Broadband Watch logo
最新ニュース
【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
オンラインテーマパークを目指す「ガンホーゲームズ」が正式オープン

 ガンホー・オンライン・エンターテイメントとジー・モードの合弁会社「ガンホー・モード」は、オンラインゲームをはじめとしたコミュニティポータル「ガンホーゲームズ」にカジュアルゲームコンテンツなどを追加し、8月3日に正式サービスを開始する。


ガンホーオンラインゲームと連携したパチンコ・スロットゲームも登場

ガンホーゲームズ
 ガンホーゲームズは、ガンホー・モードが「オンライン上の遊園地(テーマパーク)」と位置付けてサービス運営が行なわれるコミュニティポータル。7月13日には先行して、ガンホーが運営する「ラグナロクオンライン」や「エミル・クロニクル・オンライン」をはじめとしたオンラインゲームタイトルのほか、日記やアルバムと言ったコミュニティ機能、アバター機能、仮想通貨「ガンホーコイン」を利用したウォレット機能などの提供が開始された。

 8月3日に開始する正式サービスでは、Flashを利用したカジュアルゲーム「天使のソリティア」や「右脳パラダイス」、「回転飲茶」「百鬼襲都」などオリジナルタイトルを含めた20タイトルを提供。同社では、他社からライセンスを受けたタイトルを含めて、毎月追加を行なっていく考えで、「オセロ」や「ポーカー」「大富豪」などの提供を予定する。

 また、「ラグナロクオンライン」をモチーフにしたスロットゲーム「ラグナロクオンラインスロット」と、「エミル・クロニクル・オンライン」のパチンコゲーム「CRエミル・クロニクル・オンライン」を8月中旬に、「TANTRA」がモチーフの花札ゲーム「こいこい花札 ~TANTARA~」を9月に提供。無料でプレイすることも可能だが、有料プレイ時に一定の成績を収めた場合には、アバターアイテムや各ゲーム内で交換が可能なアイテム引換券などを賞品としてプレゼントするという。


Flashゲームとして提供されるパズルゲーム「マジカルドロップ」 「右脳パラダイス2」。同時提供の「右脳パラダイス」と異なりマウス操作に対応したのが特徴 「百鬼襲都」。陰陽師2人を操作して悪霊を退治していくシューティングゲーム

ラグナロクオンラインスロット 「CRエミル・クロニクル・オンライン」。ラグナロクオンラインスロットと同様に天候による出玉調整や対戦イベントを予定 「こいこい花札 ~TANTARA~」

ブロッコリーのキャラクターが登場する「四人打ちキャラクター麻雀(仮)」。9月上旬に登場の予定
 アバターアイテムでは、「ラグナロクオンライン」関連で15アイテム、「エミル・クロニクル・オンライン」関連で13アイテムを追加し、7月13日の142アイテムから389アイテムと大幅に拡充する。今後は、すでに発表が行なわれている日本ファルコムやガスト、ブロッコリーなどのキャラクターをモチーフにしたアバターアイテムも提供を行なっていく。

 ガンホーゲームズではSBIイー・トレード証券や夢の街創造委員会などと提携を行なっているが、これらに加えて、テレビショッピングを手がけるプライムとも提携。プライムの人気商品「ツイスト&シェイプ」を利用したムービーパズルや、販売員のマーフィー岡田氏を起用したミニゲームを開発・配信する。また、ガンホーゲームズ内でプライム商品の紹介を行なうほか、プライム運営のショッピングサイトにFlashゲームを提供していく。

このほか、東京大学、青山学院大学、立教大学など2005年度にミスキャンパスを受賞した女子学生6名が、「ミスキャンダイヤリー」と題した日記を執筆・公開する。これに合わせて、学園祭におけるミスコンテストの支援やタッチ&トライコーナーの設置といった展開も図り、ライトユーザー層の取り込みも進めていきたい考えだ。


「マーフィー岡田の実演販売にチャレンジ!」 アバターアイテムとして登場を予定するキャラクターの衣装を着たコンパニオンも登場

eコマースや映像・音楽配信も視野にサービスを展開

ガンホー森下社長(写真前列中央)やジー・モード宮路社長(同右)など発表会に出席した各社の関係者
 正式サービス前日の2日には発表会が開催され、各社代表からガンホーゲームズへの意気込みが述べられたほか、今後提供を予定するコンテンツや施策なども明らかにされた。

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント 兼 ガンホー・モード代表取締役社長の森下一喜氏は、「ガンホーゲームズが掲げる“オンラインテーマパーク”は、オンラインゲームだけではなく、eコマースや映像・音楽配信サービスなどを内包することで実現が可能になる」とコメント。さらにコミュニティ性も重視する考えを示し、「オンラインゲームを通じてコミュニティへの理解を深めており、ガンホーゲームズで新たなステップを踏んでいきたい」と意気込みを語った。

 また、ジー・モード代表取締役社長でガンホー・モード取締役の宮路武氏は、「世界的にPC・携帯電話の両方でブロードバンド化が進む中で、インターネット上のエンターテインメントは進化と革新の時を迎えている」と指摘。宮路氏は「コミュニティ」「カジュアルエンタテインメント」「PCと携帯電話の連携・融合」の3つを重要なキーワードに挙げ、「世界でも類を見ないPCや携帯電話とも連動した、素晴らしいサービスが登場し、拡張していく」と語り、「インターネットのサービスはゴールはなく、ユーザーや関係各社と協力しながら、見えないゴールに向かって邁進していきたい」とした。


