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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
Eye-Fi共同創業者が来日。動画対応モデルを日本でも今春発売

 米Eye-Fiの共同創業者で、チーフ・プロダクト・オフィサー(CPO)を務めるYuval Koren(ユバール コーレン)氏が来日。無線LAN搭載のSDメモリカード「Eye-Fi」動画対応モデルを日本でも発売すると明かしたほか、今後の展開について説明した。


動画投稿に対応した「Eye-Fi」新モデル。転送速度も向上

日本では今春発売予定の「Eye-Fi」動画対応モデル

カシオ製品の一部では連動機能も備える
 「Eye-Fi」の動画対応モデルは、従来モデルと同様に写真の自動アップロードが可能なことに加え、新たに動画アップロードに対応したのが特徴。米国では「4GB Eye-Fi Share Video(79ドル)」と「4GB Eye-Fi Explore Video(99ドル)」をラインナップしている。容量はどちらも4GBで、「4GB Eye-Fi Explore Video」では写真や動画のアップロード時に位置情報の付加にも対応する。

 ハードウェア面では、従来のSDカードからSDHCカードへ仕様を変更。実際の転送速度は非公表だが、本体ソフトウェアやサーバー側の改良によって転送速度を向上させた。また、無線LAN規格は従来と同じIEEE 802.11b/g。なお、従来モデルは動画アップロードの対応予定はないという。

 利用方法は、写真アップロード時と同様。撮影した写真や動画を1分間隔でチェックし、最新のファイルがある場合は、事前に指定した写真/動画共有サービスやPCに自動でアップロードする。この際、デジタルカメラ側の電源はオンにする必要がある。

 また、カシオ計算機が発売するデジタルカメラの一部製品では、Eye-Fi連動機能を用意。この場合、本体画面上にEye-Fiのアップロード状態を示すアイコンを表示するほか、連動機能が有効の際はカメラがスリープモードに入るのを一時停止させることもできる。

 動画をアップロードできるサービスは、現時点で「YouTube」と「Flickr」の2種類。Eye-Fiでは指定1サービスにファイルをアップロードできるが、写真と動画の投稿先は個別に設定が可能。その際、非公開モードでの投稿にも対応する。

 日本での動画対応モデルの発売は、今春を予定。価格は未定。また現在、オンラインショップを通じた販売を行っているが、動画対応モデルの発売に合わせて量販店などを通じた店頭販売も開始する予定だ。


投稿サービスは写真と動画で個別に設定が可能 投稿サービス設定画面。すでに日本語化作業も進んでいる Flickrに投稿された動画

iPhoneアプリを皮切りにモバイル展開も視野に

(左から)米Eye-FiのYuval Koren氏と、アイファイジャパン代表の田中大祐氏

iPhoneアプリからの投稿も可能になった
 来日したYuval Koren(ユバール コーレン)氏は、日本で製品販売を開始した3カ月前を振り返って、「非常に良いスタートがきれた」とコメント。初めての国際展開であり、「話題作りに加えて、カメラメーカーとのパートナーシップも良い形でスタートできた」と述べた。

 動画対応モデルの利用シーンに関しては、「写真と同じように、気軽に撮影した短時間の動画」を想定する。製品自体は1回の撮影で最大2GB容量の動画を撮影できるが、この場合、利用するデジタルカメラによってはアップロード時間が長くなる可能性もあるという。

 デジタルカメラ以外の展開としては、Eye-Fiカード利用者向けにiPhone用アプリケーションを無償で公開。このアプリケーションでは、Eye-Fiカードと同様に撮影した写真をPCや写真共有サービスに自動でアップロードできる。

 Koren氏は「iPhone用アプリは、Eye-Fiのモバイル展開に向けた第1歩」と説明。「多くの人は携帯電話を使って写真を撮影しているが、それをPCやオンラインで共有する部分に面倒な部分を感じているのではないか」と述べ、「これまで得たノウハウをもとに、携帯電話でもEye-Fiカードと同じ使い勝手を提供できれば」と語った。なお、携帯電話は地域ごとに利用状況が異なるため、展開にあたっては地域別の戦略が必要になるとした。

 iPhone用アプリに合わせて、複数のEye-Fiカードを一元管理できる機能をサービスに追加した。Koren氏によれば、「Eye-Fiカードだけではなく、iPhone用アプリや複数のモバイル端末の一元管理も含まれる」とし、同社が描く今後のロードマップで重要な要素の1つである見方を示した。

 Koren氏は最後に、「日本はカメラや写真業界で常にリーダー的な存在であり、Eye-Fiカードを日本で発売できた点は嬉しく思っている」とコメント。また、日本のユーザーに対しては、「Eye-Fiカードで得られた経験や楽しさを、周りの友人に広めていって欲しい」と述べた。

 その上で、「欲しい機能や要望があれば意見を送って欲しい」と述べ、「こうした意見が、Eye-Fiが将来目指す方向を定めるのに重要な点になる」と語った。


関連情報

URL
  アイファイジャパン
  http://www.eyefi.co.jp/

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(村松健至)
2009/03/30 17:08


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