「物語性」の高いブログは好感度も高くなる、gooと早大が調査
物語性の度合いと評価の関係 |
NTTレゾナントと早稲田大学マーケティング・コミュニケーション研究所は15日、「ブログの影響力に関する調査」の結果を公表した。調査は、2008年12月11日から16日まで、「gooリサーチ」のモニターに対し、オンラインアンケートを実施。950人から有効回答を得た。
調査では、ブログの記事が持つストーリーやエピソードといった「物語性」に着目。物語性と、ブログで書かれているテーマ(旅行記など)や、書かれている対象(温泉など)への評価の関係、さらに、記事そのものに対する評価との相関について調べた。
調査にあたり、架空のブログ「温泉旅行記」を用意。記事は、ナラティブ(ストーリー)形式とリスト(箇条書き)形式、読み手への呼びかけがある場合とない場合、マイナス情報がある場合とない場合の3つの条件を組み合わせた8パターンを提示した。
アンケート結果から、ブログに対して感じた物語性の高さ別に回答者を3グループに分類して分析を行った。記事の物語性が高いと評価したグループでは、記事で書かれている対象やテーマ(今回は温泉)についての評価が、物語性が低いと評価したグループよりも高くなる傾向が見られた。
記事そのものに対する評価についても、物語性が高いと評価したグループの方が、物語性が低いと評価したグループよりも高くなる傾向があった。このように、ブログの記事に対して物語性を高く評価した人は、書かれているテーマ・対象についても評価が高くなり、さらに、記事そのものに対しても評価が高くなることがわかった。
また、ブログの中で「あなたもこんな経験がありませんか」と自らの経験を思い出させるような呼びかけや、「○○だと思いませんか」と読み手の意見を求めるような呼びかけがある場合と、呼びかけがない場合を比較した。すると、読み手への呼びかけがある場合、記事の物語性が高まり、さらに、ブログへの評価も高くなることがわかった。
このほか、回答者の年齢を23歳以下、35歳以下、47歳以下、48歳以上の4つのグループに分けて、物語性の平均値を比較したところ、年齢が上の人ほど物語性を高く評価した。また、ブログで語られている対象・テーマに対してもともと関心が高い人は、物語性を高く評価しやすいこともわかった。