■リンクを貼るだけのおこづかい稼ぎ

bk1のアフィリエイト広告の例。ランキング形式のアフィリエイトは、自サイトの内容にマッチしていれば、訪問者へのコンテンツが増えることにもなる

　全国のブロードバンドユーザーのみなさまこんにちは。ブロードバンド＝常時接続環境を十二分に活用されてらっしゃるでしょうか。ホームページ運営やブログ更新に日々いそしんでおられる方も少ないないに違いありません。

　そうした方に、おすすめしたいのがアフィリエイトサービスです。ご存じの方がほとんどでしょうが、念のためおさらいしておくと、アフィリエイトとは「成果報酬」のこと。アフィリエイトサービスは、その名の通り、成果に応じて報酬が支払われるサービスです。

　アフィリエイトサービスは、広い意味では広告が表示された回数や広告をクリックした回数に応じた成果報酬も含まれますが、こうした広告形態はWebサービスが登場した当初からあったもので、とくに目新しいものではありません。また、広告表示回数やクリック数は一般的に報酬レートが低いため、訪問者の多い、大きなページビューを持つサイトでなくてはほとんど儲かりません。

　本連載では、サイト訪問者があなたのサイトを通じて商品やサービスを購入した金額に応じて成果報酬が支払われるタイプのアフィリエイトサービスに絞ってご紹介します。

■ホームページやブログ更新のついで程度の手間でOK！

　ホームページやブログで日記をつけたり、自分の趣味などを紹介していると、そこにはさまざまな商品が出てくるはず。書籍、CD、DVD、パソコンなどなど、これを買ってみて良かった、というような話が一度は出てくるはずです。

　しかし、ただ書き綴るだけでは1円にもなりません。個人サイトはそもそも営利目的ではないので、それでもOKという方が多いでしょうが、そこでリンク一発で、いくばくかのおこづかいがゲットできたら良いと思いませんか？

　つまり、それがアフィリエイトサービスなんです。ちょっとの手間でおこづかいが稼げる、しかもネットオークションのようにメールで連絡したり商品を梱包したり評価を気にしたりする必要はまったくありません。これはやらなきゃ損というもの。月に数十万円稼ぐというような雑誌の煽り文句を真に受けるのは禁物ですが、さほど努力しなくてもリンクをはるだけで、うまくすれば月数千円程度は稼げるかもしれません。

　本連載では、代表的なアフィリエイトサービスを例に取りながら、アフィリエイトサービスの利用方法をご紹介していきます。ホームページやブログをお持ちなら、一度お試しください。

■よく見かけるこれもアフィリエイトです

　「アフィリエイト」というと難しそうですが、ホームページやブログのページに商品販売サイトへのリンクをはり、そのリンクをたどって商品販売ページにアクセスした人が商品を購入すると、仲介手数料がいただけるというサービスで、現在では個人ユーザーにも広く利用されています。個人ホームページやブログなどで、以下のような広告を目にしたことがきっとあると思います。実はこれも、アフィリエイト広告です。

　アフィリエイト広告では、参加・登録するための手数料は必要ありません。もし、登録手数料を取るようなところがあったら、そうしたサービスの利用は見合わせましょう。アフィリエイト・プログラムでは、お金のやりとりは、仲介料を貰うときだけです。

ホームページやブログで見かけるこうしたバナーもアフィリエイト広告だ

■手間要らずの商品写真でページに彩りも

Amazon.co.jpのアフィリエイト広告の例。アフィリエイトなら、著作権の心配をすることなくこうした商品画像を自サイトに簡単に掲載できる

　アフィリエイトを利用することのメリットは、仲介料をもらえることだけではありません。アフィリエイト・プログラムを提供している販売サイトの売れ筋ランキングなども、自動的に表示されるよう設定でき、サイト訪問者にとっても有益な情報が提供できます。

　また、商品写真でも、キャラクター製品などのいわゆる“版権モノ”や、芸能人のCDのジャケット写真などは著作権や肖像権に厳しい場合もあります。自分で買ったものだからといって、気軽にWebページに写真を載せてよいとは限りません。

　基本的には商品パッケージにはすべて意匠権という著作権があり、著作権者がいます。ただ、著作権は親告罪のため、被害者が告訴しなければ事件にはなりません。商品パッケージ写真を掲載されることは商品宣伝になるため、慣習的に無断掲載しても注意されることが少ないだけと言えるでしょう。

　自分が買ったCDを紹介したいが、著作権侵害となるリスクを負ってまで、手間をかけて写真を掲載する気にはなれない、という方も多いでしょう。ところが、アフィリエイトを利用すれば、そうした権利関係もクリア済みの商品写真がリンクをはるだけの手間いらずで掲載できます。おこづかい稼ぎだけではなく、サイト訪問者にビジュアルも伝えることができるのです。

