アッカネットワークスは15日、2006年12月期第1四半期決算に関する説明会を実施。あわせて、今後の事業展開についての説明も行なわれた。
■ 2006年12月期第1四半期は個人向け事業が減少傾向も「想定内」
2006年12月期第1四半期決算の売上高は、前年同期比で1.6%減の101億600万円、営業利益は75.2%減の4億100万円、純利益は40.1%減の6億8,900万円となった。2006年12月期中間期の業績予想では売上高を200億円、経常利益を8億円と予測しており、代表取締役社長の坂田好男氏は「売上・利益ともに中間業績予想達成にむけて順調な仕上がり」とコメントした。
売上高の推移については、個人向け事業では前四半期比4.5%減の83億3,400万円、企業向け事業では18.9%増の16億6,100万円。加入者数は、個人が前四半期比3.6万件減の120.6万件、法人が3.5万件増の4.48万件であった。個人向け事業の売上げ減少について坂田社長は「減少は想定内だがややペースが速い」と分析、「まだ多数を占めているダイヤルアップユーザーをいかにユーザーとして取り込むか、DSLで十分というユーザーの開拓を今年は行ないたい」と今後の方針を語った。一方で法人向け事業については、HMVをはじめとした大口案件やM2M案件、中堅・中小企業向けサービス「ACCA Solution Partner Program」などの顧客獲得が増収に繋がったとし、「地道ではあるが確実に顧客が増加し、過去最高の純増を記録した」と説明した。
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代表取締役社長の坂田好男氏
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2006年12月期第1四半期の決算概要
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個人向け加入者数とARPUの推移
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企業向け加入者数とARPUの推移
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■ モバイルWiMAX事業への意気込みや企業向けバックアップサービスの概要を表す
事業展開についての説明では、4月18日付で実証実験用無線局免許を申請したIEEE 802.16e(モバイルWiMAX)への取り組みについての説明がなされた。坂田社長は、「2.5GHz帯で採用される規格が採用されておらず、またWiMAXにはどういう条件がつくかも未定だ」とし、11月頃には事業方針を発表する方針であることを明らかにした。また、免許取得については「様々な企業が手を挙げており割り当てられる帯域も少ないので、しっかりと実証実験を行ない8月までには総務省にデータを提出したい」と意気込みを見せ、「我々は中立的な企業なので、VNO(Virtual Network Operator)方式での提供もすぐに行なえる」と同社の優位性を示した。なお、2006年度はモバイルWiMAXの実証実験に約1億円を出資するという。
このほか、企業向けサービスではアクセス回線を二重化して提供する新サービス「アクセスバックアップサービス(仮称)」の概要説明が行なわれた。同サービスは、光ファイバ接続サービスのバックアップ回線としてDSL回線を用いるもので、同社の光ファイバ接続サービス「ACCA光」での提供のほか、他社光ファイバ接続サービス向けの提供も検討しているという。坂田社長は、「これまでは,個人・法人共に“安ければいい”と言う世界にいたが、最近はでは安全で安心できるネットワークの需要が増えてきたと認識している」と前置きした上で「光ファイバは故障すると復旧までに時間がかかる。ラストワンマイルが切断してしまえば、回線がどこの事業者であれユーザーにとっては故障でしかない」とし同サービスの意義を表した。
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アッカが描く「WiMAXと新たな通信の波」
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アクセスバックアップサービス(仮称)の概要
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■ URL
アッカ・ネットワークス
http://www.acca.ne.jp/
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(大久保有規彦)
2006/05/15 20:09
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