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第七景:大画面☆マニアは多画面☆マニア? 見よ、これが6画面デスクトップだ! 西川善司
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こんにちは、西川善司です。GAME Watchで「3Dゲームファンの○○講座」という3Dゲームグラフィックス関連の連載、そしてAV Watchでは「大画面☆マニア」という映像機器の評価連載を担当しているテクニカルライターです。
■ Windows 98時代から始まったマルチ画面志向
テクニカルな物書きをしていると、頭の中で情報整理をするのと同じくらいの重要度で、さまざまな資料を同時に確認する必要があります。原稿本文を書くためのエディタを「ご飯」とすると、資料はおみそ汁やお総菜みたいなもので、「おかず→ご飯→おみそ汁」の三角食べみたいな感じで、「資料参照→考える→執筆」という感じで作業を進めていくのです。
豊かな食卓とは、テーブルの上におかずがたくさん乗っていること……だと思うボクにとって、豊かなテクニカル記事は、資料が大量に一度に参照できる環境のほうが書きやすいんですよね。
そういうわけで、Windows 3.1以前のパソコン黎明期、マルチウィンドウ型のOS時代から、情報表示量の多くなる高解像度表示のデスクトップにこだわって使ってきましたが、人間、欲が出てくるもんで、どんどん広い画面、広い画面を追い求め始めました。
Windows 3.1時代は1,280×1024ドットだったウィンドウは、Windows 95時代に1,600×1,200ドットへ移行。続くWindows 98時代では正式にマルチ画面がサポートされたこともあり、民生向けとしては初となる、1枚ビデオカードで2画面出力可能なMATROX製「MillenniumG400」を導入し、1,600×1,200ドット、1,280×1,024ドットの2画面で使っていました。そう、ボクのマルチ画面志向の歴史は1999年から始まったのです。
■ 増殖するデスクトップ画面は気づけば6面に
原稿書きマシンのPC自体は OSのメジャーバージョンアップが行なわれるたびに、その1年遅れくらいのタイミングでアップグレードをしていき、そのつどハードウェアのアップグレードを行なっていました。そうして気がつくと、現在の原稿書きマシンはついに6画面マシンになってしまいました。そう、ボクは大画面☆マニアであり、多画面☆マニアでもあるのです。
CPUはPentium 4 3.0GHz(Northwoodコア)、チップセットはIntel 865PE、メモリはDDR333 2GB。原稿書きマシンなのでビデオカードは3D性能をそこまで重視せず、GeForce FX5600×1(AGP8x接続,ビデオメモリ128MB)、GeForce FX5200×2(PCI接続,ビデオメモリ128MB)という3枚構成です。各GeForce FXが2画面出力可能なので「2画面出力×3枚」という感じで6画面出力を実現しています。
PCスペック自体は、原稿書きマシンにしてはまあまあでしょう。ビデオカードはGeForceFXなので、3D性能は今や最新クラスと比較するとローエンド以下ですが、いちおうSM2.0(ShaderModel2.0)対応なので、Windows Vistaの「AERO」も大丈夫なはずです。ただし、前述の通り、原稿書きマシンへの新OSインストールは「こなれた1年後」と決めているので、このマシンへWindows Vistaが入る日はもうちょっと先になりそうです。ちなみにPCゲームの評価などは、2台の別のマシンでやっていて、うち1台はWindows Vistaに移行済みです。
普段は大体こんな感じで使っています。1,600×1,200ドット画面が2面、1,280×1,024ドットが4面という構成です。ちなみにこのデスクトップ、[PrintScreen]でBMPファイルにキャプチャするとファイルサイズは30MBになってました。すごい。自分でもちょっとびっくりしました。
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これが6画面デスクトップ
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6面は横3×縦2という感じで、ディスプレイ機器も並べて設置しています。下段中央はメイン画面に相当する1,600×1,200ピクセルで、原稿ファイルや後述のファイル操作ユーティリティを開いています。下段左は1,280×1,024ドット画面。ここは主にメールソフトを起動しています。
下段右も1,600×1,200ドット。こちらは、写真のプレビューなどを表示するのに使っています。1,280×1,024ドットは画面いっぱいに表示すると、ピクセルアスペクト比が4:3ではなく5:4になる欠点があるので、1,600×1,200ドット画面で表示する必要があるのです。
上段は視界からやや外れ気味の位置に設置されているので、主に資料関係や写真のプレビュー画面、メッセンジャーソフトや、音楽プレイヤーソフトなどの、“サブ用途”的にいろいろと使っています。
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1,600×1,200が2面。1,280×1,024が4面
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■ 6面全部ブラウン管ですがなにか問題でも?