　ページを彩る商品写真が気軽に掲載でき、ついでにいくばくかの報酬も得られるかもしれません。サイト訪問者にとっても、「これ、いいなあ」と思ったときに、すぐに購入できるリンクがあることはメリットとなります。それがアフィリエイトの良さです。

　また、アフィリエイトでは、アフィリエイト・プログラムを提供する通販サイトがアフィリエイト広告を通じて購入された額をきちんと計算し、それに応じた仲介料を支払ってくれるため、利用者が計算をする必要はありません。アフィリエイト広告を通じて購入してくれたサイト訪問者の個人情報は知ることができませんが、あなたのサイトを通じて何がいくつ購入されたかをチェックすることもできます。

　アフィリエイト広告を自分のサイトに導入するメリットはいくつもありますが、デメリットはほぼないと言ってよいでしょう。パソコンを買ったばかりの初心者から、PC歴の長いプロフェッショナルまで。今こそ始めてみましょう！

■作業は必要最小限

　現在はありとあらゆる商品がアフィリエイトで販売されています。書籍や音楽・映像ソフトを筆頭に、テレビゲーム用ソフトからパソコン本体といった高額商品、さらには不動産まで取り扱われています。アフィリエイトを行なっている会社は多数あるので、あなた好みの商品がラインナップされるところを選びましょう。そしてその中から自由に商品を選び、広告を貼れるのです。

　しかしこれらを販売するための作業が繁雑では、利用するのもおっくうになるでしょう。この点についてはアフィリエイト提供各社とも気を遣っており、非常に簡単な手続きで行なえます。新しい商品紹介をするたびに行なうのは、基本的にリンクを貼り付けることだけです。

　アフィリエイトに登録すると、目的とする商品販売ページへリンクするためのURLが発行できるようになります。アフィリエイトによる収入を得るには、こうしたURLを紹介文などともにホームページへ掲載するわけです。

Amazonで使われるアフィリエイト専用URLの例。商品番号に加え、紹介者識別用のIDが含まれている

　このとき使ったURLにはユーザーの識別情報も組み込まれているので、このURLリンクを踏んで訪問したユーザーは「○○さんの紹介によって商品を買った」と認識され、ユーザーに仲介料が支払われるわけです。

　また、最近増えてきたブログでも、アフィリエイトを支援する動きは多く見られます。もともとブログは、HTMLの知識なしに作れることが魅力の1つですが、中には、ブログの作成フォームから商品番号を入力するだけで、紹介に必要な専用URLを簡単に出力できるサービスを提供しているブログもあります。こうしたサービスを利用すれば、もっと簡単にアフィリエイトが利用できます。

ブログの無料レンタルサービス「JUGEM」では、管理者画面でAmazonアフィリエイトのアソシエイトIDを入力するだけでアフィリエイト広告を設定できる

■もらえる報酬は現金やポイント

ビッダーズの場合、現金・ポイントの両方から選べる

　実際にユーザーのサイトを介して商品が売れた場合の報酬は、基本的には現金、ショッピングサイトで現金代わりに使えるポイント、またはその両方から選べるタイプに大別できます。

　もっともポピュラーなのは当然、現金でしょう。支払いは銀行振込となるのが普通です。しかし、現金が振り込まれる場合は、ある規定以上の金額に仲介料の総額が達した時点で振り込まれる場合がほとんどです。

　例えば、定価が1,000円前後の書籍の場合、1件あたりの仲介料は10円～数10円程度。規定金額、つまり実際に現金が振り込まれる最低金額は5,000～10,000円前後に設定されているサービスが多いので、よほどコンスタントに数を売るサイトでなければ、すぐ報酬を受け取ることはできません。

　手軽にポイントを受け取りたいのなら、ショッピングサイト専用ポイントとして支払われるサービスが利用しやすく、おすすめです。現金に比べ、支払い規定金額が低めに設定されており、少額でも毎月支払ってくれる事が多いからです。自分でもそのショッピングサイトを日常的に利用しているのなら、現金受け取りと同等のメリットがあると言ってよいでしょう。

　ポイントで受け取るか現金で受け取るかは、自分の利用方法に合わせて選択すればよいでしょう。また、アフィリエイトは1つのサービスしか登録できないわけではなく、実際には、アマゾンと楽天、グーグルなど複数のサービスを利用しているユーザーの方がむしろ多く見られます。支払い方法にこだわらず、複数サービスを利用して間口を広く取るというのもひとつの方法です。

■主なアフィリエイトサービス

　最後に、主なアフィリエイトサービスを挙げておきましょう。これらのアフィリエイトサービスは、個人サイトやブログでよく見かける、代表的なサービスといってよいでしょう。

　次回からは、より具体的にアフィリエイトの使い方を説明していきます。各サービスの特徴はもちろん、実際の登録手順なども交えて解説していきますので、アフィリエイトに少しでも興味を持った方は、どうぞお楽しみに！