Broadband Watch logo
最新ニュース
【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
So-net、自分のブログにショッピングカートを設置できる新サービス

 ソニーコミュニケーションネットワーク(SCN)が運営するSo-netは、10月よりブログに設置できるショッピングカートシステム「Blog Cart(仮称)」を開始する。So-net会員以外も無料の会員IDを取得すれば利用できる。


So-netブログ以外でも利用可能。取引にはエスクローが必須

Blog Cart(画面は開発中のもの)
 Blog Cartは、専用のタグを設置するだけで利用できるショッピングカートシステム。So-netのブログサービス「So-net Blog」以外のブログでも利用可能で、ユーザーが好きな商品を自分のブログで販売できる。出品情報の管理機能も備えるほか、商品の情報をRSSで配信する機能も用意されている。

 商品を販売する場合は成約手数料とシステム利用料(月額)が必要になるが、金額などは現在のところ未定。商品の価格は出品者が自由に設定できるが、無料には設定できない。また、オークション制ではないため購入は先着順となるが、1つの出品で複数の商品を販売することもできる。

 出品者と購入者は共にエスクローの利用が必要。エスクローとは取引の仲介サービスで、So-netではエスクローを必須とすることで代金未回収や商品の未着を防止できるとしている。エスクローや配送会社の詳細も現在のところ未定。出品者はSo-netのIDとエスクローIDの取得が、購入者はエスクローのID取得が必要になる。


CtoC市場でクリエイターと消費者の間をつなぐサービスに

SCN ポータル事業部門の千輝仁氏(左)と田中政明氏(右)
 今回Blog Cartは、So-netが進めるWeb 2.0サービス戦略の1つ。すでにSo-netではジャンルポータルでジャンルに適したSo-net Blogの記事を表示するポータルのブログ連動機能や、オリジナルのSNSが作成できる「So-net SNS」といったサービスをリリースしており、これらのサービスを「コミュニケーションプラットフォームの創出・活性化フェーズ」と位置付けるとともに、Blog Cartを「課金装置SETフェーズ」として次の段階の戦略を進めていく。

 Blog Cartという課金システムの導入によってSo-netが狙うのは「CtoCマーケットの取り込み」。CtoC市場において「野村総研の調べでは同人誌販売市場では1,000億円、オークション市場では7,800億円の市場規模がある」と語るSCNの千輝仁(ちぎらひとし)氏は、「プロ顔負けの実力を持つアマチュアクリエイターと、一般に流通する商品では飽き足らない消費者をつなぐブリッジの場がBlog Cart」とのコンセプトを説明した。

 既存のECサイトやオークションと比較して、正式な金額は未定なものの低コストで構築できる点が特徴。何よりも自分のブログやサイトで直接商品を販売でき、自分のブランドSHOPを気軽に立ち上げられる点が一番の違いと千輝氏は指摘。自分のブログで販売するという責任を持つことで、違法な商品などが出品されにくくなるという狙いもあるという。

 10月のサービス公開に向けて他ブログ事業者との提携を進めるほか、同人誌やガレージキット、インディーズ映画など各種団体との提携も進めていく。また、SCNが出資するエニグモの「プレスブログ」を活用したブロガーへのサービス訴求も図る。サービスの拡大を目指し、WebサービスやAPIの公開も検討していく方針だ。


関連情報

URL
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.so-net.ne.jp/corporation/release/2006/pr060811.pdf

関連記事
So-net、ユーザーオリジナルのSNSが作成できる「So-net SNS」ベータ


(甲斐祐樹)
2006/08/11 11:28
Broadband Watch ホームページ
Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.