「犬にかぶらせろ!」というブログを書いている速水健朗です。本業はフリーランスの編集者とライターです。
整理整頓は昔から大の苦手で、終業式の日には、いつのものとも知れないコッペパンが机の奥から発見されるような小学生でした。実はいまでもカビの生えたコッペパンの悪夢をよく見ます。
そんな人間なので、デスクトップやHDDの中身は、現実の部屋以上に片付けたりしません。部屋の整理は年に1度、HDDの整理整頓は2年に1度、女性関係の整理は3年に1度くらいですかね。
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メインで使っているデスクトップ機。仕事部屋と仕事デスクがある
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■ デスクトップは荒れ放題。整理整頓は一切しない
デスクトップ百景のバックナンバーを見ていると、仕事ができそうな人は、皆とてもシンプルなデスクトップで、とても嫌な感じがします(笑)。
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ごちゃごちゃとしたデスクトップ。壁紙は飼い猫のサバの寝顔
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しかし、いまやファイル名だけでなく、ファイルの中身まで検索して探してきてくれる、GoogleデスクトップやWindows Searchといったツールが存在します。過去に書いた原稿のファイルも、適当にその辺に保存しておいて、必要なときにはあとからこれらのツールでサーチして探せます。Google登場以降の世界においては、それでなんら問題はなくなりました。メーラーはもちろん、検索性の高いGmailを使ってます。
■ ファイル共有とバックアップはdropboxで一石二鳥
仕事はフリーのライターなので、基本的に仕事場は自宅です。仕事環境としては、ノートPCとデスクトップPCの2台を使用していています。家ではデスクトップ、外ではノートPC……というわけではなく、仕事部屋に飽きたら、ダイニングや居間のソファに移動して仕事をしたりするくらい。取材用に結構高いノートPCを買ったのに、買って以降は取材仕事が来なくなりました。洒落にならない!
とは言え、自宅であろうと、2台のマシンで仕事をするとなると、原稿のテキストファイルなどを共有する必要があります。でも正直、Windowsのファイル共有機能は難しくてよくわからなかったりする。それが、去年から「dropbox」というオンラインストレージサービスを使い始めることで、楽になりました。
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dropboxというオンラインサービス。フォルダの中身はオンライン上にも保存される
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dropboxだとインターネットに接続されている両マシンにソフトをインストールしておけばOK。両マシンから同じIDでアクセスすれば、ファイル共有が簡単にできます。なので、今年は外に出ての取材仕事なんかもがんがんこなしていきたいです。
パソコンを仕事で使い始めて早13年。その間、何度かHDDのトラブルにぶち当たり、困った目に逢ってきました。戦後、靴下とHDDは強くなったと言われますが、いつHDDがぶっ飛んでも仕事に支障をきたさないように、万全の策を講じておきたいとは常々考えています。
とはいえ、ずぼらな人間なので、ほとんど実際に行動することはなく……。でも、dropboxはオンラインストレージサービスなので、同時にバックアップもやってくれているのと同じ効果があります。これで、いつHDDが飛んでも大丈夫。となると、結構飛ばないものです。
■ テキストエディタはいろいろ試した
それ以外に、ライターという職業上、絶対に欠かせないツールというのは特にないですのですが、一応重要なものとしては原稿を書くためのテキストエディタがありました。
かつては長い原稿を書くのに適したアウトラインプロセッサを愛用したりしてましたが、最近は使えるアウトラインプロセッサがないですね。仕事ではプレーンなテキストエディタしか使わなくなりました。
テキストエディタは、いろいろ試してきました。基本的には、規定の文字数で折り返せて、余計な機能がない(=操作がシンプル)。それだけをクリアーしてればいいのですが、なかなかそれに見合ったものがない。でも、ここ数年気に入っているのは、「EmEditer」というエムソフトのテキストエディタのProfessional版です。
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タブ方式で表示するファイルを切り替えることができる「EmEditer」
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「EmEditer Professional」は、複数のファイルを同時に開いてタブ切り替え機能でチェンジできるので、アウトラインプロセッサのような感覚で使用できます。
■ パワポは企画書&メモ用にも利用
他によく使うツールとしては、「PowetPoint」があります。本来の用途であるプレゼンツールとして使うこともなくはないのですが、むしろ企画書を書いたり、ちょっとしたメモ用にも使います。
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企画書やメモ代わりにも「PowetPoint」を使用
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文字サイズや文字色の変更、簡単なグラフの制作などは、PowetPointが一番使いやすいです。ただ、パワーポイントの中のテキストまでは、Windows Searchも探しに行ってくれないというジレンマもあります。
大昔、主にMacを使っていた時代は、ドローツールが便利な「クラリス・ワークス」でしたけど、もう誰も覚えてないかな。クラリスがあれば今でも使いたいです。
■ 大辞林をデスクトップに常駐
この職業ならではのツールとしては、市販のCD-ROM版の大辞林を常駐させてます。デスクトップの右側に検索窓があり、調べ物があるときはここに検索語を打ち込みます。ちなみに、Web版の「デュアル・ディクショナリー」も、書籍の大辞林を購入すれば誰でも使えるんですが、現在はまだ購入検討中の段階です。まあ、リスク管理という観点からは、すべてがオンラインでなくてもいいんですけど。
さて、デスクトップは一切整理せず、GmailやWindows Searchにすべてを委ねているという環境なわけで、そこまで自分の脳みそを使わないで大丈夫なのかねキミ、と心配になります。彼ら(中の人のこと)は僕よりも僕のことに詳しいわけだし、そろそろ勝手に原稿を書いてくれるようになってもいいですよね。
速水健朗の利用ソフト・サービス
2009/01/09 11:12
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速水健朗(はやみずけんろう) 1973年生まれ。フリーランス編集者・ライター。著書に「タイアップの歌謡史」「自分探しが止まらない」「ケータイ小説的。~"再ヤンキー化"時代の少女たち~」がある。「2007年アルファブロガーを探せ」最終候補→落選。 |
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