山口です。本職はNTTデータキュビットでWebユーザビリティのコンサルタントをしていますが、ライターとして、「気になる! itemズ」のほか、PC Watchの「電子辞書最前線」、家電Watch、ケータイWatchでレビュー記事を執筆しています。あと、エイプリルフール企画「イソプレスうぉっち」の執筆担当だったりと、自分でも専門分野がよくわからなくなってきている今日この頃です。
今日は、原稿執筆+ネットサーフィンを中心とした私のデスクトップ環境をご紹介します。
■ マルチディスプレイ環境。アイコンは「ぴたすちお」で縮小表示
というわけで、まずはデスクトップ画面から。
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横幅3,520pixelという、ムダに広い画面。もともとはVista用に用意したのですが……
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WUXGA(1,920×1,200ピクセル)+UXGA(1,600×1,200ピクセル)のマルチディスプレイ環境です。これまでのUXGA+SXGAという環境から先日リプレースしたばかり。
正直言ってPCを使うのは原稿執筆とネットサーフィンが中心なので、ここまで広い画面は不要といえば不要なんですが、Windows Vista搭載のを購入したこともあり、思い切って表示環境も一新したというわけです。
もっとも、本稿執筆の時点ではVista PCはほとんど使っておらず、メインの作業環境はXPのままです。なぜか馴染めないんですよねVistaって。現時点ではソフトの動作確認用に立ち上げる程度にとどまっております。
そんなこんなもありまして、セカンダリのUXGAは現時点でほぼiTunes専用という、かなりムダな状態になっております。なにやってんでしょうか自分。
ちなみに、Googleデスクトップのサイドバーが左側に置かれていますが、これは自分のポカミスによるものです。というのも、本体幅をよく確かめずにWUXGAディスプレイを買って設置したところ、左端が机から5センチほどはみ出してしまい、仕方なくはみ出した部分にGoogleデスクトップを置いて目立たなくしているというわけです。いやもう計画性なさすぎです。
なお、デスクトップ上のアイコンは「ぴたすちお」を使って縮小表示しています。自分の場合、スクリーンキャプチャの際、キャプチャ画像の保存先としてデスクトップを指定していることもあり、一覧表示できる形式のほうが便利というわけです。パフォーマンス上よろしくないのですが、効率優先ということで。
元のアイコンサイズ(03)と、「ぴたすちお」で縮小したアイコンサイズ(04)の比較。XGAノートなどでは、こうしてアイコンを縮小しておくと非常に便利。自分のようにWUXGAでアイコンを縮小するのは、さすがに意味はないと思いますが
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■ タブブラウザ×ブックマークレットでWebページを効率的に閲覧
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タブブラウザ「Sleipnir」と、RSSリーダー「livedoor Reader」。この2つは相性がいいように感じます
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ブラウザはSleipnirで、「Donut R」→「Donut P」→「Sleipnir」と続くタブブラウザ派です。最近ではFirefoxに移行しつつあり、サブで使ってるThinkPad、および職場のPCはFirefoxがメインなんですが、このPCでは訳あってSleipnirを使用してます。
RSSリーダーはlivedoor Readerを愛用。面白そうな記事を見つけてはピンを立てて、あとでまとめてSleipnirのタブで一気に開きます。個人的に、数十のタブを開いた場合の安定性はFirefoxよりもSleipnirのほうが上だと感じていて、これがFirefoxではなくSleipnirを残している最大の理由です。
Sleipnirのリンクバーには、よく使うサイトのショートカットのほか、各種ブックマークレットを登録しています。はてなアンテナは「+A」、はてなブックマークは「+B」、del.icio.usは「+D」、livedoor Readerは「+R」と略称をつけ、なるべく多くのブックマークレットをリンクバーに並べられるようにしています。ちなみに仕事用のページがdel.icio.us、それ以外ははてなブックマークという使い分けです。
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「+A」がはてなアンテナへの登録、「+B」がはてブへの登録、「+D」がdel.icio.usへの登録、「+R」がlivedoor Readerへの登録と、ブックマークレットが並ぶリンクバー。右端にあるのは「あとで読も」への転送用ブックマークレット
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ブックマークレットについては、「あとで読も」も必需品です。テキスト中心でケータイでも読めると判断した記事は、即「あとで読も」でケータイに転送します。PCの前で読んでる時間はなるべく節約したいので、1ページでも多くケータイに転送し、移動時間中に読むようにしてます。
ちなみに、ブラウザのお気に入りには使いません。ほぼ空です。よく使うサイトはリンクバーに入れるか、もしくは「はてなブックマーク」「はてなアンテナ」「livedoor Reader」のいずれかにポストするようにして、サブのThinkPad、および会社のPCからも、必要に応じて参照できるようにしています。
■ 紙2001、HotClipは必須。ほかにもフリーソフトを多数利用中
自分の場合、マザーボードやCPUといった大元の部分をパワーアップさせるよりも、周辺機器やサプライ、ユーティリティソフトといった「プラスアルファ」を用いて快適化を図るタイプですので、ソフトへの依存度はかなり高いです。以下に、デスクトップ周りで利用頻度の高いソフトをご紹介します。- 紙2001