壮大でゴージャスとも思える6画面ですが、ディスプレイ装置は、なんと6台すべてがブラウン管ディスプレイモニターだったりします。
メインとして使っているのは22インチのダイヤモンドトロン管採用のイーヤマ「MA203D」。写真プレビュー用は三菱電機「RD17GIII」。この2台が1,600×1,200ドット表示対応なので、その解像度で利用しています。あとの1,280×1,024ドット対応機はすべて17インチサイズで、ロジテック「LCM17FS」、ViewSonic「E70」、パッカードベル製アウトレット品、ノーブランド中国製の特売品の4台。
「なぜ6画面全部がブラウン管!? 画質にこだわるから?」という質問が来そうですが、そういうわけではありません。ブラウン管がなかなか壊れなくて、そこにディスプレイを追加していったら、いつのまにかブラウン管だらけになってしまったというわけなのです。
ちなみに、ボクのところにはPCディスプレイを含めるとチューナーの入っていないディスプレイ機器とモニター機器が10台ありますが、恐ろしいことにそのすべてがブラウン管です。テレビはかろうじてシャープの液晶AQUOS(LC-37AD1)ですが、いやあ、ブラウン管の長寿命恐るべし。お金があれば、本当は全部一気に液晶に変えたいところです。
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6画面すべてがブラウン管。22インチが1個。それ以外は17インチ。総重量は100kgを超える
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■ 使っているソフトは結構“普通”
使っているソフトの情報に関しては、WebブラウザはInternet Explorer 6を使用しています。IEを起動して直後のホームページはMSN。要するに、標準のままで変更してないと言うことです。
メールソフトもブラウザ同様にこだわりはなく、標準のOutlook Express 6を使用。メールフォルダの容量制限に不満はありますけど、それ以外は特に問題を感じていません。
原稿をアップロードしたり、編集部や取材先企業から資料をダウンロードするのにFTPクライアントは欠かせませんが、これはフリーソフトの「FFFTP」を使用しています。シンプルでありながらプロファイルの管理がやりやすく、FTPサイトとローカルドライブの状況を同時に把握できる操作性も気に入っています。
最近の海外イベントやカンファレンスは資料CD-Rではなく、Webサイトでオンライン公開していることが多いので、ダウンロードマネージャソフトも利用しています。これもネットで適当に検索してヒットしたシェアウェア「ReGetPro」を選択して愛用しています。オンライン資料サイトは製品情報や画面ショットがアーカイブされていないことも多く、ダウンロードすべき素材の数が多すぎて、いちいち「右クリックして保存」をやってられないんですけど、そんなときは、このReGetProの「ページ内リンク一括ダウンロード」が便利なんです。
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FTPソフトは「FFFTP」を愛用
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「ページ内リンク一括ダウンロード」が便利な「ReGetPro」
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アンチウイルスソフトはトレンドマイクロの「ウイルスバスター」。いくつかの製品を試した中で、最も自分にとってわかりやすかったのが決め手です。スパムフィルターも結構優秀な気がします。あ、そういえば先日、SNS「VOX」の招待メールがスパムに仕分けされていたな……。
WebブラウザもメールソフトもWindows標準を使っていますが、ファイル操作ユーティリティはExplorerではなく、シェアウェアの「FileVisor6」を使用しています。これは、16ビットパソコン・X68000時代に使い慣れたファイル操作ソフトにインターフェイスがよく似ているというのが選択の理由です。各種アーカイブファイル操作、バイナリファイルの閲覧、拡張子ごとのアプリケーション起動操作なども柔軟に設定でき、かなり玄人好みなカスタマイズができることが気に入っています。バージョンが上がるたびに高機能になってくれるのは頼もしいんですが、だんだんと重くなりつつあるような気も。
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ファイル操作ユーティリティはシェアウェアの「FileVisor6」
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30インチで2,560×1,600ドットの大画面ディスプレイ「3007WFP」
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原稿執筆にはテキストエディタのデファクトスタンダードとも言うべき「秀丸」を使用。自分はX68000用のテキストエディタの操作系が染みついてしまっているため、秀丸エディタで、このキーバインド・プロファイルを作成して使っています。
日本語入力はATOK17。今のところ不便がないので最新版にはアップデートしていません。そういえばボクは、FEPのアップデートはメジャーOSバージョンアップにシンクロする形で行なっていますね。今度、新しいATOKを購入するのはVistaをこのマシンに入れるときかな。
メッセンジャーソフトはMSNメッセンジャーを使用。以前はICQも使っていましたが、ユーザーがみんなMSNメッセンジャーに行っちゃったので自分も引きずられて移行しました。
……と、まぁ、デスクトップは6画面とアグレッシブな使い方をしていますが、ソフト環境は意外とシンプルだといえるかもしれませんね。
今後は、デスクトップ画面の面数増やしよりも、ディスプレイを液晶化していきたいと思っています。今欲しいのはデルの「3007WFP」ですね。30インチで2,560×1,600ドット。これを6面で使えたら大画面☆マニアで多画面☆マニアとしては本望ですよ。
■ 西川善司の利用ソフト・サービス
2007/02/09 10:56
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西川善司 プログラマを経てテクニカルライターへと転進。PC全般のハードウェア、ソフトウェアを専門分野としているが、近年は特に3Dグラフィックス関連への取材を精力的に行なっている。また、趣味が高じて映像機器の画質評価をもう1つの専門分野としている。3Dグラフィックス関連はGAME Watch「西川善司の3Dゲームファンのためのグラフィックス講座」にて、映像機器関連はAV Watch「西川善司の大画面☆マニア」にて連載中。自身のホームページは「突(善)変異」。 |
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