【Interop Tokyo 2009】
UQ Com、7月の有料サービス開始に向けて「UQ WiMAX」をアピール
Interop Tokyo 2009のUQコミュニケーションズ(UQ Com)ブースでは、7月1日に有料化を控えたモバイルWiMAXサービス「UQ WiMAX」を体験できるスペースを設けている。
■UQ WiMAXの通信体験が可能。会場では下り10Mbps超の速度も確認
UQコミュニケーションズブース |
7月1日に開始を予定する有料サービスでは、初期登録料2835円、月額4480円の定額制プラン「UQ Flat」を用意。また、10月1日には初期費用無料で、24時間600円のプラン「UQ 1 Day」も追加される。
ブース内には、UQ WiMAX純正のPCカード型やUSB型のアダプタ、6月8日にPCメーカー各社が発表したWiMAX対応のノートPCを多数展示。また、8日の発表会で各社が参考出展したWiMAX対応のモバイルルータ、小型デジタルサイネージ製品なども展示する。
体験スペースでは、USB接続型のWiMAXアダプタを装着したノートPCやWiMAX対応のノートPCなどを使って、実際にUQ WiMAXによる無線通信を体験できる。なお、会場である幕張メッセにはUQ WiMAXの基地局が複数設置されている。
実際にブースに展示されていた東芝製の「dynabook SS RX2」WiMAX対応モデルを使い、「speed.rbbtoday.com」で通信速度を3回測定。同モデルで採用するインテルの無線モジュール「WiMAX/WiFi Link 5150」では、理論値で下り最大13Mbps、上り最大3MbpsのWiMAX通信速度を公称しているが、記者が計測した範囲では下り11Mbps台、上り1Mbps台前半と、下り速度で理論値に近い速度が確認できた。
ただし、会場内には基地局が複数あるため、接続した基地局との距離によっては速度が落ちる場合もあり、実際に並んで展示された同一機種のノートPCで測定した際には下り速度が2.5Mbps前後にとどまっていた。なお、UQ WiMAXのサービス自体は、理論値で下り最大40Mbps、上り最大10Mbpsの速度を公称している。
「dynabook SS RX2」WiMAXモデル | 下り11Mbps台、上り1Mbps台前半の速度を確認 | パナソニックの「Let'snote F8」WiMAXモデル |
オンキヨーの「SOTEC C204」WiMAXモデル | 6月内の正式発表を予定するレノボの「ThinkPad X301」WiMAXモデル | WiMAXへの対応を表明したメーカーのPCも展示する |
■各社発表のWiMAX対応周辺機器やUQ Com採用の基地局も展示
WiMAX対応周辺機器では、アイ・オー・データ機器やNECアクセステクニカ、シンセイコーポレーションのUSB接続型アダプタや対応ルータなどを展示。このうち、NECアクセステクニカでは、製品化時期未定ながら、WiMAXモジュールを内蔵したモバイルルータを参考出展しており、こちらは乾電池による駆動にも対応する予定という。
UQ Comが発表したWiMAX対応製品 | こちらは各メーカーが発売予定の製品 | ルータ製品も展示する |
NECアクセステクニカ製品はWiMAX内蔵の無線ルータになる | インテルの無線モジュール | 住友電工ネットワークスの組み込み用モジュールも |
ブース内ではまた、UQ Comが利用する屋外用の基地局も展示。UQ Comの小池竜太コーポレート部門長によれば、同社が現在設置する屋外用基地局のほとんどは2008年に採用したサムスン電子製だという。その後、2009年5月にはNECを基地局装置ベンダーとして追加選定しており、「今後はマルチベンダー化を進めていきたい」とした。基地局ではまた、現在選定を検討する日立製作所製の小型基地局も展示されている。
なお、7月1日時点のサービスエリアは首都圏と名古屋、京阪神地域だが、このうち京阪神地域でのエリア展開が遅れている。この点に関して小池氏は、「基地局設置自体は1週間程度で終わるものの、作業に向けた回線準備作業や設置場所の許可などで時間を要している」と述べた。
このほかUQ Comでは、幕張メッセ内にあるレストラン「Central Cafeteria」付近にも体験コーナーを設置して、7月1日の有料サービス化に向けたアピールを展開していた。
(左から)NEC、サムスン電子、日立製作所のWiMAX屋外基地局 | クラリオンのナビ製品「ClarionMind NR1U」WiMAX対応品も参考出品 | 幕張メッセのレストラン付近にも体験コーナーを用意 |