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2005年06月15日

ライブドアの「D-cubic」とスピードネット

 以前から予告されていたライブドアの公衆無線LANサービスの概要が、本日正式に発表されました。

ライブドア、11g対応・月525円の公衆無線LANサービス「D-cubic」
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/9973.html

ライブドア堀江社長、「D-cubicは孫さんの低価格ADSLのモバイル版」
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/9985.html


 初期段階こそエリアが限定されてはいるものの、月額525円で使い放題というのは非常に魅力的な価格。私の場合も、頻繁に公衆無線LANを利用するのは仕事で都内に出たときが多いので、ひとまずは山手線エリアが充実してくれれば、十分にメリットがありそうです。

 正式サービス開始段階で山手線圏内エリアの80%をカバーするとのことですが、そうすると電柱の近くに住んでいる人は家の中から使えるのかな? と思って質問してみたところ、自宅からでも問題なく接続できるとのこと。山手線圏内に住む人がどれほどいるかはわかりませんが、最近ではGmailのような大容量Webメールサービスもありますし、ISPのメールも月額数百円程度で利用できるので、ADSLやFTTHを引かずに自宅からD-cubic、なんて使い方も面白そうです。

 自宅から無線アクセス、と言う言葉で思い出されるのがスピードネットの「無線アクセスサービス」。ADSLやFTTHのように回線を引き込むことなく、付近のアンテナから無線でインターネットできるサービスとして鳴り物入りで登場しましたが、ADSLがどんどん高速化を遂げていく中で、最大1.5Mbpsという通信速度がネックになったのか、加入者は伸び悩み、ついにはサービス終了も視野に入れた新規受け付けの終了が発表されました。

スピードネット、無線アクセスサービスの受付終了。サービス終了も検討
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/9056.html


 最大1.5Mbpsは今や遅いと感じるスピードかもしれませんが、スピードネットにはそれなりの理由がありました。スピードネットは、無線LANのDSSS(直接拡散方式)ではなく、FHSS(周波数ホッピング方式)を採用していたためです。

 スピードネットの無線アクセスサービスで利用していた2.4GHz帯は、電子レンジやBluetooth、医療機器などの電波も混在する、いわゆる「ISMバンド」と呼ばれる帯域のため、他の機器による干渉やノイズなどが発生する可能性があります。スピードネットの方式は、通信速度こそ遅いもののDSSSに比べてノイズ耐性に優れているというメリットがあり、長距離で利用することの多いスピードネットには必要な技術でした。

 話をライブドアのD-cubicに戻すと、電柱を使って密にアクセスポイントを立てていくということは、家庭内で無線LANを使っている人との干渉の可能性もありますし、同じチャネルの奪い合いになる可能性もあります。これはライブドアのサービスの問題ではなく、2.4GHz帯では事実上3チャネルしか独立して運用できないためであって、2.4GHz帯を利用するサービスとしては逃れようがない問題でしょう。

 国内では屋外での積極的な公衆無線LAN展開があまり見られないために大きな問題にはなっていないですが、そろそろ2.4GHz帯の周波数利用についても、何かしらのルールや制度が必要かもしれません。もしくは予定されている屋外利用可能なIEEE 802.11aの開放を期待したいところです。

ちなみに写真は、発表会で配られたドラやき。シールを見ると「ライブドラ」というそうです。もらった瞬間は「ドラえも……」という言葉が頭をちょっとだけかすめました。


投稿者 甲斐祐樹 : 21:41 | トラックバック