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2009年03月19日

首都圏外郭放水路に行ってきました

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首都圏外郭放水路の調圧水槽
 3月17日に、首都圏外郭放水路の見学会へ行ってきました。地下のパルテノン神殿と名高い地下施設です。首都圏外郭放水路とは、洪水時に地下の水路を通じて河川の水を江戸川に排水する洪水防止施設です。

 場所は埼玉県春日部市。千葉県との県境(お隣は千葉県野田市)。最寄り駅は東武野田線の南桜井駅です。前日になってようやく見学場所の確認をしましたら、アクセス方法に見過ごせない一文が。






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 行ってきます!



首都圏外郭放水路
http://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/works/saigai/sonae/gaikaku/frame_index.html



東武野田線南桜井駅 バスかタクシーがあるはず…とか気軽に考えていたら、バスは時間が全く合わず、タクシー乗り場にはタクシーが不在でした。ご利用は計画的に 徒歩15分ほどで施設(写真中央)が見えてきます。見えてからさらに15分ほどかかります。蜃気楼…!


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施設全体図
 見学会は2階で受付。最初に外郭放水路を建設するにいたった映像を視聴します。春日部市は中川や倉松川などの河川に囲まれている上、地形が皿型に鳴っているので昔から水害が多かったとのこと。

 次に地図や模型を使って外郭放水路の仕組みを見学。外郭放水路は、地下約50mに建設され、全長は約6.3km。一定の水位を超えると、各河川に設けた堤防から水が自然に流れ込むようになっています。

 設備は主に立坑(たてこう)、調圧水槽、排水機場の3部分で成り立ち、各部分を直径約10mの水路で繋いで水を流します。調圧水槽というのが地下神殿の正式名称でした。

 一旦屋上へ出て、地下施設の地上部分を確認。施設前にあるサッカーグラウンドの地下が調圧水槽部分で、入り口はグラウンドの隅っこにありました。ヘルメットを渡され、いざ地下神殿へ。



調圧水槽へいたる階段。116段あるそうで、高低は約2m。1段の高さが結構高く、上りが厳しい 工事車両を使用する場合の搬入口。車両はクレーンで吊り下げて下ろす 現在工事中の第1立坑(たてこう)。立坑は第5まであり、サイズはスペースシャトルがすっぽり入るほどだそうです
調圧水槽。見学時間は10分間です。あらかじめ写真ポイントを考えておくのも手ですか 天井。輝度が低いので、三脚持参のほうが安心かと 別角度(あまり変わらず)。神殿!


 飲料水利用がある江戸川に排水するので、水が腐らないよう溜めておきません。使用した後は、人が入る部分は職員が手作業で掃除し、人が入らない部分は工事車両を使用して泥をかき出します。

 調圧水槽のサイズは78×177×25(幅×奥行×高)m。この大きさは、排水部分の設備が稼動しなかった場合、流入する河川の堤防をすべて停止するのにかかる12~13分の間、水を溜めておける大きさだそうです。柱は1本あたり約500トン、全59本。水が波立つ高さも含めるため、稼動時の水位は7~8分目ほどです。

 行く前にあれこれ写真ばかり見ていたためか、実際は想像していたより小さく感じられましたが、不思議な空間でした。



調圧水槽の模型。全景がわかりやすい。1/8スケールです 排水機場の模型。排水には、ジェット機に使われているガスタービンを改造した動力を利用し、1秒間に25mプール1杯分の水を江戸川に排水します 排水用ポンプ。水を巻き上げる羽根車です。こういった形状の物体を見るたびに指を挟まれる想像がちらりとよぎります
カッコイイ操作制御室。梅雨時は7~8人体制で泊まりこむこともあるとか。端に国土交通大臣の色紙「治水」 操作制御室や調圧水槽は数々の特撮系撮影に使われていました 魔法戦隊マジレンジャーも

投稿者 村田奏子 : 2009年03月19日 21:31

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