動画投稿に対応した「Eye-Fi」新モデルが発売。価格は9980円


 アイファイジャパンは27日、無線LAN機能を搭載したSDメモリカード「Eye-Fi」の新製品として、動画アップロードに対応した「Eye-Fi Share Video」を発売した。オープンプライスで、直販サイトの価格は9980円。

動画アップロードに対応した「Eye-Fi」新モデル

Eye-Fi Share Video
製品概要

 「Eye-Fi Share Video」は、デジタルカメラやデジタルビデオカメラに装着して、撮影した写真や動画を、PCやオンラインサービスに自動でアップロードできる製品。メモリ容量は4GB。カード自体はSDHC規格に準拠し、秒間4MBの書き込み/読み出しが可能な「Class4」に対応する。

 無線LAN規格はIEEE 802.11b/gと従来モデルと同様で、無線LANセキュリティはWEPやWPA、WPA2をサポートした。また、アップロード時に利用するサーバーや本体ソフトウェアの改良も実施したという。対応OSはWindows Vista/XPおよびMac OS X 10.5/10.4。

 動画や写真ファイルは、アイファイが用意するサーバーを経由して、指定したオンラインサービスへアップロードされる。オンラインサービス側が対応していれば、設定画面上から公開範囲の設定が可能で、誰でも閲覧できる「全公開」や、自分だけが閲覧できる「非公開」などの範囲指定に対応する。なお、ファイルのアップロード時には、本製品を装着するデジタルカメラ側の電源をオンにしている必要がある。

 対応する動画ファイルは、DCIMフォルダに保存されたMPG/MOV/FLV/WMV/AVI/MP4形式のファイル。1ファイルあたりの最大容量は2GB以下。また、写真ファイルは従来と同じJPEG形式で、RAW形式への対応は今後検討する。

 動画をアップロードできるオンラインサービスは、「YouTube」と「Flickr」の2種類。アイファイでは、ユーザーの利用状況やニーズを見ながら、動画投稿に対応した国内のオンラインサービスへの対応も検討するという。

 写真のアップロード先は、4月21日に連携を開始した「mixiフォトアルバム」をはじめ、「Picasaウェブアルバム」や「Flickr」、「はてなフォトライフ」「liverdoor PICS」「Nikon my Picturetown」など。なお、写真と動画をアップロードするサービスは、別々に設定できる。

 アイファイジャパンでは合わせて、写真の自動アップロード時に対応する従来モデル「Eye-Fi Share」の価格を改定。直販価格の場合で、従来の9980円から7980円へと、2000円値下げした。

 また、これまで販売は直販サイトとAmazon.co.jp、楽天市場に限定されていたが、4月27日からビックカメラやヨドバシカメラ、Apple Storeなど量販店での店頭販売も開始する。


Eye-Fiのサーバーを経由して、オンラインサービスにアップロード写真と動画の投稿先は個別設定に対応。サービスによっては公開範囲も設定できる動画の投稿先はYouTubeとFlickrに対応

本体背面パッケージは従来モデルと同様店頭用ポップも

位置情報付加に対応したモデルは今後発売を検討

(左から)米Eye-FiのJef Holove CEOと、アイファイジャパン代表の田中大祐氏

 米Eye-FiのJef Holove CEOは、「これまで写真は撮影してプリントする流れが主流だったが、これからは撮影した写真を管理して、友人とともに共有できることが重要になる」とコメント。「Eye-Fiカードを使うことで、写真や動画をオンラインサービスにアップロードする作業が自動化でき、友人との共有も容易になる」と、Eye-Fiカードのメリットを説明した。

 国内オンラインサービスとの連携では、4月21日に写真のアップロード先に指定が可能になった「mixiフォトアルバム」を紹介。mixiフォトアルバムとの連携にあたっては、mixiのデータを活用して付加サービスを提供できる「mixi Connect」プログラムを利用しており、Holove氏は日本国内でのみ提供するサービスとの連携は今後も重視する考えを示した。

 なお、米国では撮影した写真や動画に位置情報を付加できる「Eye-Fi Explore Video」も同時に発表されている。同製品では位置情報の取得に、無線LANで位置情報を測定する米Skyhook Wirelessのデータを利用している。このため、今後Skyhook社の日本におけるデータが充実した段階で、同製品の発売や「Eye-Fi Share Video」からのソフトウェアアップグレードサービスを検討する予定だ。


ユーティリティ側の機能概要ニコンやカシオの一部製品ではEye-Fi連携機能も用意する3月に提供したiPhoneアプリは日本からの利用が最も多いという

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(村松 健至)
2009/4/27 17:09