シンプル&低価格なネットワークプレーヤー!

アイ・オー・データ機器「AV-LS500LE」


 アイ・オー・データ機器のネットワークプレーヤー「AVeL Link Player」シリーズに、初心者向けのシンプルモデル「AV-LS500LE」が加わった。機能の絞り込みによって実売価格1万円台前半を実現、ネットワーク経由での動画・写真・音声再生が気軽に楽しめる製品だ。

低価格な小型モデルながらHDMIポート内蔵

アイ・オー・データ機器の「AV-LS500LE」。実売価格は1万円台前半

 AVeL Link Playerは現在、標準価格2万2050円の上位モデル「AV-LS500VX」と、今回ご紹介する「AV-LS500LE」の2種類がラインアップされている。機能面の差異は、AV-LS500VXが動画配信サービス「アクトビラ ビデオ」や「DMM.com」、著作権保護コンテンツをネットワーク経由で再生するための「DTCP-IP」へ対応している点のほか、搭載するUSBポート数もAV-LS500VXの方が1ポート多い。

 シンプルモデルであるAV-LS500LEではアクトビラやDTCP-IPには非対応だが、一方で筐体のコンパクトさは魅力だ。本体サイズは約181×109×39mm(幅×奥行×高)、漫画の単行本を2冊重ねた程度のサイズ感だ。本体は光沢感があるプラスチック製で、非常につやつやとした外観が特徴。毛ぼこりがついた場合などは少々目立つが、小型さも相まって設置の自由度は高そうだ。

 本体背面には映像・音声出力用コンポジット端子、光デジタル出力端子、ACアダプタ接続端子、10BASE-T/100BASE-TXポートなどがある。シンプルモデルとは言えども、HDMI端子がしっかりと用意されているので、デジタルテレビとの接続もバッチリだ。

 本体正面には動作ステータスを示す4つのLEDのほか、USBポートを1個備えている。このUSBポートに外付けハードディスクやUSBメモリなどを接続して、それぞれに保存したファイルを再生できる。なお、別売オプションであるリモコン受光部延長ケーブルを接続するための端子も備えている。

 本体操作は、基本的に付属のリモコンですべて行う。上位モデルであるAV-LS500VXと共通のリモコンであるせいか、本製品では実際に利用できないボタンが多数ある。この点は少々残念だ。

 このほか製品には、ACアダプタやリモコン動作確認用電池、映像・音声用コンポジットケーブル、LANケーブルなどが付属する。HDMIケーブルは付属しないので別途用意しておこう。なお、説明書関係はシート状のセットアップガイドだけで、冊子の取扱説明書やCD-ROMは付属していない。必要な場合は、Web版の取扱説明書「画面で見られるマニュアル」をチェックしてほしい。


本体正面左側にUSBポート。こちらの写真は実際にUSBメモリを接続した状態本体正面右側には動作状況を示すLED

背面にはHDMIポートをはじめとした各種端子類がある操作は基本的にリモコンで行う。なお、ACアダプタは比較的大ぶり

USBストレージから簡単再生

ホーム画面からほとんどの操作を行う

 AV-LS500LEの手軽な利用法として、まずはUSBストレージからのコンテンツ再生を試した。リモコン操作で本体電源をオンにすると、数秒でホーム画面が表示された。各種コンテンツの再生や、本体設定はここから行う仕組みだ。

 一般的なAV機器に慣れている人なら、操作にとまどう部分はないだろう。本体正面のUSBポートに外付型ハードディスクやUSBメモリを接続し、あとはホーム画面からビデオ・音楽・画像のいずれかを選択。ストレージのフォルダ構成が表示されるので、あとは順を追って選択していくだけで良い。


音楽再生中の画面。アルバムアートも表示してくれるリストの状態から決定ボタンを押せば1曲再生、再生ボタンを押せば連続再生がスタート

 各コンテンツの再生中は、動画や音声であれば残り再生時間、写真表示中には解像度など、ひと通りの情報を表示してくれる。MP3の楽曲ファイルを再生する際は、iTunesなどで設定したジャケット写真も表示してくれるので、見た目も楽しい。

 少々まどったのが決定ボタンと再生ボタンによって連続再生の挙動が異なること。例えば音楽再生時、目的のファイルを選んでリモコンの決定ボタンを押すと、同フォルダ内に複数のファイルがあっても1曲再生が終了した段階でメニューへ戻ってしまう。

 一方、決定ボタンではなく再生ボタンを押すと、こちらでは連続で再生された。マニュアルではしっかり言及されている仕様なので覚えておくと良いだろう。もちろん、リピートやランダムでの再生も可能になっている。

 この仕様は、動画や画像ファイルの再生時も共通。画像再生時であれば静止画1枚表示、あるいはスライドショー表示を選択できる。このほか動画再生ではレジューム再生に対応。1度停止したところから、続けて再生することが可能になっている。

