ブログのブームと同時に「アフィリエイト」もブームになっています。ブログに広告を貼り、収入を得るアフィリエイト。中には広告を貼るだけで月に何十万もの収入を得ている人もいると聞いては、黙って見ているわけにはいきません。今回は、この「アフィリエイト」の中身を覗いてみましょう。
■アフィリエイトでみんな幸せに!
「アフィリエイト(affiliate)」とは日本語でいうと「提携する」という意味で、一般に「アフィリエイトプログラム(提携プログラム)」の略です。オンラインショップやアフィリエイトプログラムの提供業者と提携して自分のサイトに広告を表示し、その広告を通じて利益を得る、という仕組みのことをいいます。
例えば、ホームページで日記を書いているAさんが、気に入った本を紹介しようとします。従来ならば書店や出版社の商品紹介ページを探してリンクし、表紙を見せたいけど著作権侵害なのかしら? などとビクビクしながらもデジカメで撮影した表紙の写真を貼り込み、一生懸命に紹介文を書きました。これは、なかなかに手間のかかる作業です。
この作業の結果、Aさんの日記を読んだサイト訪問者は、おもしろい本を知ることができて喜び、書店や出版社は本の宣伝になるので喜びます。また、Aさんもサイト訪問者に喜んでもらえて、自分の好きな作品が広く知られて嬉しく思います。嬉しいのですが、でも、なんだか疲れます……。作業が大変で「ちょっといいな」と思った程度では紹介する気が起きなくなってしまったり、根気が続かなくなってしまうことがあるのです。
Aさんが本を紹介してくれなくなると、がっかりするサイト訪問者もいることでしょう。書店や出版社にしても、本を勧めてくれるサイトが1つ減ることになります。
それなら、Aさんの紹介で本が売れたときに、売上げの一部をAさんに支払うようにしよう。そうすればAさんには更新する張り合いができるし、ほかにも多くの人が本を紹介してくれるようになるだろう――。こういった主旨で登場したのが「アフィリエイト」です。
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個人ホームページの作り手(書き手)の労力が大きいわりに得られるものは少なく、Web上の情報がうまく繋がりにくかった
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ブログツールとアフィリエイトの登場によって書き手が支援され、ショップ、書き手、読者のいい関係が築かれるようになった
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書籍やCD、DVDを紹介できるアフィリエイトでは「Amazonアソシエイト」が有名です。そのほかにも、国内最大のオンラインショッピングモール「楽天広場」の「楽天アフィリエイト」を使えば、日用品やインテリア用品から車、不動産、旅行など、あらゆる商品を紹介し、アフィリエイトによって収入を得ることができます。
■アフィリエイト利用までの道のり
アフィリエイトを始めるには、アフィリエイトプログラムを提供している業者と契約をする必要があります。「楽天アフィリエイト」などは楽天にユーザー登録をしていればすぐに使えますが、「Amazonアソシエイト」などでは最初にホームページ(ブログ)の内容について審査があり、提携先としてふさわしくないと判断されると、アフィリエイトを断られてしまいます。契約の前に、まずは審査に通るよう記事を充実させることが第一といえます。
レンタルのブログサービスでアフィリエイトを利用したい場合は、利用規約でアフィリエイトが許可されているかも確認する必要があります。ただし、規約に明確に「アフィリエイトは禁止/可能」と書いているものは少なく、「営業行為は禁止」の中にアフィリエイトを含めていることが多いようです。
現在アフィリエイトが利用可能なブログサービスは意外と少なく、ブログ人、ココログ、livedoor Blog、JUGEM、Seesaaブログ、チャンネル北国tvなどです。また楽天広場では楽天アフィリエイトのみ、はてなダイアリーではAmazonとBk1のみなど、一部業者だけ許可されているサービスもあります。
このように苦労してアフィリエイトが利用できるようになっても、始めてから2~3か月ほどは、ほとんど売上げはないでしょう。アフィリエイトの記事数がそれなりに増え、記事が検索エンジンに登録されるようになってからが、本格的な勝負です。それまでは地道に記事を書き、アクセスログ解析などを利用していたら、どんなキーワードでのアクセスが多いかを見て、そのキーワードから売れそうな商品は何か、など、いろいろと研究してみるといいでしょう。
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楽天など、審査のないアフィリエイトプログラムと契約 |
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アフィリエイトの利用を許可しているブログサービスを利用し、ブログの内容を充実させる |
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Amazon、A8.netなど審査のあるアフィリエイトプログラムと契約 |
