博報堂DYMP調査、メディア接触時間は巣籠もり効果で若干増加
1日のメディア総接触時間 |
博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は23日、生活者のメディア接触状況を分析した「メディア定点調査 2009」を公表した。
「メディア定点調査 2009」では、東京都と大阪府、高知県に在住する15歳から69歳までの男女個人を対象に、郵送による調査を実施。サンプル発信数は3地区合計で2204件で、1919件を回収した。調査期間は2月6日から19日で、調査実施機関はビデオリサーチ。
今回公表された東京地区の調査結果によれば、テレビ/ラジオ/新聞/雑誌のマス4媒体と、PC/携帯電話のインターネット2媒体を合わせた、1日あたりのメディア接触総時間は323.9分。内訳は、テレビが163.5分、ラジオが31.1分、新聞が26.0分、雑誌が17.6分、PCが67.6分、携帯電話が18.1分。
ラジオと新聞を除いた媒体で接触時間が2008年より増加しており、総時間を見ても2008年の319.3分と比べて若干増加している。この点についてメディア環境研究所では、不景気の影響で自宅で過ごす時間が増えた「巣籠もり型メディア消費」と、PCからインターネットへの利用時間が増えたことなどが影響したと分析している。
また、PCからインターネットを利用する時間は、2008年でピークを迎えたと分析していたが、結果的に2008年の59.4分から8.2分増加している。この要因として、動画視聴サービスが急速に普及した点を挙げ、「『情報を調べるツール』から『コンテンツを楽しむツール』へと価値転換が生じている可能性がある」とした。また、20代男性ではPCからインターネットを利用する時間が111.6分と、テレビの110.9分を上回り、「テレビに続く第2のメディアとして定着しつつある」としている。
メディアやサービスの利用経験率は、地上デジタル放送が57.1%(2008年は40.4%)、ワンセグが41.6%(同28.5%)と、着実に利用率が増加。このほか、動画投稿サイトの利用経験率は52.9%(同38.8%)、GPSによる位置情報サービスの利用率は33.6%(同26.6%)と、こちらも利用率が上昇傾向にある。