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NTT社長会見、「グループ各社のISPサービスのあり方も見直しを」
NTT(持ち株)は、7月12日に開催された社長会見の内容を公開した。NTTの和田紀夫社長は、同日に発表された公衆無線LANサービスの設備共有化に加えて、グループ内のISPサービスに関する今後の方針を示した。
12日付で発表されたグループ内の無線LAN設備共用化に関して、公衆無線LANサービスそのものの統合は「現時点では考えていない。将来の問題として考えていきたい」と否定。また、HOTSPOTを運営するNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、海外ローミングに注力しているために共用化の検討が遅れているものの、共用化を前向きに検討していく方向だという。このほか、NTTグループの中で複数社が提供しているISPも「グループ内におけるISPサービスの提供のあり方について見直しをかけている状況」とした。
放送と通信の融合については、「従来あった垣根が低くなっており、通信の映像配信事業と放送事業者のブロードバンド回線を利用したサービスが相互乗り入れのような形になりつつある」との見解を示した上で、「映像の配信が放送波かIPかは大きな違い」と指摘。IP放送は著作権上の課題があり、再放送にはその課題をクリアする必要があるが、オプティキャストが光ファイバで放送波を通じて配信する『ピカパー!』のような方式もあるとした。
KDDIが始めた移動系と固定系の請求書統合についての質問には、「NTTグループは会社が分かれているため、かなりの工夫が必要」との見解を示した上で、「お客様からの要望は非常に強く、何とか応えていきたい」と前向きな姿勢を見せた。実際には不可能ではなく、特定の事業者のみ有利もしくは不利に取りはからうといったことがなければ問題はないという。
FTTHに関しては「第1四半期は33万件程度の純増で、7月に入った段階で200万契約まで伸びている」とコメント。契約者の伸びは「営業努力もあるが、映像を双方向で交換し合うコラボレーションサービスが具体的になっており、世界的に光を使ったトリプルプレイの方向に進むという流れが後押ししている」との意見を示した。
NTT東西が掲げるBフレッツに対するNTTの支援としては「1日にサービスインできる件数を増やすといった研究開発が重要」と指摘。また、Bフレッツの申し込みから工事までの一連の流れに関わる事業会社が多岐に渡るため、各事業会社にまたがった部分の調整なども必要とした。
グループの民営化は「現在はインターネットという距離の概念が入ってこない体系ができあがっている。また、携帯電話の契約者数も今では固定電話より多くなっており、通信と放送の融合といった話もある。しかし固定電話は光ファイバに完全移行するまでは維持しなければならず、そういった実態を踏まえてルールを見直してほしい」とコメント。「会社法の改正を求めることはないが、光ファイバの投資については投資インセンティブが働く形にして欲しい」との意見を示した。
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URL
NTT社長会見
http://www.ntt.co.jp/kaiken/
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(甲斐祐樹)
2005/07/13 21:49
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