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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ブロードコム、低消費電力の無線LANチップセットソリューションを発表

BCM4326(左)とBCM4328(右)

BroadcomのClint W.Brown氏
 ブロードコムは、低消費電力の無線LANチップセットソリューションとして、IEEE 802.11b/g準拠の「BCM4326」、IEEE 802.11a/b/g準拠の「BCM4328」の2製品を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、サンプル価格は非公表。

 低消費電力が特徴で、54Mbpsのデータ受信時の消費電力は270mW以下に抑えられた。また、一般的な携帯電話のバッテリーでの待受時間も500時間以上であり、ブロードコムでは業界最小の消費電力としている。

 低消費電力化は、無線LANのシングルチップに加えて、全体の消費電力を削減するソフトウェアの組み合わせで実現。パケットの送信と受信を管理することでバッテリ持続時間の向上を果たしているという。また、受信アーキテクチャも従来製品に対して25%の性能向上が図られた。

 無線LAN以外にBluetoothやVoIP、携帯電話と組み合わせるソリューションも可能。また、無線LANとBluetoothの組み合わせに関しては、相互干渉を低減するInConcert技術も搭載しており、Bluetoothヘッドフォンの音声通話と無線LANによるストリーミングを同時に利用することも可能だという。USBやSDIO/SPIといったホストインターフェイスにも対応した。

 ブロードコムでは、今回の低消費電力チップの出荷により、主力ブランドの無線LANソリューション全製品の出荷を完了したと説明。BCM4326/BCM4328を搭載した無線LAN製品は、2007年の第1四半期から第2四半期には最初の製品が登場する見込みという。

 BroadcomでDirector of Business Developmentを務めるClint W.Brown氏は、無線LAN市場における同社の位置について説明。すでに1億以上の無線LANを出荷済みであり、全世界での無線LANチップ市場でも35%のシェアを占めるなど、無線LAN市場を牽引する存在とした。日本でも任天堂、バッファロー、ニコン、ブラザーなどにBroadcomのチップセットが採用されており、エプソン製品にも採用が決定しているという。

 現在策定が進められている無線LANの高速化規格「IEEE 802.11n」についても、ドラフト版に準拠したチップセット「Intensi-fi」を発表しており、すでに100万個のチップセットを出荷済みという。Brown氏は「早期にIEEE 802.11nの市場に参入することでシェア獲得を目指す」との意気込みを示した。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://ja.broadcom.com/press/release.php?id=919562&source=home

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(甲斐祐樹)
2006/10/27 13:38
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