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2006年02月01日

「よりオープンな傍聴の場」を求めるソフトバンクの孫社長

 本日は、総務省主催の「IP化の進展に対応した競争ルールの在り方に関する懇談会」第3回が開催されました。

総務省の懇談会、NTT再編についてKDDIやソフトバンクらが熱弁を振るう
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/12675.html
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 会議終了後には、「光ファイバのコストは月額690円」との発言で注目を集めたソフトバンク孫正義代表取締役社長の囲み取材も行なわれました。発言の内容自体は、基本的に会議中の趣旨を改めて説明したものばかりだったのですが、注目すべきは今回の懇談会に関する孫社長のコメント。

 「今回の会議はどう思われますか」との質問に対して孫社長は、「こういった場を設けていただくことはすばらしい」と感想を述べた上で、「開かれた会議の場にするならば、少々会場が狭すぎるし、撮影も録音も禁止されていては多くの消費者に伝わらない。せっかくの会議なのだから中継でもして多くの人に見てもらうべきだ」と答えました。さすがソフトバンクホークスでベンチの模様もライブ中継しようと発案した人物だけのことはあります。

 総務省主催の会議には何度か取材で参加していますが、第一線の現場で活躍する事業者の議論は非常に白熱し、興味深い内容が多いです。しかし記事として出せる内容はその中のほんの一握り。Web媒体は新聞や雑誌に比べて誌面の制限はありませんが、それでも1回の記事で書ける文量限りはあります。今回も内容としては非常に面白いものの、趣旨と外れているなどの理由で書ききれない発言も多々ありました。

 これが会議を中継することで一般の人も気軽に見られるようになれば、身近な話題として消費者が関心を持つかもしれません。また、最近ではさまざまな意見をコラム的に述べるブログも増えてきていますし、事業者とはまた違った新たな観点の意見も読めるかもしれません。

 これまで幾度かの取材を通じてわかったことは、総務省の取り組みが非常に真摯かつ熱心だということ。取材で現場を見るまでは正直言って「お役所仕事」という言葉が頭の中にこびりついていましたが、現場は本当に心から日本の通信業界を考えて動いている人たちがたくさんいるのだと実感しました。だからこそこうした取り組みが、一般の人たちにももっと伝わるようになって欲しいと思いますし、そのためにも微力ながらこうした取り組みを記事でお伝えしていきたいとも思います。

 しかし、生の情報に勝るものはありませんし、消費者もメディアも事業者も総務省も一緒になって未来を考えていくことこそが一番でしょう。傍聴会というスタイルが一般への情報公開を意図しているのであれば、孫社長の言うように音声ファイルや動画の配信など、よりオープンかつ生の情報を手に入れられる施策にも期待したいと思います。

投稿者 甲斐祐樹 : 2006年02月01日 22:13

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