有線ブロードネットワークスのBROAD-GATE01が筆者の部屋に来てからはや10カ月。少しづつではあるが、筆者の使い方も変わってきた。今回はこの10カ月間を振り返ってみる。
■現在の環境
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複数台のパソコンを接続するため購入した100BASE-TXの4ポート・スイッチングハブ |
当初、筆者のベッドサイドにあるThinkPad 600へメディアコンバータから直結していたが、さすがにモバイルPentiumII 233MHzのマシンでは、WindowsMediaを使ったビットレート2Mbpsのストリーミング配信を見るにはパワー不足。また回線速度も同じ理由で思ったほど上がらない。加えて、せっかくストリーミング配信のビデオを見るなら、部屋にある大型テレビで見たいということもあり、DOS/V POWER REPORTの連載『今月の逸品』にからめて、星野金属のキューブ型ベアボーンキット「Pandora P110G」を組み立て、ビデオ出力ポートからテレビへ接続。動画のコンテンツとDVDビデオ再生専用機に仕立てた。
もちろん、この時点でハブが必要になり、4ポートのスイッチングハブを購入。本来ならスイッチングハブではなく、ブロードバンドルータにしてセキュリティにも気を配りたいところであるが、当時、実測40Mbpsを越える回線速度を活かせるほど高速なものはほとんどなく、Windows XPの簡易ファイアウォールで対処した。常時接続とはいえ、必要な時しかマシンを立ち上げないので、気をつけておけば何とかなるだろうという作戦だ。
余談になるが、Pandora P110Gはテレビに接続している関係で、解像度は800×600ドット。細かい字は見辛いこともあり、マシンのメンテナンスはThinkPad 600からリモートデスクトップを使って行なっている。この状態で動画やサウンドを扱うのは辛いものの、普通にアプリケーションを使う程度であれば差ほど気にならない速度で動くため、この手の用途にはもってこいだ。
この環境が出来上がった後、しばらくの間はパソコンでDVDビデオを見ていたが、早送りやスキップなどDVDの操作全てをマウスやキーボードから行なう必要があり、面倒なことから結局、後日パナソニックのNV-VHD1を買ってしまった。VHSビデオ付きにしたのは、大昔買ったVHSプレーヤーも調子が悪かったからだ。しかし、DVD+VHS+テレビチューナーと考えると、実売3万円代とは安い。パソコンで同じ機能を追加した上に、ながら族には操作が辛いことを考えれば、やっぱり専用機! と思った次第。
こうして、最終的にPandora P110Gはストリーミング再生専用機となった。しかし、また新たな問題(?)が発生!! サウンドに関してはマザーボードのラインアウト端子からオーディオ機器へ接続しているのだが、音がかなり悪いのだ。いろいろな改善案が考えられたものの、同じく筆者の連載とからめて、USB音源であるYAMAHA DP-U50を購入。抜群のサウンドへ生まれ変わり大満足! 普段は音楽系のラジオ放送をBGM代わりに流している。お気に入りは、smoothJAZZ.com。ただし、この放送局はWindows Mediaに対応しておらず、RealAudioかWinampでの再生となる。Windows Mediaなら、ChoiceRadio.comのSmooth Jazzかな!? 現在はアナログ接続で使っているものの、機会があればデジタル接続も試してみようと思っている。
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筆者のAV環境はこんな感じだ。モニタTVは、昔懐かしソニーのプロフィール。流石にブラウン管はくたびれてきたものの、まだまだ現役。普段はベッドに寝転びながら見ている |
Mac OSではない。Style XPというソフトウェアを使ってWindows XPのテーマを切り替えた画面である。Windows XP標準のLunaが嫌いなのと、リモート側とサーバー側でテーマをかえておかないと、パッと見たとき、どちらがどちらだか、一瞬判断ができなくなるのだ |
□Broad Gateがやってきた!(PC Watch)
http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20010903/ftth.htm
□パナソニック NV-VHD1製品情報
http://www.panasonic.co.jp/products/video/digital/vhd1/
□Pandora P110G
http://www.soldam.co.jp/products_sob/dosv/pandora/index.html
