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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
任天堂、ニンテンドーDS向け「ニンテンドーWi-Fiコネクション」を発表
~全国1,000カ所の販売店に体験スポットも設置~

「ニンテンドーWi-Fiコネクション」ロゴ
 任天堂は5日、「NINTENDO DS Conference! 2005.秋」を開催し、携帯用ゲーム機「ニンテンドーDS」向けのワイヤレスインターネット接続サービス「ニンテンドーWi-Fiコネクション(nintendo Wi-Fi connection)」を提供すると発表した。

 ニンテンドーWi-Fiコネクションは、ニンテンドーDSが搭載する無線通信機能を利用したサービス。任天堂が11月23日に発売する「おいでよ どうぶつの森」、12月8日発売の「マリオカートDS」(各4,800円)といった対応ソフトで、インターネットを介した他プレイヤーとの対戦やコミュニケーションが可能になる。任天堂では、同社が発売する対応タイトルに関しては、無償で同サービスを提供していくとした。


ニンテンドーWi-Fiコネクション対応タイトルの「おいでよ どうぶつの森」と「マリオカートDS」。どちらも画面内に無線通信の電波状況を示すアンテナが表示されている


“カンタン”“あんしん”“無料”にこだわったサービス

任天堂の岩田社長
 同サービスの発表を行なった任天堂の岩田聡取締役社長は、「ニンテンドーWi-Fiコネクションは“カンタン”“あんしん”“無料”という3点にこだわったサービスだ」と説明し、「従来のオンラインゲームとは一線を画したものになっている」とした。

 まず、インターネット接続時に関する“カンタン”について岩田社長は、「ネットワーク接続サービスではIDとパスワードの入力が必要となるが、ニンテンドーWi-Fiコネクションでは入力をなくすことができないか検討を進めていた」とコメント。そこで同サービスでは、初回接続時にIDとパスワードを自動生成して、ニンテンドーDS本体に保存する仕組みを採用したという。

 また、自宅に無線LAN環境を構築していないユーザーに対しては、パソコンを介してインターネット接続を実現する「ニンテンドーWi-Fi USBコネクタ」を提供する。バッファローと共同開発した。価格は3,500円で、発売時期は未定。なお、バッファローによれば同製品の無線規格は、ニンテンドーDSがサポートするIEEE 802.11だという。

 ニンテンドーWi-Fi USBコネクタは、Windows XPに対応したUSB接続型の無線LANアダプタ。同製品をパソコンのUSBポートに接続し、ニンテンドーDSを近づけることでパソコンの画面上に接続許可ウィンドウがポップアップ表示され、マウス操作により設定が完了する。また、接続設定が一度完了すれば、以降はマウス操作の必要なく、インターネット接続が可能になる。


ニンテンドーWi-Fiコネクションの利用環境イメージ ニンテンドーWi-Fi USBコネクタ

 加えて、無線LANルータとの接続に際しては、バッファローの無線LAN設定システム「AOSS」およびNECアクセステクニカの「らくらく無線スタート」を採用。これにより両社が発売する対応機器との間の無線LAN設定が、ニンテンドーDSと無線LANルータのボタン操作で完了する。

 ニンテンドーWi-Fiコネクションの提供に合わせて同社では、Wi-Fi接続を体験できる「ニンテンドーWi-Fiステーション(Nintendo Wi-Fi Station)」を全国の販売店1,000カ所に設置していく。また、バッファローが主宰するFREESPOT協議会の公衆無線LAN接続サービス「FREESPOT」での利用にも対応するとした。


AOSSとらくらく無線スタートを利用した無線LAN設定も可能 全国1,000店舗にニンテンドーWi-Fiステーションを設置

友人同士の通信に限定したモードも。任天堂提供タイトルは利用料無料

 続いて、岩田社長は“あんしん”について、「これはオンラインゲームにおける精神面のハードルを解決するもの」と説明する。具体的には直接通信を行なったユーザーと、フレンドコードと呼ばれる12桁のユーザー固有のコードを交換したユーザー間でのみ、ニンテンドーWi-Fiコネクションが利用できる機能を提供するという。岩田社長は「この仕組みは、mixiなどといったソーシャルネットワークサービスの概念にも通じる考え方である」と述べた。

