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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ガンホー、「A3」でプロゲーマー制度を導入。賞金トーナメントを開催へ

「A3」新イメージビジュアル
 ガンホー・オンライン・エンターテイメントは1日、MMORPG「A3」のアイテム課金化およびプロゲーマー制度導入などに関する記者発表会を開催した。

 A3は、2004年4月にベータサービスを、同年10月に月額2,000円で正式サービスを開始したMMORPG。その後、2005年9月にはプレイ可能な年齢制限(18歳以上)を解除したほか、初心者向け施策や日本オリジナル要素などが実装されてきた。

 ガンホーでは、6月8日から実施する基本プレイ料金無料、アイテム課金制の移行により、ユーザーの活性化や幅広い層へのアプローチが可能になると考えている。販売されるプレミアムアイテムは便利系・機能系・福袋系と大きく3系統に分かれ、当初38種類、2006年内には70アイテムまで追加していくという。

 アイテム購入時に必要なShopPoint(1円:10ShopPoint)は、ガンホーの公式サイトからチャージが可能。また、アイテムの購入はテモズ・クァナトの武器商人NPCからのみ購入が可能となっている。


プレミアムアイテムにはスキルの初期化や一定時間内の獲得経験値倍増といったものが用意される 当初は38種類、年内には70種類へと拡大する

プロゲーマー制度を導入。2006年内に賞金200万円のトーナメントを開催

プロゲーマーへの条件

アマチュアユーザーもトーナメントで上位入賞することでプロ契約が可能になる
 1日に開催された発表会ではアイテム課金制に加えて、プロゲーマー制度導入をはじめとした新施策が明らかにされた。

 プロゲーマー制度は、ガンホーとプロ契約を結ぶことで、賞金トーナメントで所属騎士団が優勝した場合に賞金が獲得可能になるというもの。GungHo-IDの取得が可能な年齢(10歳以上)であれば、未成年者でも保護者の承諾によってプロ契約が可能になるという。なお、プロ契約後はトーナメントで一定の成績を修める必要があるほか、ガンホーが定める条件に適応しない場合には契約が解消される場合もある。

 賞金トーナメントの第1回は2006年末に開催。ただし、その前にプロゲーマーを選出するテストトーナメントを秋頃に行なう予定だという。この際には4騎士団52名とプロゲーマー契約を結び、以降も順次契約ユーザーを増やすとしている。

 トーナメントに参加する際には、レベルなど一定条件を満たし、かつ、過去にガンホーが提供するサービスでアカウント停止などの履歴がないことや、ガンホーおよび傘下グループ会社の社員でないことが条件になる。また、賞金獲得の権利は有しないが、プロ契約を結ばないアマチュアゲーマーも条件を満たせばトーナメントに参加できる。

 トーナメントに使用するサーバーは専用サーバーを用意し、通常ゲームサーバーからキャラクターデータをコピーした上で、騎士団単位での戦闘を行なっていく。なお、通常サーバーにおいて、騎士団13人全員がプロゲーマーではない場合もあるとして、トーナメントでのみプロゲーマー同士で騎士団を結成できるような仕組みも考えていくという。

 第1回の賞金総額は200万円で、優勝したプロゲーマー契約の騎士団メンバーに分割して授与される。メンバー間で振り分ける金額に関しては、団長と団員など今後詳細を決定するという。なお、アマチュアゲーマーの騎士団が優勝した場合には、次点以下のプロゲーマー騎士団に授与されることなく、賞金を次回トーナメントにプールするかどうかについては現段階で未決定だとしている。

 ガンホーでは第1回大会での結果を踏まえて、2007年には数回の賞金トーナメントを開催したい考え。また、今後は同社が提供する他のサービスでもプロゲーマー制度の展開も視野に入れていくという。


トーナメントは専用サーバーを用いて行なわれる トーナメントへの参加条件

アイテム課金制導入に合わせて、経験値やスキルなどの調整を実施

アドバンスドプロジェクト・IIの概要

経験値補正でレベル推移は青いラインから、赤のラインへと変更になる
 発表会ではまた、日本独自の機能を提供する「アドバンスドプロジェクト」の第2弾をアイテム課金を開始する6月8日に実施することが発表された。

 アドバンスドプロジェクト・IIと題された施策では、これまであまり使用されていなかったスキルのバランス調整、モンスターの属性をモンスターデザインや登場エリアに応じて調整が施される。

 さらに獲得経験値の調整も実施。レベルの成長曲線もこれまでより少ない経験値で高レベルにランクアップが可能になったことから、これまで初心者ユーザーとハイレベルユーザーの間にあったレベル格差が是正できるとしている。

 また通常フィールドにおけるPK行為に対するペナルティの調整も行なわれる。ガンホーのコンテンツ制作部 部長代理の新野洋右氏によれば、「PKする側、される側の双方のペナルティ調整を行ない、お互いに緊張感が持てるようになる」という。このほか、各アイテムの説明やNPC商店で販売されるアイテムの価格調整なども実施される。

 加えて、2006年夏にはPartIIIの最終章である「A Prelude of the revolution」を実装し、「シルペル」「パラトピス」「ヒルトド」「トリムギョル」の4マップを追加する。2006年夏には全面戦争が、秋にはアウド戦場の実装を予定。そして、年末にはPartIV「Empire of Darkness」の実装を行なっていく。


アイテム課金化とともに、ゲームに対する目的意識も提示

写真中央のClairさんを挟んで、左からガンホーの新野氏、森下社長、小島氏、上村氏
 「コンシューマも含めて、ゲーム業界に全体に良い波が起こりつつある」と語るガンホーの森下一喜代表取締役社長は、「任天堂のニンテンドーDSや、セガのオシャレ魔女ラブandベリーなどを見ていると、これまで取り込むことが難しかった新しいユーザーの開拓が進んでいる」と感じているという。

 その一方、オンラインゲーム業界に関しては「歴史が浅く、本来はパラダイムシフトを提案する立場にあるにも関わらず、最近はドラスティックなことが少ない」と指摘する。その上で森下社長は「今回のアイテム課金化では、単に課金制度を変更するだけではなく、新しいエンタテインメントを提供する施策を行なっていきたい」と抱負を語った。

 続けて登壇した第2マーケティング部 部長代理の小島幸博氏は、「A3をアイテム課金化するにあたっては、ゲームに対する目的意識をユーザーに提示していくことが重要になる」とコメント。「プロゲーマー制度の導入によって、A3が持つ競技性や格闘性の要素に加えて、スポーツエンタテインメントの要素を入れていきたい」考えだという。

 こうした点を踏まえ、A3というタイトルが内包する“Art”“Alive”“Atract”のコンセプトを“芸術性”“躍動感”“魅了する物語”から、“美しく勝利する”“興奮するバトル”“魅力的な賞金制”に新たに定義づけ。加えて、“ドラマティックオンラインRPG”と題していたジャンル名も“バウンティバトルオンラインRPG”とし、さらにキャッチコピーも変更を行なっていく。

 このほか発表会では、アーティストタイアップ施策としてエイベックス所属のClairを起用した「アンセム(聖歌)プロジェクト」の実施や、特典アイテムや解説書が同梱する初心者向けパッケージ「最強騎士団入門キット(仮称)」の発売が明らかにされた。


イメージビジュアルに加え、ロゴイメージも変更になった このほか、コンセプトやキャッチフレーズなども刷新される

関連情報

URL
  A3 公式サイト
  http://www.a3online.jp/

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(村松健至)
2006/06/01 16:07
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