本来はWebページのスクラップソフトですが、自分は「自動保存が可能なタブ切替テキストエディタ」として愛用しています。本職もライター業も、これがないと何もできません。ちなみに最新版&有料版の「紙copi」のライセンスも持っているのですが、いざインストールしてみたらあまりに重かったので、旧バージョンの紙2001に戻したという経緯があります。
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「紙2001」。ライターを始めた数年前からずっと愛用中。シンプルイズベストだったのが、最近やや開発の方向性が変わってきたのが気がかり
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- HotClip
いわゆるクリップボードの履歴管理ソフトですが、短文を登録してすぐに呼び出せる機能が便利です。自分の場合、F6キーをクリックすることで、ジャンル別に分けた短文がポップアップするようになっており、住所や名前、メールアドレスなどはすべてここから入力します。もっとも、住所入力が簡単になったせいで、これを使い始めてからネットで買い物をする量が激増しました。困ったものです。
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「HotClip」。短文を登録しておいて簡単に入力できます。住所や名前はあらゆるパターンを登録しておいて、どんな入力フォームにも対応できるようにしています。探せばもうちょいマシな方法はありそうですが、いまのところこれが自分的にベスト
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- ボリューム自由自在
ワンクリックでスピーカーの音声をミュートしたり、復帰させるソフト。こちらもF9/F10キーに割り当ててあり、ワンクリックで音量ゼロ/復帰できるようになってます。利用頻度の高いソフトのひとつです。
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「ボリューム自由自在」の設定画面。急に電話がかかってきた時などに、ワンクリックでスピーカーの音量をゼロにできます
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- キャプチャーイット!ツールバー
ブラウザのツールバーに組み込んで、Webページのキャプチャを行なうソフト。ページの非表示部分もスクロールしながらまるごとキャプチャしてくれる優れものです。IE版のほか、最近になってFirefox版も登場しました。
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「キャプチャーイット!ツールバー」。保存先のフォルダをワンクリックで開くことも可能です。個人的にはSleipnir版も欲しい……
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- Winshot
キャプチャーイット!がWebページ用なら、こちらはソフトウェアの設定画面などのキャプチャに使います。前述の「キャプチャした画像はデスクトップ上に保存されるようにしている」ソフトがこれ。マルチディスプレイ環境に対応しないのがやや残念。
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:「Winshot」の設定画面。アクティブウィンドウ/デスクトップ全体のJPEG保存、時間差キャプチャ、マウスカーソルのキャプチャの有無など、細かい機能がウリ
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- Sizer
複数のキャプチャを行なう際、ウィンドウサイズが不揃いだと見栄えがよろしくないので、このソフトで800×600などに揃えてからキャプチャします。これもないと困るソフトの1つ。
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「Sizer」。タイトルバーを右クリックし、任意のサイズを選択することにより、ウィンドウサイズを変更することができます
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■ 普段なかなか見られない「デスクトップ環境」と「操作方法」
本連載「デスクトップ百景」は、ふだん目にする機会の少ない人様のデスクトップ環境をつぶさに見られるという意味で非常に興味深いのですが、同様に人様がどのようにPCを操作しているかというのも、我々にとってまた興味深いところだと思います。
自分の場合、本職がWebユーザビリティのコンサルタントである手前、ユーザーがパソコンを操作している様子を観察する機会が多々あります。例えば「前の画面に戻る」という操作1つをとっても、ユーザーはいろいろな操作をします。
具体的には、ページ内の「戻る」をクリックする人、ブラウザのバックボタンを押す人、キーボードのBackSpaceを使う人と千差万別。ちなみに私の場合、前の画面に戻るにはマウスジェスチャーで「↑←」の操作をします。こうした操作方法というのは、本連載で紹介されているデスクトップ環境と表裏一体になっているのだなあと、つくづく感じさせられます。
このWebユーザビリティに関しては、近日中にINTERNET Watch誌で連載を開始させていただく予定です。こうした事例に興味をお持ちの方は、ぜひご覧いただければと思います。
■ 山口真弘の利用ソフト・サービス
2007/05/18 11:12
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山口真弘 1971年兵庫県生まれ。NTTデータキュビット所属。PC周辺機器メーカー在籍時からテクニカルライターとして活動。現在は家電製品やライフハックネタにもフィールドを広げ、1週間のうち48時間をサラリーマン業、24時間をライター業に費やすというややこしい状態に。本誌エイプリルフール企画の執筆担当でもあり、「べつやくメソッド」の命名者。近著は「3分LifeHacking」(ソフトバンククリエイティブ刊)。 |
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