□YAMAHA DP-U50製品情報
http://www.yamaha.co.jp/product/av/soundstation/dpu50/dpu50.html
□Style XP製品情報
http://www.tgtsoft.com/product.html
□Style XPで切り替えるWindows XPのテーマ
http://www.themexp.org/
□smoothJAZZ.com
http://www.smoothjazz.com/
■DHCPに仕様変更
有線ブロードネットワークスは当初、グローバルな固定IPが5つもらえるという話でも話題になったが、筆者が接続した数カ月後には一般的なDHCP接続となった。ただし、これはIPアドレスやDNS、ネットマスクなどをユーザーが設定した場合のミスを配慮した結果らしく、DHCPサーバーから取得するIPアドレス自体はもともと配られた固定IPアドレスと同じものとなっている。また、いったんIPアドレスを取得してしまうとリリースされることもなく、リモートデスクトップのIPアドレスはずっと同じアドレスで動いている。
ちなみに有線ブロードネットワークスでは当初はサーバー設置はできなかったが、現在は非営利目的であればサーバー設置は可能となっている。いったんDHCPでIPアドレスを取得するとずっと同じアドレスであるという仕様もサーバーを立てるには好都合だ。ただし、一カ月200G以上の上りトラフィック発生で警告らしいが、非営利目的のサイトでこのトラフィックを出すのは簡単なことではない。いずれにしても、サーバーを必要としない一般的ユーザーのことを考えると、DHCP接続にしたことで設定作業のハードルはかなり低くなる。この仕様変更は正解だろう。
■行けなかったCASIOPEAのLiveが無料で配信!
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BROAD-GATE01のライブメニューの一部。もともとCASIOPEAのライブはトップページに掲載され写真もあったが、今はバックナンバーとして残っている |
筆者はジャズ・フュージョン系の音楽が大好き! その昔バンドをやっていてパートはギター。邦楽だとCASIOPEAや渡辺香津美などをよくコピーしていた。いわゆるギター小僧である。あるきっかけで1996年にCASIOPEA(主に野呂さんと向井谷さん)と一緒に何度か仕事をしたことがあり、以降コンサートにはほぼ毎回通っていた。
ところが、去年9月30日の話であるが、日比谷野外音楽堂のライブに仕事の都合で行けなかった。残念に思っていたところ、ミュージック・ライブのメニューで“PAL MUSIC 2001 ~CASIOPEA with 神保彰~”を発見! なんとその見逃したライブを約46分(つまりほぼ全部)を無料で公開しているではないか! 思わず夜中、ビールを飲みながら3回連続で見てしまった。すでにこの時はサウンドをYAHAMA DP-U50へ交換していたこともあり、絵も音も抜群でかなり楽しめた。
BROAD-GATE01のライブ系はけっこういろいろなものがあり、音楽好きな人は必見! しかも無料のものが多く、筆者がよく利用しているコンテンツの1つである。希望としては、同じコンテンツをラジオ放送として、もっと音が良い(サウンドだけの高ビットレート)バージョンも用意して欲しいことだろう。
■CD-ROMイメージも楽々ゲット!
なんといってもFTTHを体感できるのはファイル転送だ。経路の状態にもよるが、速いときだと、CD-ROMのISOイメージファイルが10分未満でゲットできるのだ。次期Windowsのβ版、LinuxのFTP版など、これまでだとうんざりする程時間がかかったのに、この速さは感動的だ。
ただ、ひとつ弊害(?)があり、ゲットしたファイルを事務所へ持って行くのに、2GBのPCカードHDDを使っているのだが、そこへファイルコピーするのに数十分単位の時間がかかってしまうのだ。もちろん、事務所のHDDへコピーするのにまた同じ時間が必要で、いくらファイル転送が速くても、結果的にそれなりの時間を費やすことになる。
そんなわけで、事務所も東京めたりっくのSDSLから、有線ブロードネットワークスへ切り替えることにした。もっと早くに検討すべきだったのだが、事務所にサーバーを置いていることもあり、回線の安定性が気になる。まずは10カ月間、プライベートで使った結果、安定性も抜群で、GOサインとなった。未だ工事の時期は不明であるが、導入記をここで紹介する予定である。
(2002/07/29)
□有線ブロードネットワークス
http://www.usen.com/
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