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2005年08月09日
国内音楽配信サービスの一斉値下げの理由
iTunes Music Storeのサービス開始に合わせて、既存の音楽配信サービスが次々に値下げを発表しました。
オリコンなど音楽配信サービス各社、一部レーベルの楽曲料金を値下げ http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10618.htmlUSEN、音楽配信サービスの中心価格帯をiTMSと同額に値下げ
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10626.htmlMora/MusicDropが一部楽曲を150~200円に値下げ。転送回数も無制限に
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10645.html
値下げという点だけを見ると、「iTMSのサービス開始に合わせて音楽配信サービスが値下げしてきた」とも思いがちですが、値下げの事情は少々異なります。というのも、オリコンのリリースにもある通り、今回の料金値下げはレーベルの方針であって、音楽配信サービスが独自に変更したものではないからです。
オリコン ニュースリリース(PDF)
また、値下げされた楽曲は、iTMSでの提供が始まったレーベルの楽曲が対象であって、iTMSへ現在楽曲を提供していないソニー・ミュージックエンタテインメントやビクターエンタテインメントなどの楽曲は価格が変更されていない点もポイントです。
iTMSも含めた日本国内の音楽配信サービスは、レーベル各社から楽曲の提供を受けてサービスを運営しています。iTMSのサービス開始に合わせて音楽配信サービスが値下げしたというよりも、レーベル各社がiTMSに対して提供している卸価格が他の音楽配信サービスにも反映されたために、同様の値下げが可能になったという理解のほうが正確でしょう。
つまり、iTMSはiPodユーザーにとっての音楽配信サービスを国内で実現したという点だけでなく、国内の他の音楽配信サービスの値下げや楽曲配信ルールの見直しを実現したという功績もあるのです。iTMSの勢いに隠れていますが、iTMSで提供されている邦楽は他の音楽配信サービスでもほぼ同価格・同ルールで利用できるようになっています。これを機にiPod以外のユーザーも、音楽配信サービスを覗いてみると面白いかもしれません。
投稿者 甲斐祐樹 : 2005年08月09日 21:18
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