3Dアバターによるボーリングゲームの提供も予定。ライト層向け施策も発表

金剛地武志氏やミスキャンダイヤリーを執筆する各大学のミスキャンパスも出席した
 サービス概要発表では、8月3日に提供を開始するカジュアルゲームなどの紹介があったのち、ガンホー・モード コンテンツ開発部の桑原敏道部長から現在開発中の新タイトルが発表された。

 桑原氏はFlashゲームやパチンコ・スロットゲームを「ガンホーゲームズのファーストインパクト」と位置付けた上で、3Dグラフィックのアバターを利用したボーリングゲームの開発中動画を紹介。「このタイトルは3Dアバタープロジェクトの一環として開発しており、これらをセカンドインパクトとして提供していきたい」とした。

 続けて桑原氏は、ガンホーゲームズ向けのゲーム開発に携わっている開発者の1人として、モバイル&ゲームスタジオ代表取締役会長の遠藤雅伸氏を壇上に呼んだ。遠藤氏は「コミュニティとゲームの位置関係に関心があり、ガンホーゲームズを通じていろいろな施策を行なっていきたい」とコメント。「発表会では特に3Dアバターに喚起されたので、スポーツや昔ながらの遊びを3Dアバターで楽しめるようなゲームを作ってみたい」と協力姿勢を示したほか、「ガンホーゲームズでアバターを本名で作成して、ユーザーともコミュニケーションしていきたい」と語った。


“マツケン”の衣装で登場したガンホー・モード桑原氏と遠藤氏 3Dアバターを利用したボーリングゲームが新タイトルとして発表された 将来的な可能性として現行の2Dアバターから3Dアバターへの移行も視野に入れる

BBカフェでのイベントも開催。ガンホーゲームズのイメージキャラクターの「ガンホーモンキーズ」も登場するという
 ガンホー・モード マーケティング部の杉浦育代課長からはガンホーゲームズのマーケティング展開が発表された。まず、Yahoo! BBとタイアップし、各地にあるプロモーションスペース「BBパーク」を通じ、タッチ&トライイベントを開催。「今までリーチできなかった女子中高生や主婦層をターゲットにイベントを実施していく」と語った。

 また、インターネットカフェを対象にしたキャンペーンを8月中に開始。加えて、ガンホーゲームズでのプレゼント企画やキャッシュバックキャンペーンなども行なうほか、オリジナルアバターやFlashゲームコンテストも実施し、「ガンホーゲームズを通じてアーティストを創出することができれば」と述べた。

 このほか発表会には、ブロッコリーやゲームアーツ、SBIイー・トレード証券、プライムの関係者が出席し、祝辞を述べた。また、サプライズゲストとして、2年連続エアギター世界第4位の金剛地武志氏が登場。エアギターを披露するとともに、ガンホー森下社長とジー・モード宮路社長にエアギターをレクチャーしていた。


エアギター2曲を披露した金剛地武志氏。「ゲーム大好き、金剛地武志です」とアピール ガンホー森下社長、ジー・モード宮路社長を生徒にエアギターをレクチャー

ガンホー森下社長、「ラグナロクオンライン」不正アクセス問題で謝罪

発表会冒頭、不正アクセス問題で謝罪するガンホー森下社長
 ガンホー・オンライン・エンターテイメントの森下一喜代表取締役社長は発表会の場で、7月20日に発表した同社元社員によるMMORPG「ラグナロクオンライン」のサーバーに対する不正アクセスについて言及した。

 これは、7月19日付けで懲戒解雇したゲームマスター業務を担当していた同社元社員が「ラグナロクオンライン」のサーバーに不正にアクセスして、ゲーム内通貨「ゼニー」を不正取得(6,910億ゼニー)した上で、RMT業者にその大半を売却して1,400万円を得ていたというもの。ガンホーでは、3月24日に同元社員による不正行為を確認し、6月1日に警察に被害届を提出。その後、7月19日に不正アクセス禁止法違反の容疑で元社員は逮捕されている。

 森下社長は「ユーザーの皆様や業界関係者、取引業者の方に深くお詫びを申し上げたい」と謝罪。7月31日に発表した具体的改善策に触れた上で、「私自身も率先して、この課題を解決していきたい」と語った。

 その上で森下社長は、「ガンホーという会社名は、無茶苦茶やる気のある、がむしゃらにやる会社という意味を込めて命名した」とコメント。「この問題に対して会社一丸となって取り組むとともに、これからも歩みをとめることなく事業を継続していきたい」とオンラインゲーム事業に対する意気込みを述べた。


関連情報

URL
  ガンホーゲームズ
  http://www.gungho.jp/
  ガンホー・モード
  http://www.gunghomode.jp/
  関連記事:「ラグナロク」のゲームマスター、自社サーバーへの不正アクセスで逮捕[INTERNET Watch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/07/20/12720.html
  関連記事:ガンホー、元社員による仮想通貨の大量複製を受けた具体的改善策[INTERNET Watch]
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/07/31/12850.html

関連記事
ガンホー、オンラインゲームポータルサイト「ガンホーゲームズ」を開始


(村松健至)
2006/08/02 17:37
Broadband Watch ホームページ
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.