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紹介する商品を選ぶ |
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A8.netなどのアフィリエイトプログラムでは、さらにショップごとに契約が必要(審査あり) |
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商品を紹介するためのリンクを作り、記事を書く(少しHTMLの知識が必要) |
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記事がブログで公開され、読者が記事を読む |
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読者がそのリンクから商品を買うなど、支払い条件が満たされたらアフィリエイト報酬が発生 |
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1~2カ月後に報酬が確定 |
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さらに1月程度の間に、報酬が振り込まれる(一定額まで貯まらないと振り込まれないプログラムが多い) |
このように、アフィリエイトを始めてから本当にお小遣いをゲットするまでの道のりは意外と遠く、半年ぐらいは先になるでしょう。まずはお試し気分で、試行錯誤を楽しんでみましょう。
■ブログとアフィリエイトの相性
ブログとアフィリエイトは同時期に話題になりだしたものですが、ブログでないとアフィリエイトが利用できないわけではありません。ブログ以外のホームページで利用してもいいし、メールで友達に商品を紹介するときに利用できるアフィリエイトもあります。
ただブログツールを利用すると、更新しやすいので商品の紹介がしやすい、一般的に検索エンジンの上位に載りやすいためアクセス数を増やしやすく、結果として高い報酬を得やすいという利点はあるようです。これを指して「ブログはアフィリエイトと相性がいい」と、よくいわれます。
■初めてアフィリエイトをするなら
アフィリエイトを利用したホームページ作りにはさまざまなものがあって、毎月何十万も稼いでいるような人たちは、アフィリエイトを利用してセレクトショップのようなサイトや、商品比較サイトなどを作っています。こういったレベルにいきなり到達するのは、当然ながら難しい話。お客さんを惹きつけるサイトのネタ探しから実際の製作まで、単純に「趣味」のレベルでは難しく、本腰を入れて取り組む必要があるでしょう。
初めてアフィリエイトを利用するなら、ブログの中で画像を入れる補助として、Amazonアソシエイトや楽天アフィリエイトを利用するのがおすすめです。「今日買った本はこれ」とか、「今度の引っ越し先ではこんなインテリアにしたい」とか、アフィリエイト先のショップで提供している画像データを使うと、とても簡単に画像を貼り込むことができます。画像を使えばブログに華やかさが出ますし、それでお小遣いも稼げるとなれば、いうことなしです。
いくらか報酬が入るようになると、ついつい欲に目がくらんで商品紹介を増やしたくなってしまいがちです。しかし、むやみに商品ばかり増やすのは無意味。読者はただ商品がポンと置いてあるようなものには反応しませんし、あまりに「売らんかな」の姿勢が見えてしまうと、儲け主義で感じの悪いブログと見られて、反感を買ってしまうおそれもあります。
ブログ運営を楽しみ、プラスαで報酬が得られたら嬉しい、というようなスタンスで、あくまで記事の充実を優先させていくことが、アフィリエイトの報酬でもいい結果に繋がっていくでしょう。
私も5か月ほど前から始めて、既に数千円の報酬を得ることができました。金額は決して大きくありませんが、何もしなければ0円だったところ。アフィリエイトにかかる手間はブログに普通に記事を書く作業+ほんの少しであることを考えれば、実に意義の高い収入源だと思います。ブログやホームページを運営している方に、ぜひおすすめしたいサービスがアフィリエイトです。
iNTERNET magazine 6月号でアフィリエイトを特集!
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現在発売中(2004年6月号)のiNTERNET magazineでは「『ウェブサイトでプチ・ビジネス』のススメ」と題して、アフィリエイトを特集しています。
サブタイトルは「月に5万円は稼げる! ブログが生み出すポケットマネー」。アフィリエイトサービス業者の詳細な情報や、アフィリエイトの利用が可能なブログサービスの情報、アフィリエイトで効率よく稼ぐためのテクニック、成功者のインタビューなど、アフィリエイトを極めるための情報を満載。iNTERNET magazineのサイトから、少しだけ立ち読みも可能ですので、興味のある方はぜひご覧ください。
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(2004/05/07)
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