Broadband Watch logo
最新ニュース
【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
政府IT戦略本部、7分野に焦点を当てた新IT戦略を発表

 政府のIT戦略本部は、新IT戦略となる「IT基本戦略II」の概要を発表した。

 IT戦略本部では、2001年1月の発足から2年を経過した現在、インターネット利用環境の整備や世界最安値水準の利用料金など、IT戦略第一期の目標であったIT基盤整備は達成されつつあると表明。このIT基盤を活かし、「IT利活用により“元気・安心・感動・便利”社会を目指す」ことを新たな基本理念として、IT戦略第二期の展開を図っていく。

 具体的には、医療、食、生活、中小企業金融、知、就労・労働、行政サービスの7分野におけるIT技術を活用した施策を展開していく。国民にとって身近で重要といえる7分野から先導していくことで、その成果を他の分野へ広げようという狙いがある。具体的な方策は以下のとおり。

  • 【医療】認証基盤整備、電子カルテのネットワーク転送・外部保存の容認(2005年まで)
  • 【医療】医療機関情報の国民への開示、および第三者機関による審査
  • 【食】100%の国産牛について、BSE発生等における移動履歴の追跡体制の整備(2004年まで)、また100%の国産牛の精肉の生産履歴情報確認体制の整備(2005年まで)
  • 【食】牛肉以外の食品について、その特性に応じたトレーサビリティシステムの開発
  • 【生活】希望する高齢者単身世帯への遠隔ビデオ会話システムの導入等(2008年度まで)
  • 【生活】ガス、水道、電気等の遠隔検針(2005年まで)
  • 【生活】家庭内電力線の高速通信への活用
  • 【就労・労働】電子的手段で情報を入手し、職を得る人を年間100万人に(2005年度まで)
  • 【就労・労働】テレワーカーを就業者人口の2割に拡大(2010年まで)
  • 【行政サービス】ワンストップで行政サービスを提供できる仕組みや、行政ポータルサイト等の整備(2005年度末まで)


 さらにインフラ整備として、2005年までに高速インターネットアクセスを3,000万世帯、光ファイバによる超高速インターネットアクセスを1,000万世帯が利用する状況を目指していく。またデジタルテレビ送受信の全国対応(2011年まで)、情報セキュリティに配慮したインターネット利用環境の構築、IT人材の育成強化、「アジア・ブロードバンド計画」の推進といったIT社会基盤整備に関する方策も、併せて展開していく。

 IT戦略本部では、一般からの意見募集などを行なったうえで、6月下旬に政府方針として正式策定する方向だ。


関連情報

URL
  議事次第
  http://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dai18/18gijisidai.html
  関連記事:首相官邸、「e-Japan重点計画-2002」を公開[InternetWatch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0627/ejapan.htm


(青木美英)
2003/05/19 18:49
Broadband Watch ホームページ
Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.