こんにちは、アプレッソという会社でCTOを務めている小野和俊と申します。「DataSpider」というエンタープライズ向けのデータ連携ミドルウェアを開発しています。「小野和俊のブログ」という、そのままの名前のブログを書いたりもしています。
また、「WoW(World of Warcraft)」の「Thaurissan」サーバーで「Far East」という日本人ギルドを主宰しています。個人的に、WoW のクエストを自動翻訳して日本語表示する「QuestJapanizer」というアドオンを開発したりもしています。
■ デスクトップは超ノーマル
デスクトップ百景の過去の記事を見ていると、特にエンジニアの方は、ごみ箱以外何もなかったり、そのごみ箱さえレジストリをいじって消していたりと、皆さんデスクトップをかなりシンプルな状態に保っているようです。
こうした過去記事を読むにつれ、私も、「見てください!こんなに何もないです」というような記事を書きたい衝動に一瞬駆られたのは事実なのですが、実際の私のデスクトップはいたって普通。ごみ箱などの標準的なアイコンに加えて、作業用に一時保存したファイルが並んでいるだけという、ほぼデフォルトのままのデスクトップです。たいていは壁紙さえ変更しません。
画面は会社のPCのデスクトップですが、壁紙は製品出荷時のままのDellの壁紙で、作業用フォルダのほかに、先日交通費精算の際に編集したExcelファイルが1つ残っているだけ。本当に普通のデスクトップです。
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超ノーマルなデスクトップ
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10年くらい前までは、自分のPCの環境をかなり細かくカスタマイズして、フォルダも何階層にも分けて完璧に分類するようにしていたのですが、PCの環境を移行する回数を重ねるにつれ、「なんでこんな同じようなことを何度もしなければならないのだろう」と面倒に感じ始めてしまいました。今では基本的に、OSインストール後の状態をほとんどいじらず、そのまま使うようにしています。
■ ブラウザのホームページがデスクトップ代わりに
デスクトップをほぼデフォルトのままにしておくもう1つの理由として、最近では各種情報へのアクセスがブラウザで済んでしまうことが多いため、デスクトップを意識することがほとんどなくなった、ということがあります。私の場合、ブラウザのホームページにポータルサービスの「Netvibes」を設定しており、このページとGoogle ドキュメントがデスクトップ代わりになっています。
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Netvibesを使った自分のポータル「lalha’s portal」
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Netvibesの左上のフレームには、「Remember The Milk」に登録された現在のToDoが表示されています。ここには仕事だけでなく個人的なこともToDoとして登録しており、ネットにつながった環境さえあれば、自分のToDoがすべて確認できるようになっています。
Netvibes のRemember The Milkウィジェットはとても良くできていて、個人的にはひょっとするとRemember The Milkの本サイトよりも使いやすいのではないかと感じています。
左下のフレームには、はてなブックマークの人気エントリー上位10件が表示されています。はてなブックマークの人気エントリーはRSSリーダーにも登録していますが、RSSリーダーの方は一通り目を通す用、Netvibes の方はどのエントリがベスト10に入ったのかを確認する用、というように使い分けています。
中央上部のフレームには「The Weather Channel」で提供されている天気予報を表示しています。個人的には荷物を持ち歩くのがあまり好きではなく、傘などは必要に応じて調達すればいいと思っているので、ほとんど天気は気にしていないのですが、中央部分に少し余白ができてしまったため、レイアウトのバランスを取るためにこのウィジェットを入れています。
中央下部のフレームには、del.icio.usに登録したブックマークを表示しています。気になった情報は一通りdel.icio.usにポストするようにしているので、面白いサイトや役に立つサイトを見つけたのに URL がわからない、というようなことが起こりにくくなっています。
右側のフレームにはTwitterで友達のTimelineを表示しています。今回のテーマとは直接関係ないかもしれませんが、Twitter は一度使い始めると手放せなくなるほど魅力的なサービスなので、もしまだ使っていない人がいれば、ぜひ一度試してみることをお勧めします。私はTwitter用フレームを一番大きなサイズで配置しています。
■ オフィス系文書はGoogle ドキュメントが活躍
文書やスプレッドシートについては、基本的に Google ドキュメントで作成しています。ローカルマシンに文書を保存してしまうと、別の環境で作業する際に何らかの形でファイルを同期させたり転送したりする必要がありますが、Google ドキュメントを使うと、家でも会社でも客先でもネットカフェでも、どこからでも文書を参照したり更新したりすることができて便利なので、仕事で使うドキュメントも、ブログの記事も、今書いているこの記事も、Google ドキュメントを使って書いています。
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Google ドキュメント
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Google ドキュメントで提供される編集機能は、少なくとも現状ではオフィス系製品よりもずいぶんとシンプルなものに限られてしまいますが、複雑なグラフが必要な時や、凝ったレイアウトにする必要があるときなどには、その時だけローカルにスプレッドシートをエクスポートし、ローカルアプリケーションで編集しています。イメージとしては、Google ドキュメントにモデルの部分を保存しておいて、高度なビューが必要なときには都度ローカルで起動するオフィス系製品を使っているという感じです。
自分用の文書やスプレッドシートを新規に作成するときには基本的に Google ドキュメントを使っていますが、たとえば各種申請フォームなど、もともとExcelなどで入力フォームが作成されているようなものについては、ファイルをローカルで開いて編集することも割とよくあります。今現在のブラウザ上のアプリ:ローカルアプリの割合としては半々くらいになるでしょうか。
ただ、このところ取引先と一緒に資料をつくっていく場合などにも ドキュメントで資料を共有して作業するケースが増えてきており、私のケースでは、今年中くらいにはブラウザ上のアプリ:ローカルアプリの割合が7対3くらいになるのではないかと感じています。
■ 小野和俊の利用ソフト・サービス
2008/03/21 11:08
![](/cda/static/image/2008/03/19/ono.jpg) |
小野和俊 1976年生まれ。1999年慶應義塾大学環境情報学部卒業後、同年サン・マイクロシステムズ株式会社に入社。入社後まもなく米国 Sun Microsystems, Inc での開発を経験し、2000年より株式会社アプレッソ代表取締役に就任、データ連携ミドルウェア DataSpider を開発する。2002年には DataSpider が SOFTIC ソフトウェア・プロダクト・オブ・ザ・イヤーを受賞。2004年度未踏ソフトウェア創造事業 Galapagos プロジェクト共同開発者。 |
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