。

肉球の質感が魅力の「にゃんえすびぃ」市販のブロックとも組み合わせ可能な「ブロック型USBメモ」リ

ユニークUSBメモリは年末のギフトで大人気

 このほか最近話題になった製品としては、「カムイ外伝USBメモリ」というのもある。これは「カムイ外伝」の実写版映画に登場する「クナイ」という武器の形をしたUSBメモリだ。美しいメッキ加工がしてあり、職人の手による完全な手作り生産となっている。

 似たような製品として、「手裏剣型USBメモリ」も発売している。PCにUSB端子を挿した状態を見ると、まるでPCに手裏剣が刺さっているかのように見えるユニークな商品だ。「カムイ外伝USBメモリ」も「手裏剣型USBメモリ」も、どちらも1万円近くする高い商品だが、かなり人気があるそうだ。

 これらのユニークUSBメモリの需要がとくに高まるのは、なんといっても年末だという。ギフト用に購入する人が増えるためだ。「ソリッドアライアンス楽天市場店」のUSBメモリのコーナーを見ると、ギフト包装が必要かどうかをプルダウンメニューで選べるようになっている。追加料金はもちろん無料だ。

 その一方で、自分がほしいから買うというマニアも少なくない。

「弊社は本当にいろいろな種類のUSBメモリを発売していますが、中には作っている私どものほうでも『こんなのいったいだれが買うんだろう?』という商品もあります(笑)。それでもやはり最低限の数は売れますから、おもしろがって集めていらっしゃるマニアの方もいると思いますね。」(斉藤さん)

 現在、工場は台湾や中国、香港などアジア各地が中心だが、品質管理はかなり徹底しているという。

「受け入れ検査もしっかりしていますし、出荷検査もきちんとやっているかどうかチェックしています。弊社の製品の場合、高性能を売りにしているものは少ないですが、USBメモリとしてふつうにトラブルなく使えるような品質は維持しています。」(斉藤さん)

 ユニークな製品を確かな品質で世に送り出しているソリッドアライアンス。後編では創業当時の話や、USBメモリ以外の製品についてご紹介しよう。
(後編につづく)

クナイをかたどった「カムイ外伝USBメモリ」手裏剣型の「忍者USB」も人気

関連情報
2009/12/24 06:00  
碓氷 貫
フリーライター/編集者。Eコマースや地図サービス、データベース・コンテンツなど、Webサイトの価値を高めるさまざまなサービスをテーマに活動している。地図やハンディGPSを片手に街や山を徘徊する一方で、通販サイトでお買い得品をチェックすることにも余念がない。