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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ソニー、次世代ブロードバンドプロセッサ向けに約2,000億円の設備投資

ソニー 安藤国威代表取締役社長兼グループCOO
 ソニーグループは、65nm(ナノメートル)プロセスに対応した半導体生産設備の導入に向け、今後3年間で総額2,000億円の投資を行なうと発表した。この投資は次世代ブロードバンドプロセッサを中心としたシステムLSI群の生産を目的として行なうものだという。

 ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)、東芝、IBMの3社は、2001年春より「CELL」というコードネームで呼ばれる次世代向け汎用プロセッサについて共同開発を進めている。今回発表された投資はこの「CELL」を中心としたシステムLSI群の生産を目的としたもので、初年度となる2003年度には約730億円の設備投資により、SCEIが長崎に保有する半導体生産拠点「SCE Fab」で新たな生産ラインを導入する。新設のラインは300mmウエハ・65nmプロセスに対応、試作からスタートしながら量産体制を構築していく予定という。

 また、SCEIは65nmのプロセッサに先んじて、90nmでDRAMを混載したプロセッサを2003年度から導入する。具体的にはプレイステーション 2(PS2)向けのCPUである「エモーションエンジン(EE)」、同じくPS2向けの描画プロセッサ「グラフィックス・シンセサイザ(GS)」を1チップ化、これによりPS2の低消費電力化およびコスト削減が可能になるという。

 90nm・DRMAM混載プロセッサの生産は、SCEIと東芝の協業による半導体生産拠点「大分ティーエスセミコンダクタ(OTSS)」で2003年春より開始、続いてSCE Fabでも2003年秋頃をメドに導入される予定。このOTTSおよびSCE Fabについては1999年から約3,000億円の設備投資が行なわれているが、全世界の生産出荷累計が5,000万台を突破したPS2のおかげで、2003年には投資の半分近くが償却できており、この一部を転用することで新プロセッサの量産を今期実現することが可能になったという。

 一方で今回発表された2,000億円の投資は、これとは別に65nmプロセッサの生産を目的として行なわれるもの。東芝と合わせて5,000億近い投資を行なうことで、65nmプロセッサについては世界最速の量産体制確立を目指すとともに、ゆくゆくは45nmプロセッサの実現に向けて積極的に開発を行なっていくとしている。


SCEI 久夛良木健代表取締役兼CEO
ソニーの代表取締役社長兼グループCOOである安藤国威氏は今回の発表について「ソニーグループ全体にとっても成長戦略を担う大きな意味を持つ」とコメント、半導体の内部生産化を推し進めつつ、2003年4月1日より新設されたブロードバンドネットワークカンパニーを中心としてハードとコンテンツの融合を生み出し、爆発的な需要を創出するとともにソニーの圧倒的NO.1の地位を築いていきたいと意気込みを語った。

 SCEI代表取締役兼CEOとソニー取締役副社長を務める久夛良木健氏は、コードネーム「CELL」と呼ばれる次世代プロセッサについて「ネットワークを構成するための基幹プロセッサ」と説明。ソニーグループだけで利用するのではなく、外部向けにもプロモーションを行なっていくものだとした。


SCE Fabに導入される新生産ライン 半導体投資の償却状況。2003年で3,000億円の約半分を償却

PSおよびPS2に搭載されたエモーションエンジンとグラフィックス・シンセサイザの変遷 プロセッサのロードマップ

関連情報

URL
  ニュースリリース(ソニー)
  http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/200304/03-0421/
  ニュースリリース(SCEI)
  http://www.scei.co.jp/corporate/release/pdf/030421b.pdf
  関連記事:IBM、東芝と共同開発中の“Cell”はネットワークプロセッサ[GAME Watch]
  http://www.watch.impress.co.jp/game/docs/20020921/tgsf.htm


(甲斐祐樹)
2003/04/21 19:35
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