麻生首相の意外な先祖も!! 家系図作成サイト「ネットde家系図」
(最終回)


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 高速道路が休日に1000円で乗り放題となりましたが、みなさんはもう利用しましたか?

 アタシはこの制度が始まった日を狙って、ここぞとばかりに遠出してしまいました。せっかくなので、当分はこの制度を利用して安くドライブを楽しみたいと思っていますが、今一番行ってみたいのは新潟ですね。新潟には遠縁の親戚が住んでいるのですが、最近になってこの親戚の家の蔵から、古い家系図が見つかったという連絡をもらいました。

 聞いてみると、江戸時代のころからの家系が詳しく記されているということで、けっこう興味津々です。なんせ自分のルーツがわかるわけですからね。まあ家系図というのは信憑性に欠けるものもありますが、大昔に思いを馳せてあれこれといろいろ考えるのも楽しいものです。

 そんな家系図をテーマとしたサイトが、「ネットde家系図」です。このサイトでは、インターネット上で誰もが手軽に家系図を作成できます。なにしろ家系図というのは、昔に遡れば遡るほど、どんどん情報量が増えて書くのに必要なスペースも増えていくものなので、広大なスペースが使えるPC上のほうが書くのに便利です。あなたもこれを機会に、自分のルーツをまとめた家系図を作成してみてはいかがでしょうか?




豊富な家系図サンプルを収録

家系図サンプルのリスト

 トップページのデザインは、上部に和風の柄が入って落ち着いた雰囲気です。まずはこのサイトでどんな家系図を作れるのかを見るために、上部メニューから「家系図サンプル」というコーナーを見てみましょう。

 ここには歴史上の偉人や政治家、戦国武将などさまざまな人の家系図のサンプルが収録されています。歴史小説のファンが見たらけっこうタマラン資料なのではないでしょうか。

 試しに麻生首相の家系図を見てみましょう。「吉田茂の孫」として有名な麻生さんですが、吉田家と麻生家のそれぞれの家系が、わかりやすく整理されています。麻生さん以外でも、今の政治家は2世議員が多いので、いろいろ見ていくとなかなか面白いです。名字は違っていても、実は意外な人が先祖にいたりして驚かされることもあります。

 戦国武将や江戸時代の大名、将軍家などの家系図も見ていて楽しいですね。織田信長や上杉謙信などの有名な武将や、大河ドラマで話題となった篤姫の家系図もあります。家系を遡ると思わぬ名字が出てきたりして、じっくり見ているといろいろな発見があります。



氏名は縦書き表示を採用

武田信玄の家系図

 この家系図、デフォルトは拡大された状態で表示されますが、左のスライダーを操作することで縮尺が可能で、全体図も見られます。

 秀逸なのは、名前がすべて縦書きで表示されることですね。家系図というのは昔の人の名前が出てくるわけですから、縦書き表示のほうが雰囲気が出ます。人名だけでなく、生年月日と没年、そして簡単なプロフィールも記してあるのでわかりやすいですね。また、家紋が入っているのも心憎い演出だと思います。

 ちなみに家系図上の誰かをクリックすると、その人物が中心となって、その人の直系がすべて表示されます。ときには別の家系図が表示されることもありますよ。戦国大名の場合、政略結婚で有力な勢力同士が結び付いていたりするので、それらの関係をハイパーリンクのようにたどれるので便利です。

 まあ生年や没年は西暦も併記してほしかったり、地図サイトのように家系図をマウスのドラッグによるスクロールで動かせるようにしてほしかったりと、いろいろと要望はありますが、それはこれからの改良に期待しましょう。




使い勝手のよい作成画面

 サンプルを眺めているだけでも楽しいですが、見ていると次第に自分でも家系図を作ってみたくなりますよね。そんな人はページ右の入力欄にメールアドレスを入力して「家系図を作る」ボタンをクリックしてみましょう。

 作成画面が表示されます。初めに中心となる人のプロフィール、つまり自分の情報を書き込みます。氏名の枠の右上の四角いボタンをクリックすると、編集画面が出るので、ここで設定しましょう。氏名や性別などの基本情報のほか、家系図のタイトルや生年月日、生まれた場所やあだ名、コメントなども書けます。

 このほか家紋や花押(署名として使われる記号)なども設定できます。チェックを入れると右側にジャンルのリストが表示されるので、この中から選びましょう。また、写真も貼り付けられます。「写真等」にチェックを入れてアップロードしましょう。設定が終わったら「反映」ボタンをクリックすれば、結果が反映されます。

 氏名の枠には四角いボタンのほかに、上下と右側に三角のボタンがありますが、上をクリックすると親、右をクリックすると配偶者、下をクリックすると子どもの編集画面が表示されます。ここで氏名と性別を入力して「反映」ボタンを押すと、家系が追加されるわけですね。

 作成画面の使い勝手はかなり良く、初めて使う人もすぐにやり方を覚えられると思います。とりあえず自分の親や配偶者など、現時点で確定している情報をどんどん書き込んでいきましょう。その上で、先祖の情報などを親や親戚などに聞きながら、少しずつ仕上げていくと楽しいですよ。ちなみに家系図の作成は無料ですが、印刷用のPDFに変換するには500円がかかります。


作成画面編集画面





家系図関連のコンテンツも充実

 このサイトでは家系図の作成機能のほかに、家系図にまつわるさまざまなコンテンツを用意しています。世界や日本で起こっている“家系図ブーム”についての解説や、家紋や花押の基礎、占いコーナーなど、ラインナップは多彩ですよ。

 また、同サイトに登録されている家系図の中から、特定の苗字が何人いるかを調べられる「家系図状況」というコーナーもあります。ここでは、都道府県ごとの登録人数分布や、家系図登録人数のランキングなども見られます。

 家系図登録人数については、もっとも多い人でなんと660人もの人数を登録している人がいました。これはかなりスゴイですね。また、「特別レポート」のコーナーでは、同サイトの登録者数の推移や男女比、世代別の人数などのデータが見られます。

 なにしろ登録している人は2008年12月末の時点で13万人なので、これだけの人数なら統計データとしてもかなり使えます。これによると、やはりユーザーのメインとなる層は50・60代の男性ですが、20代や30代の若い世代も意外と多く驚かされます。

 簡単な操作で見やすい家系図をすぐに作れるこのサイト、自分のルーツや家族のつながりをもう一度見つめ直すきっかけとして、ぜひ活用してください。

 さて突然ですが、実は今回でこの連載を終わらせていただくことになりました。ブロードバンドが日本に普及し始めたころに始まったこの連載ですが、今や常時接続は当たり前の時代になり、隔世の感があります。

 今後もますますブロードバンドの世界は広がっていくと思いますが、アタシはここでひとまず区切りを付けたいと思います。それではまたインターネットのどこかでお会いしましょう!

家系図状況特別レポート

関連情報


2009/5/28 11:00  


下柳 泰三
自称“書き屋”。ジャンルを選ばず心が揺さぶられればパソコン記事でも映画評でも何でも書く、サスライの原稿執筆人。現在某街歩き雑誌(ヒミツ)をメインに活動中。ホコリをかぶったケーブルモデムを横目に今日も書きまくる!