2008年09月25日

iPhone 3Gって使用時間が最も長い端末かも

拙者史上最長イジり時間を記録しそうなデバイス、iPhone 3G。防水・耐衝撃モデルが出たら即買い増しちゃうヨ!!


 iPhone 3G購入後、約2カ月が経過したんですけど、ん~、改めて考えてみると、俺のケータイ史において、iPhone 3Gは最も使用時間が長い端末かもしれない。

 購入後、毎日かなり使ってんですよ。まあケータイなので毎日持ち歩くんだが、意識的に端末の機能を用いている時間が、これまで所有したどの端末(ケータイ)より長い気がする。PDAでもここまで毎日長時間イジってなかった気が。しかも、まだメインの電話番号としていない(仕事用・個人用含めて拙者iPhone 3Gの電話番号をあまり周知させていない)にも関わらず、である。

 Web閲覧、メール送受信、スケジュール管理、各種ファイルのブラウズ、メモ書き、調べ物や計算、もちろんゲームも。家にいても外出しても、iPhone 3Gを利用する時間がミョーに長いのだ。

 このiPhone 3Gとは別に、既に番号を周知させたメイン端末も常時携帯しているが、実際に稼働している時間はiPhone 3Gのほーがずっと長かったりする。毎日こんなに長時間意識的に使っているデジタル機器は、iPhone 3G以外に、仕事用のデスクトップPCくらいかもしんない。

 ……なぜだろう? と考えた瞬間、答えが明らかに。何しろ、電話であり通信機器でありかつソフトウェア次第で様々な用途に使えるデバイスであり、数多のソフトウェアを容易に追加できるのであり、さらにはポケッタブルだったりする。

 個々の機能は、あるいは各種の専用機器に及ばないかもしれない、っていうか現状のiPhone 3Gだと深いコトはできないし、パフォーマンスも十分でないと思う。大雑把に言って、それぞれの機能はどれも半端で、大して鋭くも強くもない。

 Web見たりするならネットブックのほーが便利。どのサイトも不自由なく利用できるから。電話するなら二つ折りケータイの方がいい。片手でスススッと操作できるし電話としての扱いやすさがある。PIM用途ならPDA。そのためのインターフェースや機能、実用的な拡張性があるし。そういう見方をすると、iPhone 3Gは、切れ味の良いナイフにおける夜店の十徳ナイフみたいなモンだと言えよう。

 でも、なーんかスゲく長時間使いまくっちゃうんですよiPhone 3G。だって便利なんだもーんコレ1台でだいたい済んじゃうから。だからアナタもiPhone 3Gを使いなさい、とか言うツモリは全然ナイんですよ拙者は、ええ。

 なんか、iPhone 3Gを改めて見てみると、今のパーソナルコンピュータの見え方と似てる気がして。

 ホレ、昔は、パソコン使う人ってパソコンに詳しかったっしょ? ショップにお金払ってメモリ増設ってどんだけ~、みたいなユーザーがマジョリティで。でも、今だと、Webとメールができれば何でもよくね!? という人々が主流。

 パソコンによって最適化し、作業効率を徹底的に高めていく、とかゆーんじゃなくて、とりあえず適宜ヤレて安く手に入るしイザとなったらツブシが効くからネットブックあたりイイよね、てな人が大勢いる。

 古今のデジカメとも似てますな。昔は画質、機能、操作性、それからコストパフォーマンスなんかで天秤にかけられまくっていた。んだが、現在の全体像を見ると、手頃でソコソコできればいいよ的な買われ方をしている感じ。どころか、記念写真をケータイのカメラで撮ってたりして。

 立場によっては全く意見が異なるんでしょうな、こういう話、の細部。俺とかだと、フィーリングの悪いパソコン用キーボードなんか全部糞未満の価値しかないけど、あ、一応毎日原稿書くんで、でも、話題のブログ読めればいいんならキーボードの善し悪しなんてどーでもいい、みたいな。

 iPhone 3Gについて例えれば、5分以内に返信命のケータイメール派なら、こーんなタイプミスが多いわ画面上のタップ位置見続けなきゃいけないわのタッチパネル、全く完全にどー考えても糞になるだろう。しかし、メール読み漏らさなきゃいいっかな~くらいの人なら、広い画面と読みやすいフォントが「あらステキ」となるかも。

 恐らく、それぞれの人において、「この機能は研ぎ澄まされたナイフであって欲しい」という部分が、どのよーなハードウェアに関してもあるハズだ。が、一方で、「それ以外のトコはテキトーでいいっすよ、ある程度できれば」だったりもする。

 プログラマブルなハードウェアが提供する機能について、「ある程度デキりゃいい」派の方が多くなってるんじゃないかニャ~、と思う。だって、20年前も現在も、ヤッてることそーんなに変わってナイっしょ基本的なトコでは。何かするためのツールが多様化してるくらいですな。ま、ソリューション関連の多様化が便利さや楽しさ、あるいは効率の良さを提供してくれているのは確かだが。

 ともかく、多くの人はそれぞれ「コレだけはシッカリと遂行したい」という物事があり、そのための方法や道具は既に手に入れていたりする。でも、一方で、こんなコトをこーんなふうにヤル方法×1024×4096ジャンルとかが次々提供されている。その混沌ツール群のなかからいくつかが受け入れられつつコモディティ化し、各人、何となくチョイと常用し始めたりする状態。

 そこで「もーアンタらそんなにいろいろヤリたいんならコレ使いなさいよ、1台で済むから」(「もーアンタらそんなにいろいろなモノにお金払うんなら全部ウチに払いなさいよ、1台でデキるようにするから」かも)とiPhone 3Gを提供されたよーな気がしている。

 俺的には、昔から使い続けているチョー切れるナイフの他に、ニャんか他にもニャいかニャ~と思ってたら、何かとチョイ使いできるツール増殖型十徳ナイフを手に入れた、てなフィーリングである。

 だからiPhone 3Gを毎日イジちゃってるんだと思う。多機能ナイフとしては、十徳どころかもっとツールの本数あるし、使い切るまでまだ時間がかかりそう。

 あと、ソフトウェアなので、全部スゲく研ぎ澄まされた十徳ナイフになる可能性にも期待していないわけではない。ま、そうなったらなったで、ユーザーとしての拙者がiPhone 3Gについていけるかが問題だが。


猫は道具を使わない。身一つで全てを解決。解決できないことを忘れ去る能力も備える。すニャらしい生き物ですな。

投稿者 スタパ齋藤 : 2008年09月25日 11:00 [ ハードウェア ]

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.impress.co.jp/mt/mt-tb.cgi/11776

Copyright (c) 2009 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.