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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
日本国内で「iTunes Music Store」スタート。価格は1曲150円から

iTunes Music Store
 アップルコンピュータは4日、音楽配信サービス「iTunes Music Store」を日本で開始すると発表した。提供する楽曲の90%を1曲150円で、残り10%を200円で販売する。

 配信楽曲は、スタート時からエイベックスをはじめとする15社100万曲を用意する。すべての楽曲は無料試聴が30秒間可能で、楽曲ごともしくはアルバムごとに購入できる。

 楽曲のファイル形式はAACで、最大5台までのPCに転送できるほか、CD-Rへの書き込みおよびiPodへの転送は無制限。落語など約1万のオーディオブックも用意する。また、アーティストの楽曲すべてをセット配信する「Digital Box Sets」もスタート。第1弾としてB'zのレアトラックを含む340曲をセットにして18,800円で発売する。1曲あたりの単価は55円。


スタート時から100万曲を用意 楽曲の90%が150円

楽曲の仕様。iPodへは無制限で転送できる 340曲がセットになったB'zのDigital Box Sets

 好きな楽曲をミックスしてアルバムを作成する「iMix」機能も搭載し、作成したiMxiはiTunesを利用して公開できる。また、プリペイド方式の「iTunes Music Card」も4日より発売を開始。2,500円、5,000円、10,000円の3種類で、ビックカメラやAmazon.co.jpなどで発売される。

 楽曲の購入にはクレジットカードもしくはiTunes Music Cardを使用する。iTunes Music Cardは、ビックカメラ、ヨドバシカメラ、ソフマップ、ヤマダ電機、コジマ、Amazon.co.jpで購入が可能。また、クレジットカードを使うことなく毎月決まった金額までを子供や家族に購入させられるアローアンス、相手にiTunesで楽曲を購入できるギフトカードを送信できる機能にも対応。アローアンスとギフトカードはは1,000円から20,000円までの間で設定できる。


好きな楽曲でアルバムを作成できるimix。自分で作ったimixはiTunes Music Storeで公開できる iTunes Music Storeの主な仕様

iTunes Music Cardは2,500円、5,000円、10,000円の3種類 iTunes Music Cardが購入できる店舗

オリジナルデザインのギフトカードも用意 会場にはiTunes Music Storeが体験できるコーナーも用意された

イベントにはジョブズCEOが登壇「日本でも積極的にマーケティング展開」

スティーブ・ジョブズCEO
 アップルコンピュータは4日、東京都千代田区有楽町の国際フォーラムでiTunes Music Storeに関するスペシャルイベントを開催した。イベントには、スティーブ・ジョブズCEOが登壇し、日本国内におけるアップルコンピュータの近況を紹介。8月6日に開店する日本で4番目の直営店「Apple Store, Shibuya」や、2005年第1四半期でiPodが620万台を出荷した実績などについて言及。また、日産自動車、マツダ、ダイハツ工業の2006年モデルのカーステレオがiPodに対応したことを明らかにした。

 ワールドワイドのiPodシェアは74%で、国内におけるiPodのシェアは36%。ジョブズCEOは、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)の携帯ゲーム機「PSP」を例に挙げ、「PSPは第1四半期で200万台を出荷したが、iPodはその3倍の600万台を出荷している」と、携帯プレーヤーとしての優位性を示した。

 携帯型音楽プレーヤーに関するユーザーアンケートも紹介された。このアンケートによると、MDを持っているユーザーは66%、CDのユーザーは53%で、iPodを含むデジタルミュージックプレーヤー(DMP)の所有率は27%だが、「今後欲しいプレーヤー」という質問ではDMPが74%と最も高く、MDは7%、CDは3%と10%を下回っているという。「iPodの未来は明るい(ジョブズCEO)」。

 日本でのマーケティングも積極的に展開する方針で、電車や駅構内などを中心にした広告の事例などを紹介。「アップルは日本を愛している。日本でのマーケティングにも積極的に投資していきたい」とした。


2005年第1四半期は620万台のiPodを出荷 同四半期におけるiPodとPSPの台数比較

日本におけるiPodのシェア 今後はデジタルミュージックプレーヤーが欲しいと答えたユーザーは74%

日本でのマーケティング展開の一例


日本のiTunes Music Storeは「日本のために日本で作られたサービス」

ジョブズCEOからiTunes Music Storeの日本展開が明らかにされると、会場からは大きな拍手が寄せられた
 同日よりサービスを開始した日本でのiTunes Music Storeについては、「世界で20番目のiTunes Music Store」と説明。「日本の音楽の専門家チームが担当しており、日本のために日本で作られたサービス」と日本展開に積極的な姿勢を示した上で、「日本でのサービス開始により、iTunes Music Storeは世界市場の85%をカバーした」と自信を示した。

 配信される楽曲は、globeやウルフルズが提供するiTunesオリジナル曲のほか、Def Tech、CRAZY KEN BAND、Chara、LITTLE CREATURES、綾戸智絵などを用意。340曲をセットにしたB'zの限定版ボックスセットも用意する。プレオーダーにも対応しており、9月に発売されるローリングストーンズのアルバムをiTunes Music Storeで予約できる。ジョブズ氏はローリングストーンズの楽曲について「初期の録音はローリングストーンズが権利を持っており、これまでオンラインでは販売されていなかったが、今回初めてiTunes Music Store限定でローリングストーンズの初期の作品を販売する」と語ると、会場からは喝采が沸き上がった。

 iTunes Music Storeの特徴については、「ジュークボックスそのものにミュージックストア機能がついており、PCでもMacでもどんなパソコンでも使える」と説明。iTunesの最新バージョン「4.9」で対応したPodcastingについても「これから大きな動きになるだろう」と期待を示した。

 ジョブズ氏は最後に「iTunes Music StoreとiPodの組み合わせで、まったく新しいデジタル音楽の時代がやってくる」とコメント。「今日から始まるiTunes Music Storeで、今までとまったく違う新しい世界を体験してください。みなさんのフィードバックを楽しみにしています」とイベントを締めくくった。


スペシャルイベントでは、BECKによるミニライブも行なわれた


関連情報

URL
  アップルコンピュータ
  http://www.apple.com/jp/
  ニュースリリース
  http://www.apple.com/jp/news/2005/aug/04itms.html

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(甲斐祐樹)
2005/08/04 10:38
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