歌声合成システム「NetVOCALOID」、「メタルギア」新作に採用


「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」のサンプル画像

 ヤマハは25日、歌声合成システム「NetVOCALOID」を、コナミデジタルエンタテインメント(KONAMI)が2010年に発売を予定するPSP用ゲームソフト「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」に提供すると発表した。

 「NetVOCALOID」は、クリプトン・フューチャー・メディア株式会社のボーカル音源ソフト「初音ミク」などで採用される歌声合成ソフト「VOCALOID」を、インターネット上のサーバー経由で提供するシステム。ユーザーから送られたデータをもとに歌声を合成して、対応機器に対して配信するもので、クリプトンの携帯電話版サイト「ミクと歌おう」や株式会社インターネットの「ケータイがくっぽいど」などで利用されている。

 ヤマハでは今回、「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」に登場する「AI」を搭載したボスキャラクターの歌声の合成機能で利用される、音声データベースの制作に協力。また、また、KONAMIが用意するゲーム専用サーバー向けに「NetVOCALOID」の合成サーバーを提供する。

 ゲーム内では加えて、プレイヤーが作詞したデータを登場キャラクターに歌を歌わせる機能も搭載されるという。なお、ボスキャラクターの「AI」の声は、女優や声優などで活躍する菊池由美が担当しており、ゲームの公式サイトではサンプル音声も公開されている。

 また、「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」は、日本に加えて、欧州や北米地域などの海外でも発売を予定しており、海外版では英語による「VOCALOID」音声データベースが利用される。ヤマハでは、「NetVOCALOID」の海外展開は今回が初としている。

 ヤマハによれば、「NetVOCALOID」システムはインターネットに接続できる環境であれば、携帯電話やゲーム機など機器を問わず利用できる仕組みという。このため、今後はPSP以外のゲーム機器をはじめ、他のインターネット接続可能な機器に対して歌声サービスを提供し、インターネット上での音楽制作の世界をより身近にしていきたい考えだ。


サービス概要図

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(村松 健至)
2009/9/25 18:19