読者のみなさんこんにちは、Broadband Watchの甲斐です。今回はWebニュースサイトという仕事の観点から、私のデスクトップをご紹介させていただきます。
■ ファイルはデスクトップにひたすら保存
速報性もクオリティの1つとして求められるWebニュースサイトという仕事では、「いかに作業時間を短縮するか」というのは永遠のテーマです。もちろん速さがすべてというわけではありませんが、同じ内容なら遅いよりも速いほうがいい。そのため、私のデスクトップでは「いかに時間を短縮するか」を日夜追求しております。
とは言いつつも、デスクトップの管理方法自体は非常に荒っぽくシンプル。Webからダウンロードしたファイルは、ほぼすべてデスクトップにそのまま保存。デスクトップがいっぱいになるギリギリになってからやっと整理整頓を始めるという、小学生の夏休みの宿題のいけない典型例のような使い方をしています。ちなみに第五景でご登場いただいたすずまりさんの回で、「K氏のノートPCは画面の90%がアイコンで埋め尽くされており」というのはまぎれもない私のことです。
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末期症状のデスクトップ。ここまで来たらいいかげん片づけます
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ファイルの整理整頓というのは、単純作業のようで地味に時間がかかるもの。記事執筆中はわずかな時間すら惜しいので、直感的に保存できるデスクトップに保存してあとで片づけます。また、ニュースリリースの画像素材などはある程度の大きさに編集する必要があり、編集し終わった元ファイルは不要になるので、分類するよりはまとめて削除したほうが手っ取り早い、という理由もあります。単に片づけるのが面倒だという言い訳でもあるのですが……。
デスクトップに保存したファイルは作成順に左から並べられますから、今作業しているファイルの置き場所も一目瞭然。ただし、記事に掲載する画像が数十枚もあると、あっと言う間にデスクトップがいっぱいになってしまうので、1つの記事で複数の画像を作成する場合は、頭に「00」とつけたフォルダを作成し、まとめてそのフォルダに保存しています。こうすると画像を保存するときにエクスプローラでも表示順位が早くなるので、エクスプローラのスクロール操作にかかる時間も節約できます。
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ファイルは何も考えずデスクトップに保存
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自分で作成したフォルダは日付で管理
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発表会など画像の多い記事の場合は、編集した画像ファイルを「00」から始まるフォルダにまとめて保存
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■ アイコンの位置は「四隅」が大事

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アイコンは四隅を中心に配置
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デスクトップに表示するアイコンは、直感的にマウス操作しやすい四隅を大事にしています。左上にはマイコンピュータやマイドキュメントなど汎用的に使うものを縦に並べ、その隣の列には「秀丸」「Photoshop」など、ドラッグ&ドロップでファイルを開くアプリケーションを並べておきます。メールソフトやブラウザなど、常時起動しておくアプリケーションは「クイック起動」に登録し、すぐに起動できるようにしておきます。
画面右上にはサーバーへのアップロードなどネットワーク系のアイコンを配置。間違ってファイルをアップロードしてしまわないよう、業務で使用するアプリケーションからは遠ざけています。同様にごみ箱も間違ってファイルを削除しないよう、意識的に操作できる右下に設置しています。
■ 付箋ツールで次の日の予定をリマインド。IMソフトは複数起動

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次の日の予定は忘れないよう付箋紙で大きく表示
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常駐ツールは「付箋紙」のほか、複数のIMソフトを起動しています。付箋紙は基本的に自分へのメモ用で、次の日に電話する予定などのToDoを書いておき、デスクトップ全体を覆う大きさにしておくと、見落としを確実に防げます。
IMソフトで利用頻度が高いのはWindows Live Messenger、Skypeの2つ。Skypeの場合、自分がオフラインの時のチャット内容も自分がオンになった時に送られてくるので、情報の取りこぼしがありません。グループチャットでも同じように履歴を確認できるので、グループでの情報共有にも役立っています。
ただし、IMソフトは「どれだけ使っている人が多いか」も大事なポイントですので、Windows Live メッセンジャー(MSNメッセンジャー)の利用頻度も高め。Windows Live Messengerはオフラインメッセージ機能を標準搭載しているので、相手がオフラインの時でもメッセージを送れる点が重宝します。
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グループチャットが便利なSkype
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相手がオフラインの時にメッセージを送れるWindows Live メッセンジャー
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■ ジェスチャー機能の豊富さでメインブラウザはSleipnir

