第3回からは2回にわたって、日本で最大級のソーシャルネットワークサービス「mixi」への参加方法や使い方を解説していきます。解説を通して、ソーシャルネットワークサービスの中では具体的にどのようなことが行なわれているのか、理解して頂けたら幸いです。
■招待状を手に入れよう
「mixiでソーシャルネットワークサービスの世界に飛び込みたい! 」と思っても、連載中に何度か登場した「招待制」という壁にぶつかってしまいます。この壁の高さは自分を取り巻く環境によってさまざまです。招待制のソーシャルネットワークサービスは、開発者や運営会社の社員周辺から広がっていくパターンが多いのです。そのため、まずはIT関連の仕事をしている人を中心に広がっていく傾向にあります。
要するに、IT関連の仕事をしている人であれば、周りの友達に軽く声をかけるだけで招待状を手に入れることができる可能性が高いと言えます。
「じゃあ、IT業界とは縁がない人はどうすればいいの? 」と迫られてしまうわけですが、mixiは国内最大級のソーシャルネットワークサービスであり、ユーザー数が多いということを忘れてはいけません。現在でも、招待された人が新たに何人かを招待するという、いわゆるねずみ算式にユーザー数は増加しています。もしかしたら、パソコンをあまり利用しないライトユーザーである友人知人もmixiの会員となっているかもしれません。
まずは、多くの人に声をかけてみることが大切です。また、ブログ利用者にソーシャルネットワークサービスユーザーが多い傾向が見受けられますので、ブログを楽しんでいる友達がいれば積極的にアタックしてみるのもよいでしょう。
筆者の体験談で恐縮ですが、先日、数年来連絡さえ取っていなかった中学時代の同級生に電話をした際に、「ソーシャルネットワークのmixiって知ってる? 」と聞いてみたところ、「知ってる知ってる。というか参加してるよ。」という答えが返ってきて軽い衝撃を受けました。
筆者はすでにmixiユーザーだったので招待してもらうということはありませんでしたが、今ではマイミクシィ(友達として登録したメンバー)としてガッチリ手を組み、同級生をmixiに誘う活動を地道に行なっています。つまり、現在の交友関係に留まらず、過去の友達まで探してみるというのも1つの手段です。”ソーシャルネットワークを始める前に再構築される知り合いネットワーク”という一見矛盾した状態が発生していますが、青春時代の懐かしい話題で盛り上がることもできますし、個人的におすすめしておきます。
あらゆる手を尽くして手に入れた招待メールには、mixiユーザーへの入り口となるURLが記述されています。そのURLにアクセスすると、ようやく新規登録画面にmixiユーザーになるための準備が始まります。
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招待メールは、一見すると広告メールに見えてしまうこともある。間違って削除しないように気をつけよう
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招待メールのURLへアクセスすると、念願の「今すぐ登録」ボタンと共に招待してくれた人の写真やプロフィールが表示される
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■新規登録を行ないmixiの世界へ!
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すべての項目は、後から修正することができる。自己紹介などで迷ってしまった場合は、一言入力してまずは登録を済ましてしまおう
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まずはじめに、新規登録画面でプロフィールの必須項目やパスワードの登録を行ないます。ここで少し迷ってしまうのは、名前に本名を入力するかどうかということでしょう。mixiでは「お知り合いがあなたを発見しやすいように、本名で登録して身近な交流を広げましょう。」とあるように本名での登録を推奨しています。
本名であれば、交友が中断していた過去の友達や、お互いにmixiを始めたことを知らない現在の友達からコンタクトがあるかもしれません(名前で検索する機能を備えています)。現実の交友関係を広げたいのであれば、しっかりと本名を入力するべきでしょう。また、本名であるほど他のユーザーから信頼が得られやすいという傾向も伺えます。
逆に、mixiでは今までとは違う新しい交友関係を築きたい、普段とは違う自分を振る舞いたいという場合は、仮名を使うという方法もあります。ただし、一度決めた名前は個人を確立するという点からも、むやみに変更しないようにしましょう。
ニックネームは、日記やコミュニティなどへ書き込みを行なった時に、名前の代わりに表示されます。プロフィール以外で、本名を表示したくない場合は、入力しておくとよいでしょう。現住所や性別、自己紹介などの必須項目を入力したら、登録ボタンをクリックします。しばらくすると、登録確認のメールが届き、記述されているURLにアクセスすればmixiの一員になることができます。mixiへようこそ!
■プロフィールや写真を登録しよう
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プロフィールは友達を探すときに利用する検索機能で参照されるため、しっかり入力しておこう
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始めたばかりの時は、マイミクシィ一覧に招待してくれた人がポツンと表示されるだけで、他には何もない寂しいトップページになっているかもしれません。しかし、続けていくにつれてみるみる派手なトップページになっていくのでご安心ください。それではまず、プロフィールの内容を充実させることから始めましょう。
プロフィールの編集では、新規登録時に入力した項目以外に、誕生日、生まれた年、血液型、出身地、趣味、職業、好きな物など、多くの項目が設けられています。プロフィールは、いわば名刺や履歴書のようなもので、他人から見た印象を決めるもっとも大切な要素と言えるでしょう。本当の情報をより多く登録しておくことが、円滑な交流を進めるポイントでもあります。
一部の項目に関しては、「全体に公開・友人まで公開・友人の友人まで公開」という3段階の公開レベルを設定することが可能です。たとえば、誕生日の項目を「友人まで公開」に設定した場合は、自分のマイミクシィ一覧に登録されているユーザー以外は誕生日を知ることはできません。この機能を活用すれば、友達以外には知られたくないというプライベートな項目についても、あまり抵抗なく公開することができます。
プロフィールの編集が終わったら、mixi内での顔となる写真の掲載を行なうかどうか考えましょう。ここでまた迷ってしまうのは、自分の顔を公開するかどうかということでしょう。
本名の時と同じで、顔を見せた方が現実の交友関係を広げやすく信頼性も高まります。とはいえ、写真は公開レベルを指定することができず、mixiの全会員、現在はおよそ15万人が閲覧可能となります。Webブラウザで表示された写真が、誰かの手によってインターネット上に流出する危険性も一応頭に入れておいた方がいいでしょう。最悪の場合、若い女性であればソーシャルネットワークで公開した顔写真がインターネット上に流出し、テレクラのチラシなどに使われてしまう可能性も絶対ないとは言い切れません。公開するメリットとリスクをよく考えて判断しましょう。
証明写真のように真正面を向いた写真ではなく、真横からの写真や、遠くの方で小さく写っている写真、アフロのカツラを被った写真など、わかる人にはわかる、というような工夫をするユーザーも多く見られます。その他、よく見かける写真としては、ペットの写真、赤ちゃんの写真、子供の頃の写真、好きなキャラクタの写真などが挙げられます。また、「似顔絵イラストメーカー」で作成した似顔絵を使っているユーザーもいます。少なくとも自分のイメージが伝わる写真や画像を使用するとよいでしょう。
前編では、参加方法と基本的な設定を中心に解説を行ないました。次回の後半では、ソーシャルネットワークサービスの醍醐味でもある「友達と繋がる」ための機能や、同じ趣味をもつユーザー同士が集まるコミュニティ機能などを解説し、ソーシャルネットワークサービスを利用する楽しさをお伝えします。
(2004/11/11)
□mixi
http://mixi.jp/
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