 なお、同機能の実装に関してはゲーム開発者に委ねられるという。岩田社長は同社が提供する「おいでよ どうぶつの森」と「マリオカートDS」の2タイトルを例に挙げ、「どうぶつの森ではユーザー同士がお互いの村を行き来できるなど自由度の高い行動が可能なため、友人同士の通信を前提にしている」と説明。一方、「マリオカートDSでは短時間のレースを見知らぬユーザー同士で競い合うのが魅力の1つである」と語り、ゲームモードとして、友人同士のモードのほか、“国内の誰か”“世界の誰とでも”“ライバルと”といった複数のモードを用意したという。

 最後に“無料”に関しては、「どんなに魅力的なサービスでも、経済的なハードルが最後にある」と岩田社長は指摘する。このため、ニンテンドーWi-Fiコネクションの普及を目指す同社としては、自社ソフトにおけるサービス利用料を無料にするとした。なお、岩田社長は「この方針はソフトメーカー各社が有料でサービスを展開することを妨げるものではない」と語り、「経済的なハードルをなくして、同サービスを提供することで、家庭内におけるWi-Fi利用の普及を目指していきたい」と語った。


“あんしん”について “無料”について

9月末で累計出荷台数が360万台を突破。今後は普及の第2段階へ

今後は普及の第2段階と位置付け
 発表会では合わせて、ニンテンドーDSの現状についての説明も行なわれた。岩田社長は、ニンテンドーDSの9月末時点における累計出荷台数が360万を突破したことを明らかにするとともに、「普及の1つの目安といえる300万台も8月に達成している」と述べた。

 その上で、今後はニンテンドーDS普及の第2段階と位置付け、「任天堂中心のソフト市場から、ソフトメーカー各社が持ち味を生かした多彩なラインナップを有する市場への転換」「従来の間口の広いタイトルから、歯ごたえのあるタイトルまでを展開」するとして、「標準プラットフォームとして、ニンテンドーDSの圧倒的な普及を目指す」とした。

 また2005年冬から2006年以降に発売を予定するニンテンドーDS向けの新作タイトルも紹介された。任天堂タイトルとしては「nintendogs」や「脳を鍛える大人のDSトレーニング」などの“Touch! Generations”シリーズを継続し、「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」や「えいご漬け」といったタイトルを提供するという。


「もっと脳を鍛える大人のDSトレーニング」 マリオバスケット 3on3(仮称)

 岩田社長に続いて登壇したスクウェア・エニックスの和田洋一代表取締役社長は「マリオバスケット 3on3(仮称)」や、完全リメイクとなる「ファイナルファンタジーIII」などを紹介。加えて、ゲームボーイアドバンス向けにファイナルファンタジーIV、V、VIの3作品も提供していく。

 また、ミストウォーカー代表の坂口博信氏からは、坂口氏自身が初めて手がけるというシミュレーションRPG「ARCHAIC SHEALD HEAT(ASH)」が発表された。ASHはアイシャという女王を主人公に、炎に焼かれて死んだはずの人間が心も記憶も持った灰として蘇る謎を解き明かしていくという作品。坂口氏によれば「タイムパラドックス的な要素も取り入れ、厚みのあるストーリーを考えている」という。


スクウェア・エニックス 和田社長 ミストウォーカー 坂口代表

関連情報

URL
  任天堂
  http://www.nintendo.co.jp/
  バッファロー ニュースリリース
  http://buffalo.melcoinc.co.jp/products/new/2005/000061.html
  NEC/NECアクセステクニカ ニュースリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0510/0503.html

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(村松健至)
2005/10/05 18:03
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