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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
野村総研調査、IP電話、公衆無線LANに否定的意見が目立つ

 野村総合研究所は、「情報通信利用者動向の調査」を行なった。1997年3月から半年毎に実施している調査で今回が12回目。家でインターネット利用をしている人のうち37.1%がADSLなどのブロードバンド回線を利用しているとの結果が出たほか、IP電話では「利用したくない」が62.8%、無線LANでは「無料でも利用したくない」が59.3%といった、新サービスへの期待が少ないことが明らかにされた。

 この調査は、インターネットや携帯電話の利用意向について、2002年9月に全国の15~69歳までの男女2400名を対象に行ない1703名から回答を得たもの。前回調査までは15~59歳までを対象としていたため、前回調査との比較には60代を除いたデータと含めたデータを分けて発表した。

 調査結果を見ると、15歳から59歳までの男女で自宅のパソコンからインターネットを利用している人は42.5%で、前回調査と比べて7.8ポイント増加した。また、60代を含めた利用者では39.2%となった。利用中の回線別では、CATV、無線、ADSL、光ファイバといったブロードバンドの比率が15~59歳が37.1%、15~69歳では36.7%となった。

 15~59歳の各回線別の増減では、ADSLが12.2%から22.1%と大幅に増加、光ファイバが0.5%から2.1%へと市場の立ち上がりを見せた。無線は今回はじめて0.3%を計上し、CATVは前回の14.4%から13.0%へと比率では減少しADSLに抜かれた。ナローバンドでは加入電話が43.7%から31.9%へと大幅に減少、ISDNも28.8%から27.0%へ比率を下げた。

 また、IP電話の利用意向については、全体の3.1%が「既に利用中」、34.1%が「利用したい」と回答しているなかで、62.8%が「利用したくない」とIP電話に否定的な回答を寄せた。しかし、「利用したくない」の理由では、電話をあまり使わない(32.0%)、ADSLは必要ない(26.8%)などのIP電話の特徴とは直接関係のない意見が目立ち、IP電話そのものを否定していない結果となった。

 今回から公衆無線LANサービスの利用意向も調査に加わり、調査結果によれば、公衆無線LANを有料でも利用したいと考えている人は、毎月一定料金を希望した人が1.0%、1時間ごとに数百円程度といった従量制を希望する人が3.7%の合計4.7%にとどまった。無料ならば利用したいと考える人も33.9%にとどまり、「無料でも利用したくない」が過半数の59.3%を占める結果となった。


関連情報

URL
  情報通信利用に関する第12回実態調査
  http://www.nri.co.jp/news/2002/021120.html


(正田拓也)
2002/11/20 17:20
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