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ジェスチャー中心のSleipnir。標準ツールバーは左上に押し込み、URLと検索、リンクバーをメインに利用
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PCのアプリケーションで最も利用頻度が高いであろう思われるブラウザは、2002年の「窓の杜大賞」でその存在を知って以来、Sleipnirを使い続けています。
Sleipnirで気に入っている機能は、なんといってもタブブラウザとジェスチャーの2つ。特にSleipnirはジェスチャー機能のカスタマイズが豊富なので、今ではブラウザのツールバーも標準ツールバーを非表示にして簡素化してしまいました。ブラウザの基本的な機能だけではなく、「クリップボード内のURLをすべてタブで表示する」「サイトのタイトルとURLをコピーする」という作業もジェスチャーで操作できるので、キーボードショートカットと同じくらい作業の迅速化に役立っています。
1つのブラウザで複数の画面を開けるタブブラウザだけに、「ナビゲートロック」機能も大事なポイント。これは特定のタブを誤って消さないようにロックできる機能です。気になるサイトはナビゲートロックしておき、ブラウザを再起動した時には起動前の画面を復元する設定にしておくことで、ソーシャルブックマークの「後で読む」的な機能はナビゲートロックでほぼまかなえています。
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ジェスチャーのカスタマイズが豊富なSleipnir
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後で読みたいサイトは「ナビゲーションロック」で固定
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■ RSSリーダーはクライアント型とWeb型を併用
情報収集の効率化という点で外せないのがRSSリーダー。さまざまなRSSリーダーを試した結果、今はSleipnirのHeadline-Reader Plugin、サーバーインストール型の「フレッシュリーダー」の併用で落ち着いています。
メインに利用しているのはフレッシュリーダーで、登録したRSSを自宅や職場のPCで共有できるだけでなく、PHSのフルブラウザからも見られるので非常に便利です。
ただし、サーバー型の場合はログインが必要なサービスの情報やイントラネットなどはチェックできませんし、ページにアクセスしないと新着を確認できないのも難点。そのため、Headline-ReaderではニュースリリースのRSSなど速報性の高いものや、イントラネットのRSSなどサーバー型ではチェックできないRSSなどを登録する、というように使い分けています。
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複数のPCや携帯電話からアクセスできるフレッシュリーダー
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ブラウジング中に確認しやすい「Headline-Reader Plugin」
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■ メーラーはテキストエディタでおなじみ「秀丸メール」

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テキストエディタでおなじみ「秀丸メール」
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メーラーは、テキストエディタ「秀丸」で有名な「秀丸メール」を使っています。秀丸と同じ感覚で操作できるのでメール作成がわかりやすい点と、カスタマイズ機能が豊富な点が気に入っています。
例えばメール送信時に、アドレス帳に登録した名前は引用せずにメールアドレスだけを入力する機能。社内などで「○○さん」「××さん」などと登録していたり、もしくは先方から送られてきたメール自体に「○○さん」などという名前が設定されていた場合でも、アドレス引用時や返信時には名前を消してメールアドレスのみにしてくれます。
難点は少々動作が重いこと。迷惑メール対策に「Popfile」も併用していますが、Popfile利用時にメールを受信すると非常に動作が緩慢になります。Popfile自体の負荷が高いので仕方がない面もありますが、時にはPCがフリーズしてしまうこともあるので、もう少し動作が軽くなるといいのですが……。
■ 新サービスは「先ず隗より始めよ」の精神で率先して利用
以上、私のデスクトップ管理方法やアプリケーションを紹介してきましたが、Web 2.0が叫ばれる最近では、新しいツールや今までになかったWebサービスも次々に登場しています。元々新しいもの好きな性格もさることながら、仕事上そういった情報には比較的早く接することができる立場にいるだけに、新しい情報を仕入れるとまずは自分で使ってみることにしています。
アプリケーションやサービスに正解はなく、ある人にとっては便利でもある人には不便だったりすることも。自分にぴったりのアプリケーションを見つけるには、自分が使ってみるしかありません。そしてほんの1クリックを減らせることが、積み重なると大きな効率化につながる。そんな「神の一手」を目指し、新しいアプリケーションやサービスを見つけるたびに飛びついている毎日です。
■ 甲斐祐樹の利用ソフト・サービス
2007/05/25 11:29
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甲斐祐樹 とあるIT企業を経て2002年4月から現在までBroadband Watchを担当。ハードよりもサービスが好きで、最近気になるサービスはmodiphi。Google検索で登場する全日本アーチェリー連盟の記録保持者は別人です。 |
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