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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
アイ・オー、高品質化を図った「AVeL LinkPlayer」第3世代モデル

 アイ・オー・データ機器は、ネットワークプレーヤー「AVeL LinkPlayer」の第3世代にあたる新モデルを発表した。無線LANと有線LANを搭載した「AV-LS300DW」を 38,850円で6月末に、有線LANのみの「AV-LS300D」を35,490円で7月中旬に発売する。


ソフトとハードの見直しにより高品質化を実現。HDMIもサポート

AV-LS300DW(上)とAV-LS300D(下)
 画質や音質の高品質化を目指し、ソフトウェアとハードウェアをゼロベースから開発設計したAVeL LinkPlayerの新モデル。デコーダチップには前モデルと同様シグマデザインの「EM8620L」を採用するが、自社開発ファームウェアの搭載により安定性とデコード性能を高めた。基盤も完全新設計のオリジナルで高性能化を図り、ビデオ出力回路を独立した設計により映像のノイズ混入を低減。さらにD端子出力用のビデオフィルタを搭載し、出力解像度ごとに最適なフィルタ特性を選択することでノイズの少ない映像が再生できるという。

 インターフェイスはデジオンのDiXiMミドルウェアを採用しGUIを一新。動画や静止画、音声コンテンツなどをアイコンでカテゴリ表示することで操作性を高め、リモコン操作をより容易にした。DLNAの正式認証も取得し、DLNA対応製品に保存されたコンテンツをネットワークを通じて再生できる。機能面ではこのほか要望の多かったというレジューム機能、ID3タグ日本語サポートなどが行なわれている。

 入出力端子では新たにHDMI AV端子を搭載。HDコンテンツの再生が可能なほか、DVDなどのSD映像コンテンツもHD信号にアップコンバージョンする機能も備える。アップコンバージョンにはHDCPを利用し、DTCP-IPやViivのサポートも予定。USBポートも前モデルの1ポートから2ポートへ拡張され、USB接続型HDDの形式は従来のFATに加えてNTFSフォーマットにも対応。将来的にはFelicaリーダーなどを接続し、有料コンテンツへの対応なども考えているという。

 2モデルとも10BASE-T/100BASE-TX×1ポートの有線LANを搭載し、無線LAN搭載モデルのAV-LS300DWはさらにIEEE 802.11g準拠の無線LANを搭載。Atheros Communicationsの無線LANチップセットを採用し、スループット向上技術「Super G」にも対応する。2つのアンテナによるダイバシティ方式によって、電波の安定性向上も図られている。無線LANのセキュリティは64/128bitのWEP、WPA、WPA2をサポートする。

 再生可能なファイル形式は動画がMPEG-1/2/4、WMV9、DivX、音声がMP2、MP3、WMA9/Pro、PCM(WAVE)、AAC、静止画がBMP、GIF、JPEG、PNG。再生可能なメディアはDVD-R/RW、DVD+R/RW/DL、DVD-Video、CD-DA、CD-R/RW。映像出力端子は、コンポジット映像×1、S映像×1、D4×1、HDMI AV×1、ステレオ音声×1、光デジタル音声×1。

 本体サイズは430×267×50(幅×奥行×高)、重量は約3.1kg。サーバーソフトとして「DiXiM Media Server」「AVeL Link Advanced Server」が付属する。ソフトごと再生できるフォーマットが異なるほか、従来のAVeLシリーズで利用していたネットワーク連携機能を利用する場合はAVeL Link Advanced Serverが必要になる。


無線LAN機能を搭載した「AV-LS300DW」 背面。HDMI端子を搭載

リモコン 新設計の基盤

一新されたインターフェイス 新たに実装されたレジューム機能

静止画はサムネイル表示が可能に 従来型のログインにも対応

小型のネットワークプレーヤーが参考出展。HLD-GXのDLNA対応も

HDL-GXシリーズはDLNA対応を予定
 「AV-LS300DW」「AV-LS300D」の発表会場では、小型ネットワークプレーヤー「AV-LS200」も参考出展されていた。有線LANモデルの「AV-LS300D」と比較してDVDドライブとHDMI端子を排した点が違いで、主に事業者向けにSTBとして販売していく予定という。

 背面にLAN端子が2ポート搭載されているため、もう1ポートをPCと接続してインターネット接続に利用できる。こうした点をアピールして、ホテルなど宿泊施設への導入も働きかけていく。価格や発売時期などは現在のところ未定だが、個人向けの展開も検討しているという。

 また、eSATA対応のギガビットイーサ対応LAN接続HDD「HDL-GX」シリーズのDLNA対応も発表された。こちらも時期などは未定だが、ファームウェアのアップデートによるDLNAへの対応が予定されており、DLNA経由でのAV-LS300D/AV-LS300DWとの連携が可能になる。


参考出展のネットワークプレーヤー「AV-LS200」 背面にLANポートを2ポート搭載

「ハイビジョンに近い映像を楽しめるものを」と細野社長

アイ・オー・データ機器代表取締役社長の細野昭雄氏
 アイ・オー・データ機器代表取締役社長の細野昭雄氏は、これまでのAVeL LinkPlayerシリーズが3万台弱の台数を販売したとの数値を示し、「このカテゴリにおいてはTOPに近いのではないか」とコメント。一方で市場では半年ごとに製品のレベルアップが進んでおり、今回の製品はローコストではなく品質を重視、「ほぼハイビジョンに近い映像を楽しめるものを提供していきたい」とのコンセプトを示し、販売台数目標を50,000台とした。

 デジオンの田浦寿敏代表取締役は、「長い間ホームネットワーク分野でDiXiMを提供してきたが、AVeL LinkPlayerには3代目でやっと採用していただいた」とコメント。「ホームネットワークマーケットではDLNAやUPnP、ViiVやVistaなどさまざまな先端技術を取り入れ、ハードメーカーやユーザーに提供している」との取り組みを紹介し、「より家電に近い製品の中にソフトが入ることで、PCと情報家電をつなぐ時代がやっと来たのではないか」との期待感を示した。


デジオンの田浦寿敏代表取締役 「今後は趣味の欄にリンクプレーヤーを」とパソコンユーザーにアピール

関連情報

URL
  ニュースリリース(
  http://www.iodata.jp/news/2006/06/06_pr013.htm

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(甲斐祐樹)
2006/06/23 19:07
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