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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
家庭のブロードバンド率が7割を超える~「インターネット白書2006」調査

「インターネット白書2006」発表会に出席したインターネット協会の高橋 徹副理事長
 インプレスR&Dは7日、幕張メッセで記者会見を開催、「インターネット白書2006」の調査結果概要を発表した。「インターネット白書2006」は、6月15日に7,140円で全国の書店で発売される。

 発表会には監修を務めるインターネット協会の高橋 徹副理事長も出席、「Interopも13回目、インターネット白書は11回目になる。Interopは5日からコンファレンスが開催され、さまざまな議論がなされているが、現在インターネットの第2フェーズにあるという認識は共通だ。最近ではWeb 2.0という言葉に象徴される新しいコンセプトがいろいろな事象となって表われてきている。そうしたエッセンスがこの白書の中から読み取れる」として、インターネット白書が刊行され続けていることの意義を強調した。

 なお、インプレスグループでは2006年春に各事業部が分社化したことにより、今回から発行社がインプレスR&Dとなっている。


家庭のブロードバンド率が初めて7割を超える

 続いて、インターネット白書の主な調査結果が発表された。

 普及率調査については、インターネットを利用していない層も対象に含める必要があるため、調査は2006年2月に一般世帯を対象として電話調査を行なって得られた41,025の有効回答を基にまとめている。

 2006年度調査によれば、家庭からのブロードバンド利用者数は3,756万8,000人となった。前年度調査時は3,224万4,000人で、前年比116.5%と引き続き伸びている。また、自宅から接続している場合のブロードバンド率は72.2%となり、1996年の調査開始から、初めて7割を超えた。

 日本のインターネット人口は、対前年比105.1%の7,361万9,000人となった。世帯浸透率(オフィスであるか自宅であるか、PCか携帯電話であるかを問わずインターネットに接続しているユーザー)は85.4%と8割を超えた。


世帯浸透率は、接続場所(企業・学校・家庭や屋外など)や接続機器(PCや携帯電話など)に関わらずインターネットを利用している率を示す。携帯電話のみからインターネットを利用している層は減少傾向にある インターネット利用人口は前年比105.1%の7,361万9,000人。利用者数は安定傾向ながら着実に伸びている

SNS、RSSの認知率・利用率が急伸~インターネット利用実態調査・個人

 個人のインターネット利用実態調査についてはWebアンケートを2006年4月に実施して得られた1,705の有効回答を基にまとめている。従って調査対象はPCでインターネットを利用しているユーザーに限られる。

 調査結果によれば、SNSへの参加が11.0%と前年の2.6%から4倍以上という急伸を見せた。年代別では、20代・30代での利用が多く、20代では男女とも20%を超える。また、SNS利用者のうち82.6%はmixiを利用しており、mixiの圧倒的な人気が伺える結果となった。

 ブログに関しては、インターネットユーザー全体のうち25.3%がブログを利用。認知率も前年の91.4%からさらに上昇して98.6%となった。ブログを公開しているユーザーは、年代別に見ると10代・20代が多くなっている。

 ブログの普及にともなって、前年度は認知率が43.1%と半数に満たなかったRSSリーダーの認知率も向上し、64.8%となった。利用率も9.5%から14.8%にアップ。利用目的は「趣味の情報」と「報道ニュース」の取得が多く挙げられた。


インターネット利用者のSNS参加率は、20代男女では20%を超える ブログオーナーは10代・20代が多い。男性では、50代にも小さなピークが見られる

「ネットの影響で利用が減ったメディア」は地上波テレビが41.3%で最多

 また、インターネットの影響で利用が減ったメディアの調査では、地上波テレビが41.3%でトップ。雑誌37.5%、新聞29.4%が続く。インターネット利用者ではニュースの情報源としても新聞よりインターネットを重視する傾向が見られた。

 また、購入時に参考にする情報としては、圧倒的にインターネット情報が重視されているという結果となった。発表会で白書の主な結果紹介を行なったインターネット生活研究所の中島由弘所長は、「インターネットでは、メーカーなどが詳しく知りたいユーザーのためにより詳細かつ大量の情報を掲載することが可能であること、価格比較サイトの存在、すでに購入したユーザーの感想などが読めることなどから、購入の際にはインターネットを参考にするユーザーが多いと考えられる」と分析した。

 また、光回線利用者におけるIPTVまたはVODなどの映像配信サービスの利用率では、前年度の2.6%から11.0%と伸びを見せた。また、新しく調査を開始したワンセグ放送に関しては認知率は86.0%、利用意向が59.3%と、利用者の期待の高さがわかる結果となっている。


インターネットで利用が減ったメディアを聞いたところ、地上波テレビを挙げるユーザーが41.8%とトップだった 調査時期が4月ということもあり、ワンセグの認知率は86.0%と高かった

企業のセキュリティ被害経験は61.9%で漸減傾向~企業利用動向調査

 企業利用動向調査については、企業におけるネットワークやインフラ、Webサイトの導入・管理・運用対象者を調査対象として、Webアンケート調査を2006年4月に実施。得られた1,518サンプルを基にまとめた。

 企業のセキュリティ被害は、前年の74.9%から61.9%となり、まだ過半数が被害を受けている状況だが、減少傾向となっている。被害内容ではウイルス感染が50.7%と約半数に上り、ワーム系悪質プログラムが34.0%で続く。ウイルス感染では50人未満の企業では32.7%だが5,000人以上の企業では83.3%が被害を受けており、企業規模が大きくなるほどセキュリティ対策が難しくなることが伺える。

 企業における通信コストでは、IP電話とインターネット利用比の比率が大きく伸びた。企業の通信コスト全体を100として内訳を見ると、固定電話は前年の41.9%から33.9%へ減少する一方で、IP電話が0.8%から6.5%へ増加。IP電話へのシフトが進んでいる様子が伺える。

 イントラネットにおけるブログ導入率は19.6%、RSS配信は13.0%、SNSは2.5%となり、ブログは約2割、RSS配信も1割以上の企業で利用されていることがわかった。これについて、調査を行なったアクセスメディアインターナショナルでは「ブログは社内報の置き換えなど告知に利用される傾向が強く、企業規模で見ると従業員数1,000人以上の大企業で積極的に取り入れる傾向が見られた」とコメントしている。


セキュリティ被害は61.9%と6割を超えるものの、前年の74.9%から10%以上減少した イントラネットにおけるブログ導入率は約2割。大企業の方が利用率が高い傾向があるという

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.impressholdings.com/release/2006/028/


お問い合わせ先
  「インターネット白書2006」予約受付ページ(impress Direct)
  http://direct.ips.co.jp/book/Template/Goods/go_BookstempGR.cfm?GM_ID=2257&CM_ID=004000K90&SPM_ID=1&HN_NO=00400&PM_No=&PM_Class=


(工藤ひろえ)
2006/06/07 15:59
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