 再生可能なフォーマットは、動画系がMPEG-1/2/4とWMV9(VC-1)、H.264、Motion JPEG、Xvid。音声系はWMA9/WMA9 Pro、MPEG Audio、PCM、AAC、Dolby Digital。もちろんMP3ファイルも再生できる。画像はJPEG、BMP、PNG、GIF、TIFFをサポートしているので困ることはほとんどないだろう。なお、フォーマットにかかわらず、著作権保護されたファイルはコンテンツは再生できない。


写真再生画面。拡大・縮小も可能動画再生時も残り時間などを画面表示してくれる

ネットワーク再生の快適性は?

 続いて、AV-LS500LEの真骨頂であるネットワーク経由のコンテンツ再生機能を見てみよう。こちらではコンテンツを保存しておくPC側であらかじめ設定を済ませておく必要がある。

 AV-LS500LEを使ったネットワーク再生にはいくつか手段があるが、Windows Media Player 11(WMP11)を利用する方法がもっとも身近かつ手軽だろう。再生したいコンテンツが保存されているPCに前もってWMP11もインストールしておこう。

 PCとAV-LS500LEを同じネットワークに接続すると、PC上でポップアップメッセージが表示される。ここでAV-LS500LEからの接続を許可し、WMP11のオプション画面で対象フォルダを指定する。なお、この手順はWeb版マニュアルでも詳細に解説されているので、PCに慣れた人であればそれほど難しくはないはずだ。


「メディア再生」を利用する場合は、事前にPC側にWindows Media Player 11をインストールしておこうネットワーク再生時はPC名を選択するが、その他の操作性はほとんど変わらない

 これら設定が完了したら、AV-LS500LEのホーム画面で「ネットワーク」を選ぼう。サブメニューとして「メディア共有」および「ファイル共有」が表示されるので、ここではメディア共有を選択する。すると、接続が許可されたPC名が表示されるので、ここからは前述のUSBストレージ再生とほぼ同等の操作感で、各種コンテンツを再生できる。

 筆者の環境では、コンテンツ再生時にラグのようなものを感じることもほとんどなかった。ただ、大容量の動画ファイルが多数保存されているフォルダへアクセスした場合などに「読み込み中」と表示された状態になり、待ち時間が気になるケースはあった。

 この待ち時間があまりにも長ければ「フリーズしたか」と思いたくなるが、今回試用した範囲では、リモコンの「戻る」ボタンを押せばすぐ待機状態がキャンセルされ、1つ前の画面に戻ってくれた。読み込みの進捗状況を示すバーチャート、メッセージ点滅表現などがあればよりわかりやすかったろう。

 なお、ネットワーク再生機能利用時、初心者の鬼門となりそうなのがセキュリティ対策ソフトだ。筆者環境でも設定がなかなかうまくいかず、手軽な手段を求めた結果、結局のところファイアウォール設定を完全オフにしなければ再生できなかった。

 ファイアウォール設定はソフトによっても傾向が異なるため、利用者の試行錯誤が必要になりがちだ。ハードウェアメーカー、あるいはセキュリティ対策ソフト会社ともども、わかりやすくかつ完全な設定を伝達すべく、さまざまな手法を模索してほしいところだ。

 このほかAV-LS500LEでは、OS標準のファイル共有機能を利用する「ファイル共有」というメニューも用意されている。PC間のファイル共有とほぼ同様の設定・許可手順でファイルアクセスをコントロールできる。Mac OS X 10.5以降にも対応しているため、WMP11を用いた前述の「メディア共有」より利用しやすい、という人もいるだろう。

コストパフォーマンス重視派に

 AV-LS500LEの特徴は、やはり「低価格&コンパクト」という言葉に集約されるだろう。音楽やデジカメ写真の再生に対応した非PC系のAV機器およびゲーム機は年々増えているが、価格はどうしても高め。また家庭用テレビ周辺に設置するには、ラックの関係で置き場所すらままならないケースもあるだろう。本製品の標準価格は1万4280円で、実売価格は1万1000円前後~1万3000台前後とネットワークプレーヤーとしては安価で、設置の自由度が高いコンパクトさは大きな魅力といえる。

 また個人的には、ネットワーク再生機能だけでなく、USBストレージを活用したコンテンツ再生にも利便を感じた。デジタルカメラをUSBケーブルで直接接続するのはもちろんだが、急激に低価格化・大容量化したUSBメモリーにお気に入りのコンテンツを詰め込んでおき、ネットワーク接続状況を気にすることなく楽しむといった用途も十分可能だろう。機能がシンプルな分、PCに不慣れな家族と一緒に利用するのも良いと思う。


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(森田 秀一)
2009/7/22 11:00