RSS関連サービスやブロガー向け無料サービスを提供している、サイドフィード株式会社代表の赤松洋介です。代表といっても、開発からサポートまでなんでもこなすマルチタスクな日々を過ごしている、そんな私のちょっと特殊なデスクトップ環境をご紹介します。
■ トリプルモニター、仮想クワッドディスプレイ環境
「画面は広い方がいい」ということで普段はマシン3台・モニター3台・仮想ディスプレイ4枚で作業しています。以前はPC1台にデュアルディスプレイという環境だったのですが、思い切ってPCとモニターを増設してから、作業効率がグンとアップしました。
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モニターを3つ並べている様子。マシンも3台あるがキーボードとマウスは1つずつ
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写真だとモニター3台ですが、真ん中の画面を表示しているメインPCはデュアルディスプレイになっています。一番右側のモニターがmac miniにも接続されていて、ボタン1つでメインPC(の右半分)とmac miniとが切り替わるようになっています。
これらの環境を手元のキーボードとマウスで操るときに欠かせないのが「Synergy」というフリーソフトです。すべてのマシンにSynergyを入れ、メインPCをサーバー、他の2台をクライアントとして設定すると、4つのディスプレイがネットワークを通じて仮想的に並んだ状態になり、メインPCのキーボードとマウスで、すべてのマシンの画面に自由に行き来できるようになります。
一番左の画面から一番右のmac miniの画面まで移動するのに、モニター4枚分マウスを動かす必要があるので、大変といえば大変ですが、クリップボードも共有されるので、かなり快適に作業できるようになります。
3画面で4ディスプレイというとまだちょっとイメージが沸かないかもしれませんが、それぞれのデスクトップ画面を紹介するとこんな感じになります。
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左の画面。メインPCとは別のWindowsマシンにつながっている。環境試験用なので、基本デフォルト設定のまま
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mac miniの画面。環境試験用だが普段は音楽再生専用マシン
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メインPCのデュアルディスプレイ。背景画像はピクセルを測定できるルーラーにしているが、あまり意味は無い
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■ 「check*pad」で大量のタスクを効率よく管理
さて、大量のタスクをスムーズにこなしていくのに欠かせないのが「check*pad」というオンラインツールです。左の画面はほぼcheck*pad専用画面として使っているくらいです。
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目標管理ツールcheck*pad。やるべきリストはとりあえずここに記述する
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日々のタスクは膨大なのですが、記憶力に頼っていると必ずミスが起こるので、とにかくタスクが発生したらcheck*padに書き込むようにしています。フォルダごとに「毎日見直す」「週次で見直す」などが決まっており、このツールがあるおかげで記憶から開放され、安心して目の前のタスクに集中できます。
左側のマシンはブラウザ依存の検証という重要な役割も担っていますので、あらゆるブラウザ(IE7、Firefox2、Opera9、etc)がデフォルト環境で起動するようにしてあります。
さらに英語版の検証用にMicrosoft Virtual PCと英語版の Windows XPを入れていたりと、とにかく「試す」環境が整っています。
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さすがにもう1台PCを追加する気にはなれず、Microsoft Virtual PCで英語版Windowsを稼動
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エンジニア限定の環境ではありますが、開発マシンと検証マシンを物理的に分けておくというのは効果的だし、大事なことなんじゃないかと思います。
■ メインブラウザは IE 、Firefoxはフレッシュリーダー専用
仕事柄、一日のほとんどの時間はブラウザを使っています。自ら進んでユーザーの気持ちを理解すべし、ということで、メインブラウザは最もシェアの高いIEを使っています。
ただし、RSSリーダーとして使っているフレッシュリーダーの閲覧にはどうしてもタブブラウザが必要なので、普段はFirefoxをフレッシュリーダー専用ブラウザとして使っています。
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サーバー設置型RSSリーダー、フレッシュリーダー。大量の情報を一度に閲覧するのに適している
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Firefoxに常備しているブックマークレット。選択するとjavascriptで記述されたプログラムが起動する
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このFirefoxを使って記事を効果的に読むために、ブックマークレットをいくつか使っているのでご紹介しましょう。
中でも手放せないのは「あとで読む」。気になるものは「あとで読む」してブックマーク代わりに使います。社内で共有したいブックマークは一番下の「FRブックマークに追加する」を使い、フレッシュリーダーでブックマークしています。
「はてブに追加」は「はてなブックマーク」のことです。自社製品のサイトでは「レビューポスター」というサービスを使っていて、レビュー記事を「はてブに追加」するだけで自動的にサイトも更新されるようになっています。
ブックマークで意外と役立つのが「Webスカウター」です。新しいサイトを見つけたら、まずはWebスカウターで影響力などをチェックするようにしています。
ブックマークレットは通常ツールバーに置くものだと思いますが、Firefox は開発にも使っているため、ツールバーはショートカットで埋め尽くされており、スペースがありません。仕方なくブックマークレットをプルダウンメニューに入れているという状態です。
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Firefoxのブックマークツールバー。自社サービスの試験環境へのリンクなどで埋め尽くされている
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■ mac miniは音楽再生専用マシンとして活用
mac mini はブラウザの検証用に使っているのですが、もう1つ「音楽再生」という大きな役割があります。というのも、開発作業中は集中力を高めるために音楽を聴くようにしているからです。以前はタワー型PCにヘッドホンを接続していたのですが、mac miniで試してみると音質が段違いにいいことに気付き、それ以来音楽はもっぱらmacで聞くようにしています。
使っているツールはiTunesで、主にインターネットラジオを聴いています。私はあまりmacは好きではないのですが、音質の良さに気付いたときは「macって素晴らしい」と思いました。
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実はPandoraというソーシャル音楽配信サービスを使っていたが、米国以外での利用が制限されてしまった
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■ メーラーはOutlook Expressを長年愛用
ひねりが無くていつも驚かれるのですが、メーラーはOutlook Expressを使っています。これは、単純にPCを移行する際にデータの移行が一番楽だからで、PCを渡り歩いていくうちに自然と定着してしまいました。
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ご存知Outlook Express。何年も前のデータをずっと引き継いでくれている
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メールは主だったものだけ自動振り分けし、それ以外はフォルダ分けなどせず使っています。フォルダにメールが溜まってきたら、全メールを「2006」など、その年を名前にしたフォルダに何も考えず移動させます。
整理しない、あとで検索できればいい、という発想でメーラーを使うことで。とても快適になりました。今はいろいろな事情があって一部でしか利用できていないのですが、いずれ同じコンセプトのGmailに全面移行したいと思っています。
■ デストップは「作業フォルダ」
メインPCのデスクトップにはファイルが散乱しています。これは一時ファイルをすべてデスクトップ上に放置しているためです。情報は基本的にオンライン上のサービスを使うようにしていますので、そもそもパソコンに保存しないといけないデータなど限られています。そのため、ファイルを入手したらとりあえずデスクトップに置くようにしています。
そしてデスクトップ上のファイルが溜まってきたら、何も考えずにファイルを「trash box」という名前のフォルダに移動させるという、機械的な技で定期的に整理しています。
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このくらい溜まってきたら
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全部選択して
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trash box へポイっ
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というわけで、デスクトップに「必要なファイル」は存在しません。デスクトップどころか、もはやPCに「必要なファイル」は1つも置きたくない、というのが本音だったりします。自社サービスもありながら何ですが、ある意味すべてをGoogleに依存して生きたいとすら思っている今日この頃だったりします。
■ 赤松洋介の利用ソフト・サービス
2007/06/01 11:07
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