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第142回:手持ちの音楽機器から手軽にHDDへ音楽を録音 サン電子のネットワークプレーヤー「BiBio JukeBox」
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以前、本コラムでレビューしたサン電子の「BiBio」シリーズに、40GBのHDDを内蔵した新モデル「BiBio JukeBox」が新たに登場した。手持ちのオーディオ機器と接続して単体で利用できるほか、ネットワーク上のPCからNASとしても利用できる点が特徴だ。その実力を検証してみよう。
■ HDD搭載で利用環境がより身近に
手持ちのミニコンポを手軽にHDDへ対応する。今回、サン電子から新たに発売された「BiBio Juke Box」を端的に説明するとすれば、そんな機器だと言えるだろう。
見た目は、以前にレビューで紹介したネットワークオーディオプレーヤー「BiBio wGate」によく似ているが、よく見ると前面にはUSB端子と録音用のボタンが、背面にはアナログの入力端子に加えて光デジタルの入出力端子が、内部には40GBのHDDが新たに搭載されている。つまり、ミニコンポなどの手持ちのオーディオ機器に接続することで、外部機器で再生した音楽をHDDに録音できるのだ。
前面にUSB接続端子と録音関連のボタン、背面にアナログ/デジタルの入出力端子を搭載。HDDも内蔵しており、単体で利用できる
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BiBio wGateは、PCなどを利用してすでに録音した音楽を再生するための機器であったが、今回のBiBio JukeBoxは、録音機能を備えたことで、単体での利用が可能になった。いわば、音楽を録音してため込んでおくベースステーションのようなものだ。
■ 単体での利用が可能
実際に使ってみたところ、確かに録音は手軽だと感じた。まずはBiBio JukeBoxの背面に用意されている音声入力端子にオーディオ機器を接続し、取り込むソースを準備する。その後、BiBio JukeBoxに付属のリモコンを使って「REC」ボタンを押す。これで録音モードに変更されるので、入力ソースでアナログかデジタルかを選択し、再生ボタンを押して待機状態にする。最後にオーディオ機器側でCDを再生すれば、BiBio JukeBoxが自動的に信号を検出して録音が開始される仕組みだ。
手持ちのミニコンポをアナログで、PSXを光デジタルで接続して実際に録音してみた。録音は前面のディスプレイを見ながら操作す
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録音形式は、標準では128kbpsのMP3に設定されているが、ビットレートは最大で360kbpsまで変更できる(再生はWMVにも対応)。また、録音した音楽はHDD内にあらかじめ用意されているフォルダに連番のファイル名で格納されるが、フォルダを移動させたり、ファイル名を後から変更することも可能だ。
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初期設定でMP3のビットレートを変更することも可能。最大360kbpsまで設定できる
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なお、光デジタルからの録音の場合、取り込んだファイルは独自の暗号化形式となり、基本的にはBiBio JukeBox以外での再生はできないが、前面に接したUSB機器にはMP3形式で移動できる。個人的には音質にこだわらないのであれば、アナログの録音の方が便利だと感じた。アナログで取り込んでおけば、USB機器に移動ではなくコピーできるため、楽曲をBiBio JukeBoxとポータブルオーディオの両方に保存できる。なお、コピーはUSBマスストレージクラス対応機のみで、iPodなどの専用ソフトでの音楽転送が必要なポータブルオーディオでは機能が制限される場合がある点は注意が必要だ。
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USB接続のポータブルオーディオ機器を接続し、音楽の再生やBiBio JukeBoxで取り込んだ音楽の転送などができる。ただし、機器によっては音楽データを参照できないなど機能に制限がある
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このように、BiBio JukeBoxを利用すれば、CDなどの音楽をPCが無くても手軽にHDDへ取り込める。筆者宅の環境では、アナログからの録音時に入力レベルが高すぎたため、これを落とす設定が必要だったのと、取り込むCDによっては無音検出のレベル設定をしないと1曲が分断されてしまうことがあったが、はじめに微調整さえしておけば、次回以降は快適に利用できた。
■ PCからの利用も可能
自宅のミニコンポがHDD対応にグレードアップしたようなイメージで、なかなか使い勝手はいい印象のBiBio JukeBoxだが、難点は音楽の取り込みに時間がかかるという点だろう。再生した音楽を録音するという仕組みのため、録音にはCDの再生時間と同じだけの時間がかかってしまう。
しかし、この問題もネットワークとPCを利用すれば解決可能だ。BiBio JukeBoxはネットワークでの利用も可能で、動作モードを「HOST MODE」に変更することで、ネットワーク上のPCから内蔵HDDにアクセスすることが可能となっている(「\\jukebox\root」でアクセス可能)。
HOST MODEに変更すれば、PCからネットワーク経由でのアクセスが可能。BiBio JukeBox内のHDDを参照し、音楽ファイルの転送などができる(DJXは光デジタルで録音したファイル)
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つまり、PCで取り込んだ音楽をネットワーク経由でBiBio JukeBoxに転送することも可能というわけだ。背面に用意されているネットワーク端子が10BASE-T対応のため、転送に若干時間がかかる印象だが、それを考慮してもPCの方が手間も時間も短縮できる。なお、ファイル名が長すぎる場合などは転送できない場合もあるので注意が必要だ。
もちろん、前述の要領でオーディオ機器から取り込んだ音楽のファイル名を変更したり、フォルダを移動させることも可能なうえ、ネットワーク経由で直接BiBio JukeBox内の音楽を再生することもできる。要するに、NAS的な使い方ができるというわけだ。
この機能により、PCの操作に慣れているユーザーはPCで取り込んで転送/再生、PCの操作に慣れていないユーザーはオーディオ機器からの取り込みというように、ユーザーごとの使い分けが可能となる。これはなかなか便利だろう。
■ 機能は充実、後は低価格化に期待
このほか、BiBio wGateと同様に、インターネットラジオの再生(HDDへの録音も可能)にも対応しており、オーディオ環境のグレードアップという意味では、なかなか興味深い製品と言える。BiBio wGateで可能なネットワーク経由でのNASやPC上の音楽再生には対応していないが、個人的な感想としては、BiBio JukeBoxの方がお買得感は高いと言える。
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インターネットラジオの再生/録音にも対応。このほか、タイマー録音により、AM/FMなどを自動的に録音することなどもできる
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ただし、最後の問題はやはり価格だ。HDD内蔵で機能も豊富なのは確かだが、さすがに4万円台の価格では手を出しにくい。あれば便利なのは確実だが、もう少し安くなってほしいところだ。個人的には光デジタルでの録音を省略して、何とか3万円台で提供して欲しいと感じた。
■ URL
BiBio
http://bibio.jp/ad/index.html
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2005/04/05 11:07
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