「Lunascape 6.0」α版公開、Firefoxアドオンも利用可能に
Lunascape株式会社は14日、Webブラウザの次期バージョン「Lunascape 6.0」(コードネーム“ORION”)のα版を公開した。Firefoxアドオンにも対応したのが最大の特徴。Windows Vista/XP/2000、Windows Server 2003に加えて、Windows 7にも対応しており、同社サイトよりダウンロードできる。なお、あくまでもテスト段階のα版であるため、未知の不具合が含まれている可能性もあり、使用には注意が必要だ。
Lunascapeは現行のバージョン5において、レンダリングエンジンとして、Internet Explorer(IE)で利用されている「Trident」、Firefoxで利用されている「Gecko」、SafariやGoogle Chromeで利用されている「WebKit」という3種類を搭載しており、“トリプルエンジン”のブラウザであることをアピールしている。また、拡張機能としては、IEアドオンとLunascapeアドオン(プラグイン)に対応している。
さらに今回のバージョン6.0では、Geckoエンジンを使用する場合、Firefoxのアドオンが利用できるようになったことで、“トリプルアドオン”を実現した。
Firefoxアドオン「FoxTab」を「Lunascape 6.0」α版で実行している状態 | 同一Webページを「Trident」「Gecko」「WebKit」でカスケード表示することも可能に |
Lunascape株式会社によると、現在公開されているFirefoxアドオンは6000種類を超える。そのため、すべてのアドオンについて動作確認がとれているわけではなく、アドオンによっては機能しなかったり、一部の機能が動作しないなどの可能性もあるとしている。
Lunascape 6.0にFirefoxアドオンを追加するには、ツールバーの右などに表示されるGeckoアイコンをクリックして表示されるメニューから「アドオンの追加・管理」を選択。表示されるアドオンウィンドウで、管理や設定が行える。すでにFirefox 3.5をインストールしており、アドオンを利用している場合は、それら複数のアドオンおよび設定をそのままLunascape 6.0側に引き継げる。もちろん、Lunascape 6.0でMozillaのFirefoxアドオンページにアクセスして、新規にFirefoxアドオンを追加することも可能だ。
Firefoxアドオンのタイプによっては、Lunascape 6.0のツールバーにアドオンのアイコンが表示される。また、Firexfoxのサイドバーも、Lunascape 6.0のサイドバー内にExtensionタブとして取り込まれる。
Lunascape株式会社では、Firefoxのアドオンを活用しているユーザーであれば、Lunascape 6.0も直感的に使用できると説明。特に、レンダリングエンジンの違いから複数のブラウザを併用しているWeb開発者などは、Lunascape 6.0であれば複数のブラウザを切り替える必要がなく、ブックマーク管理なども共通に行えるメリットがあるとしている。また、一般のユーザーも、従来は複数のブラウザを使い分ける必要があったさまざまな機能を統合できるメリットがあるとしている。
Lunascape 6.0ではこのほか、ユーザーインターフェイスを変更し、シンプルな新スキン「ORION」も追加した。また、複数のページを並べて表示するカスケード表示(分割表示)機能において、同一のWebページを3つのレンダリングエンジンで並べて同時に表示できるようにしたという。Web開発時に、レンダリングエンジンごとの細かい違いを簡単に確認できるとしている。