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【 2009/12/25 】
【 2009/12/24 】
ゲームマーレ、新作MMORPG「エコマジ!」や同社事業戦略の発表会を開催

 ゲームマーレは14日、4月中旬にクローズドベータテストを予定するアクションMMORPG「エコマジ!~Ecole du magister~」と、同社の事業戦略に関する発表会を開催した。


日本市場向けに設定変更などを施したアクションMMORPG「エコマジ!」

エコマジ!~Ecole du magister~
 「エコマジ!~Ecole du magister~」は、同社が第1弾タイトルとして提供を予定する2D横スクロール型のアクションMMORPG。サブタイトルの「Ecole du magister」は、フランス語で「魔法の学校」を意味している。

 開発元は韓国Buddygames社で、ゲームマーレが日本での運営を担当する。クローズドベータテストを4月中旬に、オープンベータテストを6月に予定し、正式サービス時には基本プレイ料金が無料のアイテム課金制を採用する。

 現在行なわれているローカライズ作業では、言語的な部分以外にも日本市場に合わせた設定やキャラクターグラフィック、アイテムの変更などを実施。アバター要素を持ったキャラクターは、3段階の成長システムを備えているが、日本市場向けに成長時の年齢に手が加えられている。

 具体的には、韓国では1段階から順に12歳/中学生/高校生というイメージなのに対し、日本では10歳/18歳/20代前半から中盤へと変更。こうした変更を加えることで、ゲームマーレが想定する日本市場でのユーザー年齢層への対応が図れるとしている。

 このほか、韓国版と同様にコミュニティ要素も搭載。ギルド専用掲示板やメッセンジャー、スケジュール機能付きのカレンダーなどもゲーム中で提供される。


登場キャラクター

スキルを発動したところ 授業風景 イラストやアイテムを含めて、日本市場向けにローカライズが行なわれる

顧客サービスを重視したオンラインゲーム事業展開を目指す

ゲームマーレの光澤社長
 ゲームマーレは、2006年11月にオンラインゲーム運営事業を目的に設立された企業。代表取締役社長はトーセ出身の光澤嘉一朗氏で、代表取締役副社長は韓国で映画やオンラインゲームパブリッシング事業を手がけるSIDUS社の崔七圭氏(SIDUS社 取締役副社長)が務める。

 光澤社長は発表会の冒頭、「オンラインゲームビジネスを手がける上で、コンテンツを配信するビジネスではなく、サービスを売るビジネスに考えている」と発言。オンラインゲーム市場を「現時点では、ユーザーが限られるニッチな市場になっている」と語り、「顧客サービスの視点から事業展開を進め、最終的にはオンラインゲーム市場の裾野を広げることができれば」と述べた。

 その上で光澤社長は、「運営サービス」「オリジナルゲーム開発」「IPのオンライン化」「グローバル展開」の4つを事業の核に据え、2007年から2009年にかけて展開分野を広げていくという。このうち、運営サービス事業ではローカライズ作業の前にゲームの選定と評価を行なう同社独自のシステムを準備。光澤社長は「運営サービス事業はどのゲームを選択するかが成功の鍵で、これらのシステムを組み合わせることで日本市場のニーズに合ったローカライズが可能になる」と説明する。

 具体的には、ゲーム選定段階で競合するゲームタイトルを含めた市場性やゲーム性、技術性を分析・判断する。その中で、日本国内におけるターゲットゾーンでのユーザー分布を確認し、ゲーム評価システムでゲーム性が類似するタイトルとの比較を行なう。比較の結果、強みの部分を一層伸ばしていくととももに、弱みと評価された部分の改善を実施するという。

 光澤社長は、「こうした仮説検証型マーケティングを経た上で、ローカライズやゲームテスト、プロモーションへと順次スケジュールを進めていく」と語る。今回、発表会で紹介された「エコマジ!」も同システムを用いて選定されており、「特に日本市場向けのアイテム作成を重点的に行なっていきたい」とした。また、2007年内にはもう1タイトルの提供も予定するとしている。


同社が掲げる4つの事業 事業展開スケジュール ゲーム提供に向けた選定および評価システムを構築

ゲーム選定システム 日本市場でのターゲットゾーンや競合タイトルとの比較 他タイトルとゲーム内容を比較した評価システム画面

共通プラットフォームの提供でWii

各社の役割や位置付け
 オリジナルゲーム開発事業に関しては、「共通プラットフォームの上で、開発メーカー各社にゲームを作っていただく事業」と光澤社長は説明。「こうした仕組みを用意することで、これまで出してみなければ結果がわからないオンラインゲーム事業の構造を解消し、開発メーカー各社のリスクを軽減していきたい」と述べた。


 共通プラットフォームでは、「課金システムやロビー、コミュニケーション機能などの共通化に加え、スポーツゲームやMMORPG、FPSなど、複数のゲームで共通のキャラクターを利用するアプローチもある」と、その一例を示す。加えて、「同じプラットフォーム上でゲームを提供することで、プラットフォーム全体のブランド化、タイトル間の相乗効果が期待できる」とコメント。「イメージとしてはWii Sportsのような考え方である」と付け加えた。

 また、共通のキャラクターを利用するという面で「Second LifeやPS3のHome的でもある」と語る光澤社長は、「理想論かもしれないが、共通プラットフォーム上でゲームを提供することで、どのようなシナジーが発生するかを検証していきたい」と述べた。

 このほか発表会には、協力会社としてトーセの齋藤茂代表取締役社長、韓国BuddyBuddy社およびBuddygames社の黄智潤代表取締役社長が登壇。また、ゲームマーレ副社長の崔七圭氏が取締役副社長を兼務する韓国SIDUS社も協力会社として紹介された。

 光澤社長は「各社の協力を受けながら、PCオンライン化事業をサポートできる体制が構築できた」と語り、「現在交渉中のゲームメーカー数社と提携実現に向けて努力していきたい」と抱負を述べた。


共通プラットフォーム化によるイメージ例


関連情報

URL
  ゲームマーレ
  http://www.gamemare.jp/


(村松健至)
2007/03/14 18:23
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